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白老町 象徴空間対応で機構改革

2017-02-26 | アイヌ民族関連
苫小牧民報 (2017年 2/25)
 白老町は今年4月1日付で、現在の地域振興課を「象徴空間周辺整備推進課」に改め、同課内に設置していたアイヌ施策推進室を「アイヌ総合政策課」に格上げする機構改革方針を明らかにした。現行の1課1室から2課体制に見直すことで、停滞していた周辺環境整備や関係機関との連携強化を促進させる狙いがある。アイヌ文化復興のナショナルセンターとなる民族共生象徴空間の開設が3年後に迫る中、町として早急に受け皿づくりを進める考えだ。
 23日の定例記者会見で戸田安彦町長が説明した。
 改革案によると、周辺整備推進課は周辺道路、温泉施設、駐車場などの環境整備が主な担当。国が目標に掲げる年間100万人の来館者を町内に回遊させるためソフト、ハードの両面で方策などを検討する。
 アイヌ総合政策課は国や道、関連団体など関係機関との連絡調整や文化振興などアイヌ政策全般を担当する。
 また、組織改革に伴い、両課を担当所管とする「象徴空間整備統括監」を課長職扱いで新たに配置する。同職とアイヌ総合政策課長は道からの派遣職員を充てる考え。
 これまで地域振興課が担当していた町内会や地域公共交通などの業務は企画課に移管。来年度中の開設を目指すまちづくり会社などの分野は経済振興課が受け持つ。
 また、公設民営に方針転換した町立国保病院の改築に向けて、課長職の病院改築準備担当参事も新たに配置するとしている。
http://www.tomamin.co.jp/20170248070

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白老アイヌ民族象徴空間 官房長官 「20年4月」開設

2017-02-26 | アイヌ民族関連
北海道新聞02/24 07:00
 菅義偉官房長官は23日の衆院予算委員会分科会で、国が胆振管内白老町に整備中のアイヌ文化復興の拠点「民族共生象徴空間」の開設時期について、2020年4月とする方針を明らかにした。政府はこれまで20年7月に開幕する東京五輪・パラリンピックの前としており、4月開設を明らかにしたのは初めて。
 菅氏は「間違いなく20年4月に公開できるように工事する」と明言した。
 象徴空間は文化体験施設などがある「国立民族共生公園」と、道内初の国立博物館「アイヌ民族博物館」が中核施設で、全国の大学に収蔵されているアイヌ民族の遺骨を集約する慰霊施設も整備する。
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http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0372085.html

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ダコタ・アクセス・パイプライン、デモの逮捕者46人に 拠点のキャンプから完全に排除

2017-02-26 | 先住民族関連
The Huffington Post  |  執筆者: Michael McLaughlin &
投稿日: 2017年02月24日 13時53分 JST 更新: 2017年02月24日 14時03分 JST

