柄目木庵

良寛さまに思いをよせながら。

ショパン

2006年05月24日 | 音楽など
 我が遊歩道も日増しに緑が濃くなり、すっかり初夏の装いです。

 ところで、
もう昨晩のことになります。「りゅうとぴあ(市民芸術文化会館)」で私の入っている「にいがた音楽鑑賞会」の創立50周年記念例会がありました。

 「名曲アルバム・コンサート”ショパン情熱の生涯”」でした。
製作協力:NHKエンタープライズ21ということで、NHKの番組「名曲アルバム」の様式を取り入れた、新しい形のコンサートでした。

 ピアニストはロシア生まれの16歳、フィリップ・コパチェフスキ。すでに国際的に活躍していて、神童として注目を集めるロシア期待の俊英。
 ナレーションは元NHKアナウンサー・古藤田京子さんであった。

 「軍隊ポロネーズ」の力強い演奏から始まり、ついで「映像でつづるショパンの生涯・誕生からワルシャワへ」の映像とナレーション。
そして「マズルカを2曲、英雄ポロネーズ」の演奏。

 次に「映像でつづるショパンの生涯・(NHK名曲アルバムから)ワルシャワ」を背景に「エチュード(別れの曲)」の演奏。
ナレーションによれば、ワルシャワから世界に羽ばたいたショパンではあるが、2度とワルシャワに戻ることなく亡くなったのだそうです。胸にジーンときた「別れの曲」がここで演奏された演出を理解できたのであった。
 また、ショパンはパリ滞在中に、故国ポーランド(ワルシャワ)がロシア軍の侵攻で陥落したことを知り、悲憤にくれたのであった。「エチュード(革命)」はピアノを叩きつけるような激しい演奏であった。ロシアの若者によるショパンへの鎮魂の演奏というのも、平和なればこそであろうか。

 第二部は「華麗なるワルツ(イ短調)、ノクターン(変ホ長調)、バラード」などの演奏が続いた。
 つづいて、「映像 パリ」を背景に「華麗なるワルツ(変い長調)」、そして「映像 マヨルカ島」を背景にそこで作曲された「前奏曲(雨だれ)」、さらに「映像 ノアン」を背景に「ノクターン(ロ長調)」の演奏。
美しく端正な演奏にただ聞きほれてしまった。
 そして最後の曲目は「映像 終焉、パリそしてワルシャワ」を背景にあの曲「幻想即興曲 ロ長調」であった。私にとっても高校生時代に聴いて、それ以来忘れたことのなかった曲でもあった。
目の前のコバチェフスキがまるでショパンとなってしまったのではないか、と思った。

 アンコールは「子犬のワルツ」などであった。
若きピアニストが時に激しく、時に憂いを含みながら、あるときは華麗に、あるときは心弾むように、まさにショパンの思いを弾いてくれたように思う。

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