記者証を身に付けた男性がダコタ・アクセス・パイプラインの最終区間地域近辺にある、オセチ・セコウィン・キャンプに入った機動隊の前を歩く。JOSH MORGAN/ THE HUFFINGTON POST
アメリカ・ノースダコタ州の治安当局は2月23日、アメリカ先住民スタンディングロック・スー族の居留地で、石油パイプライン「ダコタ・アクセス・パイプライン」建設に抗議するデモ参加者の逮捕者が46人になったと、ハフィントンポストUS版に語った。
治安当局は、22日までのキャンプ地退去期限に違反した抗議デモ参加者の拘束を進め、23日午後2時、キャンプに留まっていた参加者を完全に排除したと発表した。
ダコタ・アクセス・パイプラインは、「エナジー・トランスファー・パートナーズ」がノースダコタ州からイリノイ州までをつなぐ1172マイル(約1886キロメートル)のパイプラインを建設するプロジェクト。建設ルート近くの居留地に住むアメリカ先住民スタンディングロック・スー族とその支援者たちが、水源のミズーリ川が汚染されることを懸念し、「水の保護者」として抗議デモを続けていた。陸軍省は2016年12月4日、ミズーリ川をせき止めたダム湖「オアへ湖」の地下にパイプラインを通す工事を認可しないと発表し、建設は中断されていた。
スタンディングロック・スー族はこの計画に一貫して反対しており、部族が生活する居留地の水資源に打撃を与え、神聖な土地を脅かし、連邦文化財保護法とスタンディングロック・スー族ら先住民の居留地を侵害しないと約束した1851年のフォート・ララミー条約に違反しており、連邦当局はパイプラインが環境に及ぼすリスクを適切に調査していないと主張している。
しかしトランプ大統領は1月24日、ダコタ・アクセス・パイプラインの工事を進め、カナダのアルバータ州からネブラスカ州までの1179マイル(約1897 キロメートル)をつなぐパイプライン「キーストーンXL」建設を手がける「トランスカナダ」に、オバマ前大統領が2015年に却下した建設計画の再申請をするように促す大統領令を出した。トランプ氏は建設再開で何千人もの雇用が生まれると述べた。
大統領令を受けてアメリカ陸軍省は7日、環境に及ぼす影響調査が完了するまで建設許可を与えないとしていた方針を覆し、環境調査を中止し、建設を完了させる許可を与えると発表した。エナジー・トランスファー・パートナーズは9日からパイプラインの最終区間の建設を開始した。
ワシントン連邦地裁のジェームス・ボアズバーグ判事はエナジー・トランスファー・パートナーズ社に対し、ノースダコタ州の貯水湖の地下にパイプラインを通す工事再開を認めた。一方アメリカ先住民のスタンディングロック・スー族とシャイアンリバー・スー族は戦略を変更し、陸軍工兵部隊とエナジー・トランスファー・パートナーズに対する法廷闘争へと移行し、訴訟が現在も複数進行している。次の公聴会は2月27日に開催予定だ。
およそ50名の「水の保護者」たちが「オセチ・サコウィン・キャンプ」に留まっていた中、退去命令に応じない活動家を逮捕しようと機動隊が突入した。当局はプラスチック製の手錠で抗議デモ参加者の身柄を拘束したとみられ、逮捕者を作業トラックに乗せ、オセチ・セコウィン・キャンプの丘を越えていった。
スタンディングロック・スー族居留地と、係争中のパイプライン最終工事区間付近の国有地にあるキャンプには、ブルドーザーと装甲車も投入された。
抗議デモ参加者の中には寒さで氷の張ったキャノンボール川を徒歩で渡ってオセチ・サコウィン・キャンプを離れ、近隣の「ローズバド・キャンプ」に向かった人もいた。ここにはスタンディングロック・スー族とその支援者も集結している。
シャイアンリバー・スー族のラモナ・スリー・レッグズさん(24)はハフィントンポストUS版に対して、彼女と仲間の1人はキャンプ地から自分たちの荷物を持ち出すつもりだったが、機動隊とのトラブルを避けるため断念したと語った。
「機動隊が来たとき、荷物を持ち出そうとしたんです」と、レッグズさんは語った。「全部あきらめざるを得ませんでした」
モートン郡保安官事務所によると、昨年の夏以来逮捕された抗議者の累計は700人以上に上るという。
ノースダコタ州ダグ・バーガム知事(共和党)と陸軍工兵部隊司令部より、22日午後2時までにキャンプ地を明け渡すよう命令が出されていた。キャンプの瓦礫や人の糞尿が残ることによって、雪が溶ける際に近隣の川が汚染される可能性があるという。
ロイター通信によると、建設会社「エナジー・トランスファー・パートナーズ」は23日、パイプライン建設は99%完了していると語った。。ABCニュースによると、裁判所に提出された書類では、3月6日からパイプラインでの石油移送を開始すると書かれている。
エナジー・トランスファー・パートナーズ社のケルシー・ウォレンCEOは23日、投資家との電話会合で、抗議活動への対応について、自らに「ミス」があったと語った。
ロイター通信によると、ウォレンCEOは「私のミスだった。SNSの威力を甘く見ていた。人々が嘘を平気で拡散するなんて思ってもみなかったが、実際にはデマが拡散してしまった」と語った。
http://www.huffingtonpost.jp/2017/02/23/dapl_n_14976018.html

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古代プエブロに母系支配者、「世襲」の起源に光

2017-02-26 | 先住民族関連
ナショナル ジオグラフィック日本版-2017.02.24
文字のない複雑な社会でも世襲で権力と階層を固定か、北米先住民

米ニューメキシコ州チャコ・キャニオンにある遺跡の集落跡プエブロ・ボニートからは、650近い部屋が見つかっている。その中にあった1.8メートル四方の小部屋には、14人が埋葬されていた。(PHOTOGRAPH BY STEPHEN PLOG)
 米ニューメキシコ州で100年以上前に発掘された人骨のDNAを調べていた研究チームが、これら14人分の人骨が、かつてこの地を支配していた権力者一族のものであるとの見解を2月21日付の科学誌「Nature Communications」に発表した。人骨は全て、ひとつの隠し小部屋で見つかっており、母方の血筋を通じて14人全員が血縁関係にあったことがわかった。
 ニューメキシコ州のチャコ・キャニオンは、現在の米国南西部で最も影響力を持っていた文化の中心地だった。西暦800年頃から1100年頃まで、古代チャコ人はプエブロと呼ばれる集落をいくつも作り、5階建ての巨大な建造物と儀式用の広場を建設した。複雑に入り組んだ道路網はそれぞれのプエブロをつなぎ、最盛期にはその文化は現在のニューメキシコ州のほとんどを網羅し、さらにはユタ州、コロラド州、アリゾナ州の一部にも及んでいた。(参考記事:「古代アメリカのカカオは宝石に匹敵?」)
 このチャコ社会の中心にあったのが、プエブロ・ボニート(スペイン語で「美しい町」という意味)である。面積約1万6000平方メートルの土地に、650近い部屋が蜂の巣のように並び、ほぼ真ん中に約1.8メートル四方の小さな隠し部屋があった。中に入るには、天井に作られた小さな出入り口を使う以外にない。
 ニューヨーク州にあるアメリカ自然史博物館の考古学者らは、1896年にプエブロ・ボニートの発掘調査を行い、小さな隠し部屋の床下に埋葬された14人分の人骨を発見した。狭い空間の中で、墓の上に別の墓が積み上げられるように築かれていた。この謎の部屋は第33号室と名付けられた。
 一番下には2人の男性が埋葬されており、目を見張るほど豪華な副葬品に囲まれていた。最初に部屋に埋葬された男性は埋葬番号14と呼ばれ、その周りには1万2000個以上のトルコ石の玉や数十個のトルコ石の彫刻が収められていた。他のチャコ遺跡から出土したトルコ石を全て合わせても、その数には及ばない。また、太平洋から運ばれたと思われるほら貝などの楽器も見つかっている。近くの部屋からは、1600キロ以上離れた中央アメリカ産のコンゴウインコも発見された。
母系一族による支配者層
 第33号室の副葬品と人骨は、19世紀に発掘されて以来現在までアメリカ自然史博物館に保管されているが、この人々は何者なのか、なぜ広大なプエブロの真ん中で、四方を壁に囲まれた部屋の中に埋葬されていたのかなどの謎は、解明されてこなかった。
 それが最近になって、放射性炭素による年代測定とDNA分析を行った結果、人骨は初期アメリカ先住民族の支配者一族のものだろうとの見方が強まった。今回の論文によると、小部屋に埋葬されていた人々は全員、母方の血縁の、いわゆる母系家族であることが分かったという。多くのアメリカ先住民族は、今でも母方の血縁によって家族を構成している。世界のユダヤ人コミュニティの多くにも同じ習わしがある。(参考記事:「北米先住民の氷河期の埋葬跡から副葬品」)
「人骨の人々が、祖母と孫息子や母と娘の関係にあったことが示されました。全員が支配者だったわけではないでしょうが、血縁関係にはありました」と、米バージニア大学の考古学者で論文を共同執筆したスティーブン・プログ氏はいう。「分析結果から考えられるのは、この人々がとても長い間権力の座にあった母系一族だったということです」(参考記事:「北米最大の先史都市カホキアの謎に新事実」)
 多くの専門家は、チャコ文化にははっきりとした階級がなく、平等主義的な社会であったと考えていた。現代でも、この地に住むアメリカ先住民族の多くは、社会を共同で運営している。
 しかし発掘された副葬品からわかるのは、西暦880年頃に死んだ埋葬番号14の人物が、生前は大変な権力を持っていたに違いないということだ。その死因は、頭に受けた衝撃と見られている。また、DNAが示すように、300年にわたって同じ部屋に一族が埋葬されていたことからも、埋葬番号14と死後をともにすることは高い名誉であり、母系子孫にのみ許された特権であったことがわかる。
 これらを総合すると、埋葬番号14が政治的支配を確立し、その後一族による統治が300年以上続いたと推測される。
「埋葬番号14は、チャコ・キャニオンの人々の間で初めて他の人よりも上に立ち、政治的権力を握った人物であると思われます。彼の母系家族がプエブロ・ボニートで最も強い権力を持っていたことは確実でしょう。おそらく、チャコ・キャニオン全体においてもそうだったと思います。一族はエリート集団として資源の支配権を握り、その影響力は南西部の広い地域に及んでいたと思われます」とプログ氏は語った。
世襲制社会の始まりとは?
 そもそも、人はどのように権力の座を手にするのだろうか。今回の研究は、人類史におけるこの根本的な疑問を、DNAを用いて解明しようとする取り組みの先駆けといえる。
 世襲による支配、つまり生まれによって権力と地位を得ることは、複雑な社会の特徴のひとつである。文字を使う社会には、世襲支配が行われていたことを示す証拠が数多く残っている。ヨーロッパでは文字で書かれた歴史を見れば明らかだし、アメリカ大陸でもアステカ文明やマヤ文明の支配者一族が、石板に刻まれた記録から特定されてきた。(参考記事:「支配者の名前、マヤの巨大彫刻」)
 しかし、そのような記録がないと、文字のなかった古代社会の支配者と権力が世襲制であったことを示すのは困難だ。「もし分析結果が事実であれば、この分野の研究は大きく変わると思います」。アメリカ自然史博物館の考古学者デビッド・トーマス氏はいう。同氏は、この研究には参加していない。
古代の人骨分析には反対の声も
 チャコ・キャニオンの人々を祖先と考えている多くの先住民族にとっては、今回の研究は論争を呼びそうだ。ナバホ、ホピ、ズニ、アコマ族は全て、自分たちをチャコ・キャニオンの人々の子孫だと考えており、その中には宗教的観点から、破壊的で侵略的な人骨の研究に反対する人々もいる。(参考記事:「美しくも奇妙なアメリカインディアンの12の肖像」)
 人骨が発掘されたのは100年以上も前のことだが、博物館の学芸員は今でも、分析を承認する際にそうした反対意見を考慮している。「地域社会の人々の思いを尊重し、敬意をもって話し合いながら、できる限りの科学的研究を行うことは可能だと思います。お互いが納得できる方法がきっとあるはずです」と、トーマス氏はいう。(参考記事:「植民地期のアメリカ南西部の姿を伝える廃墟」)
文=Andrew Curry/訳=ルーバー荒井ハンナ
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/c/022300030/


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DAPLへの投融資撤退求め市民団体が三大銀行に反対署名

2017-02-24 | アイヌ民族関連
オルタナ 2017年2月23日 7:58 PM

2月17日、東京・大手町にあるみずほ銀行の前に、アイヌ民族やニュージーランドのマオリ族を始めとする市民グループが集まった。彼らは米国で進む石油パイプライン建設への投資撤退を求める署名を同行に提出した。当日の模様を報告する。(寄稿・棚尾 真理絵)
東京・大手町にあるみずほ銀行の前で 写真:井口康弘
この署名は、米・ノースダコタ州で計画が予定されているダコタ・アクセス・パイプライン(DAPL)の建設に関する投融資撤退(ダイベストメント)を求めた。この建設に投融資している日本の三大銀行(みずほ銀行、東京三菱UFJ銀行、住友三井ファイナンシャルグループ)に対し、11,300人の署名が集まった。
DAPLには世界40弱の銀行が投融資しており、投融資撤退を求める動きは東京だけでなく、国際的に行われている。
■DAPLとは?
ノースダコタ州からイリノイ州までの1886キロに渡って石油パイプラインを建設するもの。ノースダコタ州にあるネイティブアメリカンのスー族の保留地であるスタンディングロックも計画地に含まれている。同地には、スー族にとって唯一の飲料水の水源である湖があり、スー族は当初から建設に反対していた。
この事業は、ネイティブアメリカンの聖地に危害を加えるとし、2016年4月から、500を超える先住民族と数万の支持者が、現地で非暴力の抗議を続けてきた。
2016年12月4日には、パイプラインの建設は合衆国連邦法により一時的に停止された。しかし、1月24日のトランプ新政権による人権や環境権を無視した大統領令で、この計画が再び進められた。
現在、DAPLをめぐる戦いの最前線にいるスー族は、緊迫した状況に立たされている。
2月初旬、トランプ大統領のダコタ・アクセス・パイプラインとキーストーンXLパイプラインの建設を進めることを求める大統領令に従って、米国陸軍工兵部隊が、プロジェクトに関する環境調査を中止し、建設を完了させる許可を与えると発表した。
2月22日には、DAPLの建設に反対し、現地にキャンプを設営して抗議運動を続けてきた人々に対して、行政側による強制的な取り締りが始まった。
状況は過酷になる一方だが、スタンディングロックの人々と彼らの清潔な水への権利を支持することを表明する投資家も現れている。特筆すべきは、米国で最大規模を持つ公的年金基金の一つであるカリフォルニア州職員退職年金基金(CalPERS)が、主要な米国の銀行と国際的な銀行に対し、その他100以上の機関投資家とともに、DAPLのルートを変更するように呼びかけた。
この呼びかけを行った、機関投資家の運用資産総額は6,530億米ドル(約74兆円)。CalPERSなどの機関投資家がこういった重要な市民運動を積極的に受け入れているということは、現在も運動に関わっている人々へ希望をもたらしたであろう。
アオテアロア・アイヌモシ交留プログラムの代表である、シマダ・アケミさんは、東京での署名提出に参加した。署名提出にあたり、シマダさんは水の重要性について強調し、「水はアイヌにとっても、すべての生き物が生きていく上で必要なものです。水こそが、私たちが日本の銀行に対してダコタ・アクセス・パイプラインから撤退するよう求める理由です」と話した。
もし人々が、「行動を続ければ、(プロジェクトを止める)機会がやってくるでしょう。だから私は努力し続けたいと思います」と続けた。
署名提出者の一人、オカザキ・タカさんは、銀行が説明責任を果たし続ける上でメディアが果たす役割について強調した。メディアは「みずほ、三井住友、三菱東京UFJの広報部と連絡を取り、この署名についてどのように対応するのかといった簡単な質問を聞くべき」と話した。

三菱東京UFJの前で 写真:井口康弘
パイプライン建設の人道的・環境的な影響に深い懸念を表明するために、異なった背景を持つ人々が集まることはとても美しく、素晴らしいことだ。情報を持つ市民の力が変化を生み出すということを強く信じさせる出来事である。
環境、人道、社会問題などが加速する中で、気候変動の問題に対してまったく関与がない人はいないだろう。点と点をつなぎ、私たちの生きる権利を脅かす問題に対して何ができるのか考えることを促すのが、私たちの社会的義務だと考える。
スー族への人権侵害は、直接日本の銀行の投資活動に関係がある。DAPLに投資している全ての日本の民間銀行が、金融機関にプロジェクトファイナンスの環境社会リスクの特定・評価・対処を求めるフレームワークである赤道原則に署名している。
先住民族の生活への深刻なダメージの可能性や地元の抗議者への暴力的な取り締まりは、赤道原則に反する行為だ。
東京でのアクションをスタンディングロックでの運動につなげることは、私たちが本当の変革を求めて声を上げることを後押しする力と情熱を与えてくれる。
個人としてできることもある。これらの銀行へダコタ・アクセス・パイプラインへの投融資を止めるようにインターネットから簡単にメッセージを送ることができる。もちろん直接電話をしたり、手紙を書いたりすることも可能だ。ぜひ銀行にあなたの一声を。
当日の模様を収めた動画➡ https://www.youtube.com/watch?v=i4viOF6mNrg
http://alternas.jp/study/global/68439

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米石油パイプライン計画、抗議の先住民ら期限受け退去 10人拘束

2017-02-24 | 先住民族関連
AFPBB News-2017年02月23日 21:02 発信地:シカゴ/米国

米ノースダコタ州キャノンボールで、火が付けられた建造物(2017年2月22日撮影)。(c)AFP/Getty Images/Stephen Yang
【2月23日 AFP】米ノースダコタ(North Dakota)州を通る石油パイプラインの建設計画に反対し、建設予定地で1年近くにわたり抗議活動をしていた先住民やその支持者らの多くが退去期限の22日、占拠していた場所を明け渡した。
 当局によると期限の現地時間22日午後2時(日本時間23日午前5時)を過ぎても退去しなかった約10人の活動家の身柄が拘束された。
 ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領は先に、パイプラインの建設計画を再開させる大統領令に署名していた。最終的な許可が発行されるのとほぼ同時に「ダコタ・アクセス・パイプライン(Dakota Access Pipiline)」の建設が開始された。
 先住民とその支持者らは、伝統的な歌を歌い、ドラムをたたきながら占拠していた連邦政府の土地から退去した。建設予定地は一時、数千人の人たちが占拠していた。
 パイプラインの建設計画に反対する人たちの多くは、先住民スタンディングロック・スー族(Standing Rock Sioux Tribe)が利用する飲料水が汚染される恐れがあると訴えている。一方、建設会社エナジー・トランスファー・パートナーズ(Energy Transfer Partners)は、環境災害を防ぐための最新技術を使っているため安全だと主張している。
 建設予定地を占拠していた人たちの中には、退去する際に儀式と称して一部の建造物を燃やすなどの行為を働くものもいた。
 当局によると約20か所で火が付けられた他、少なくとも2回の爆発があり男児(7)と少女(17)がやけどを負って病院に搬送された。(c)AFP
http://www.afpbb.com/articles/-/3118978?pid=18756918

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ダコタ・アクセス・パイプライン反対の抗議デモ、退去命令に従わない参加者を逮捕 デモの拠点はゴミだらけ

2017-02-24 | 先住民族関連
The Huffington Post  |  執筆者: Michael McLaughlin, Josh Morgan
投稿日: 2017年02月23日 18時13分 JST 更新: 2017年02月23日 18時17分 JST

アメリカの治安当局は2月22日午後、ノースダコタ州にあるアメリカ先住民スタンディングロック・スー族の居留地で、石油パイプライン「ダコタ・アクセス・パイプライン」建設に抗議するデモ参加者を逮捕した。
ミズーリ川近くの連邦政府の所有地にある、抗議デモ参加者が数カ月にわたって占拠してきた拠点「オセチ・サコウィン・キャンプ」について、アメリカ陸軍工兵司令部とダグ・バーガム州知事(共和党)がキャンプからの撤退命令を出していたが、撤退期限と定められた午後2時を過ぎてもデモ参加者が留まっていたため、逮捕に踏み切った。
ダコタ・アクセス・パイプラインは、「エナジー・トランスファー・パートナーズ」がノースダコタ州からイリノイ州までをつなぐ1172マイル(約1886キロメートル)のパイプラインを建設するプロジェクト。建設ルート近くの居留地に住むアメリカ先住民スタンディングロック・スー族とその支援者たちが、水源のミズーリ川が汚染されることを懸念し、「水の保護者」として抗議デモを続けていた。陸軍省は2016年12月4日、ミズーリ川をせき止めたダム湖「オアへ湖」の地下にパイプラインを通す工事を認可しないと発表し、建設は中断されていた。
スタンディングロック・スー族はこの計画に一貫して反対しており、部族が生活する居留地の水資源に打撃を与え、神聖な土地を脅かし、連邦文化財保護法とスタンディングロック・スー族ら先住民の居留地を侵害しないと約束した1851年のフォート・ララミー条約に違反しており、連邦当局はパイプラインが環境に及ぼすリスクを適切に調査していないと主張している。
しかしトランプ大統領は1月24日、ダコタ・アクセス・パイプラインの工事を完了させ、カナダのアルバータ州からネブラスカ州までの1179マイル(約1897 キロメートル)をつなぐパイプライン「キーストーンXL」建設を手がける「トランスカナダ」に、オバマ前大統領が2015年に却下した建設計画の再申請をするように促す大統領令を出した。トランプ氏は建設再開で何千人もの雇用が生まれると述べた。
大統領令を受けてアメリカ陸軍省は7日、環境に及ぼす影響調査が完了するまで建設許可を与えないとしていた方針を覆し、環境調査を中止し、建設を完了させる許可を与えると発表した。エナジー・トランスファー・パートナーズは9日からパイプラインの最終区間の建設を開始した。
ワシントン連邦地裁のジェームス・ボアズバーグ判事はエナジー・トランスファー・パートナーズ社に対し、ノースダコタ州の貯水湖の地下にパイプラインを通す工事再開を認めた。一方、パイプライン計画に反対するアメリカ先住民の訴訟が現在も複数進行している。
ノースダコタ州当局は22日、ハフィントンポストUS版に「約100人の警官グループが、撤退命令を拒否したデモ参加者を10人ほど検挙した」と伝えた。
警察と交渉した抗議デモ参加者は、「投降した人は軽犯罪にしか問われない」と発表していた。キャンプにいるハフィントンポストUS版のカメラマンによると、参加者はこの取引に応じていない。
「私はこのために来ました」と、ロサンゼルス在住のシャリー・グレナウさん(33)は撤退期限が過ぎた後語った。 「今傷ついている人たちを見捨てたくない。彼らとともにいたいのです」
他の抗議デモ参加者たちはドラムを鳴らし、歌いながら高速道路に沿って橋を渡り、チャーターバスに乗った。
陸軍隊員とバーガム州知事は、安全衛生上のリスクからキャンプを閉鎖する必要があると述べた。 キャンプの瓦礫や人の糞尿が残ることによって、雪が溶ける際に近隣の川が汚染される可能性があるという。
22日朝の時点で数百人の抗議デモ参加者が残っており、まだ泥だらけの水面に浮かんだキャンプの周囲には、テントやその他の建物が多く立ち並んでいる。雨と雪が混ざり合って降る間に、何度も火事が発生し、ユルト(移動テント)や他の捨てられた住居を破壊していった。
「水の保護者」の別名でも知られる残りの抗議デモ参加者たちが期限に間に合うよう撤退を急ぐ中、現場のあらゆる場所にごみの山や大型ごみ容器が散在していた。抗議デモの支援団体「先住民環境ネットワーク」によると、陸軍省は撤退期限延長の要請を拒否した。
抗議デモがピークに達した2016年12月、キャンプは何千人ものアメリカ先住民と、彼らを支援する退役軍人、環境活動家たちであふれかえった。
治安当局やパイプラインを警備する職員たちが抗議デモ参加者たちに放水したり、暴力的な取り締まりをしている映像に刺激され、多くのアメリカ人が先住民を支援するためオセチ・サコウィン・キャンプや他のキャンプに参加し、数十万ドルの寄付が集まった。
ダコタ・アクセス・パイプラインの建設を中止させようとするデモキャンプは、テキサスやフロリダなど、アメリカ各地に広がり、環境抗議活動の大きなうねりとなっていった。
「キャンプは、暗闇の中の光明でした」と、「先住民族環境ネットワーク」代表ダラス・ゴールドトゥース氏は語った。「アメリカ中の闘いの火に、燃料を注いだのです」
治安当局は、抗議活動の長期化で人員不足を訴えていた。抗議活動の取り締まりを担当したモートン郡保安部とビスマルク警察を支援するため、875万ドル(約9.9億円)以上をかけて1421人の州兵を配備した。
陸軍省から撤退命令が出された後、人々は大挙してキャンプを離れ始めた。スタンディングロック・スー族は、キャンプでの抗議活動から法廷闘争に戦略を切り替えたことや、大草原の厳しい冬への懸念などから、1月にも彼らにキャンプを離れるように要請していた。
石油パイプライン建設作業のほとんどはすでに完了している。しかし先住民スタンディングロック・スー族の居留地付近を通過する最終区間は、先住民と何千人もの抗議デモにあい中断となっていた。ABCニュースによると、エナジー・トランスファー・パートナーズ社は3月6日にも石油をパイプラインで移送可能だという見通しを示した。
すでに多くの人々が帰宅しているが、他のキャンプに移る人々もいる。彼らは、オセチ・サコウィン・キャンプに何百ものテントやその他の建造物、そして有害になるほどの量の汚物をキャンプに置き去りにしていった。
清掃作業は数週間前から始まった。 AP通信によると、月曜日にはトラック230台分以上のゴミが運ばれていったという。ノースダコタ州の当局者は、抗議デモから帰宅する人たちのためにバス運賃、水、軽食、健康診断などを提供するセンターを設置したと発表した。
モントリオールから来たアフナン・カーンさん(21)は4日前に友人と一緒にキャンプ場の清掃を手伝った。
「この運動で、現地の人々が自分の地域社会でこの戦いの支配権を取り戻し、闘い続けていく力を与える手助けが出来たと感じています」と、カーンさんはハフィントンポストUS版に語った。
反対運動をしている人々の一部は帰宅することに断腸の思いを抱えている。彼らは、雪解けでキャンプがぬかるんで不衛生な状態になっているという主張は誇張されたものだと考えている。 ルイス・グラスロープさん(39)は8月からオセチ・セコウィン・キャンプに滞在していたが、数日前にサウスダコタ州ローワー・ブルーレイにあるホテルの予約をし、自宅に戻った。 彼は、撤退命令期限が過ぎた後、当局がテントや他のものを撤去するのではないかと心配していた。
グラスロープさんはキャンプで行われた民主的な意思決定プロセスに驚いたという。また、巨大なキッチン、セキュリティ、診療所といったキャンプコミュニティのサービスがうまく機能していると感じた。
「ここに来た人はみんな自由の身となっています。私たちの日常生活からも自由になっているんです」と、グラスロープさんは語った。「人々はキャンプでの生活が環境破壊をもたらすと捉えています。しかし、あそこは今も美しい場所なんです」
写真家ジョシュ・モーガンがノースダコタ州からレポート
http://www.huffingtonpost.jp/2017/02/23/dapl_n_14952560.html

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刑事法の大学教授ら64人・アムネスティなど、山城博治さんの釈放求め声明

2017-02-24 | ウチナー・沖縄
アイデアニュース- 2017年2月23日
筆者: 松中みどり

2016年10月17日、沖縄の米軍オスプレイ用ヘリパッド建設に対する抗議行動で、侵入防止用フェンス上の有刺鉄線一本を切ったとされて準現行犯逮捕された山城博治さんは、2017年2月22日現在、今も那覇拘置所に勾留されています。逮捕されてから2月23日で130日となります。
筆者は、2017年2月9日から12日まで、沖縄に行ってきました。那覇地裁前では大きな抗議集会がおこなわれ、そうでない日も「サイレントアピール」を担っている市民がいました。辺野古の座り込みの現場でも、日毎入れ替わり立ち替わりマイクを握り、リードする人がいます。博治さんが帰ってくるまで、みんなが自分の力を精一杯出して、最大限支えようとしている。そんな気がしました。「沖縄平和運動センター議長」の山城博治さんはなぜ逮捕され、そしてなぜ沖縄の、日本各地の、世界各地の、多くの人が彼の釈放を求めているのか。沖縄の現地取材報告です。
 刑事法を研究する大学教授、准教授、講師らが「山城博治氏の釈放を求める刑事法研究者の緊急声明」を発表したのは2016年12月28日。声明は、切断されたのは2,000円相当の有刺鉄線1本で、必要な捜査も終わっており、長期勾留は刑事訴訟法第91条の「不当に長い拘禁」(⇒条文)にあたり、速やかに解放すべきとしています。声明に名前を連ねた刑事法を研究している教授、准教授、講師らは、沖縄国際大学、琉球大学をはじめ、宮崎産業経営大学、熊本大学、佐賀大学、九州大学、九州国際大学、久留米大学、西南学院大学、福岡教育大学、山口大学、島根大学、岡山商科大学、高知大学、神戸学院大学、甲南大学、関西学院大学、大阪大学、大阪市立大学、大阪経済法科大学、立命館大学、龍谷大学、京都女子大、名古屋大学、一橋大学、東京造形大学、東京経済大学、駒沢大学、青山学院大学、関東学院大学、國學院大學、立正大学、独協大学、宇都宮大学、茨城大学、福島大学、山形大学などの先生方です。(⇒声明と賛同者のリストはこちら)
さらに、国際人権団体「アムネスティ・インターナショナル」日本支部は2017年1月27日、「山城博治さんの速やかな釈放を求める」声明を発表しました(⇒声明)。アムネスティは、証拠隠滅の可能性が極めて低い状況でのこのような拘禁は身体の自由への侵害であり、山城さんを速やかに釈放するよう検察当局に強く求める、としています。山城さんが家族とも面会できない状態に置かれていることは、被拘禁者処遇最低基準規則(マンデラルール)58条1項が「定期的に家族および友人の訪問を受けることが許されなければならない」としていることに反しており、家族の訪問は保障されるべきだとしています。
アムネスティの声明に出てくる国連被拘禁者処遇最低基準規則(ネルソン・マンデラ・ルールズ)は、2015年12月、国連総会において満場一致で採択改訂されたものです(⇒詳細)。なお、琉球新報によると、アムネスティは、ミャンマー民主化指導者のアウン・サン・スー・チーさんらが認定された「良心の囚人」に、山城さんを認定することも検討しているとのことです(⇒琉球新報の記事)。
山城博治さんの名前は、沖縄でずっと続いている米軍基地基地建設反対運動に心を寄せてきた人たちにとっては特別なもの。その名を口にすると笑顔になり、勇気をもらえる名前です。一方で、沖縄以外のマスメディアにあまり登場しない名前であり、知っている人と知らない人の温度差が非常に大きいことの象徴にも感じられます。
沖縄平和運動センター議長で、常に現場で基地反対の運動をまとめてきた博治さんは、2016年1月初めて沖縄・辺野古に座り込みに行った新参者の私を、「よく来たよく来た」と温かく迎え入れてくれました。こちらの記事をご覧ください→人にも動物にも優しく、ただただ平和に仲良く生きようと願う 辺野古レポート(下)
2016年1月に初めて会った博治さんは、顔をくしゃくしゃにして笑い、感動すれば涙声になり、突然踊りだし、大きな声で歌う、人間味あふれる魅力的な現場のリーダーでした。アジテーションの超が付くほどのうまさ、うまくないけど素敵な歌、楽しく明るい雰囲気を生み出し、みんなを巻き込む博治さん。誰かが警察に連れて行かれたとなれば、取り戻すまでずっと、声を枯らして抗議をし、捕らわれた仲間に向かってエールを送り続ける人です。
筆者は、2017年2月9日から12日まで、沖縄に行ってきました。那覇地裁前では大きな抗議集会がおこなわれ、そうでない日も前述のようにサイレントアピールを担っている市民がいました。座り込みの現場でも日毎入れ替わり立ち替わりマイクを握り、リードする人がいます。博治さんが帰ってくるまで、みんなが自分の力を精一杯出して、最大限支えようとしている。そんな気がしました。
■私も博治さんに手紙を書きました。この心が届きますようにと願っています
沖縄タイムスの社説(有料部分で紹介しています)にならい、私も博治さんへの手紙を掲載します。この心が届きますようにと願っています。
災害現場から博治さんへ
山城博治さん、この手紙を書いているのは、2016年10月17日にあなたが逮捕されてから4ヵ月と1日が過ぎたまだ寒さの残る2月18日です。初めて博治さんに辺野古のゲート前でお目にかかった日に差し上げた「漁網ブレスレット」、覚えておられるでしょうか。東日本大震災で被災した岩手県の漁師さんが、大切な生活道具だった漁網も津波で流され、捨てるに捨てられない破れた網を泣きながら洗っていたとき、この網で何か出来ないかと思ったことがきっかけで生まれたアクセサリーです。魚が獲れなくなり絶望の淵にある被災者へ、応援する気持ちを伝える漁網を使ったストラップやブレスレットを「すごくいい話だね。素敵だ」と嬉しそうに手に取ってくれましたね。
東日本大震災の被災地でも、たくさんの人が博治さんたちの沖縄の闘いを気にかけ、本当はその場に飛んでいきたいと思うほど心を寄せておられました。いざというとき、国に守ってもらえなかった体験をした人であればあるほど、人々の民意を踏みにじって強行される基地建設に怒りと危機感を覚えているからです。
福島の人たちは特にその思いが強いのではないでしょうか。今回、一緒に那覇地裁前でサイレントアピールをおこない、辺野古のゲート前では一緒にごぼう抜きをされた古い友人は、福島でずっと医師として働き、特に子どもたちの健康状態を診てきた人です。穏やかな人ですが、政治と政治家の理不尽さに怒りを覚える気持ちは誰にも負けないと思います。彼もまた、博治さんたちの解放を願っている被災地の仲間です。
フィリピンのピナツボ火山噴火被災者もまた、沖縄の基地のことを話したらとてもよく分かってくれます。なぜなら彼らも、大きな災害で故郷の風景が一変したあと、米軍が火山灰で使い物にならなくなった基地を捨てて出て行ったことをよく覚えているからです。基地があっても、その周辺の市民が守ってもらえるわけではないこと。そして、クラーク空軍基地もスービック海軍基地も米軍撤退後は経済特別区となり、地域の経済が上向いたことをよく知っているからです。米軍がいなくなった基地跡に次々出来たホテルやショッピングセンターで、多くの火山噴火被災者が働いています。
特に、火山噴火で大きな影響を受けた山岳先住民族アエタの人たちは、沖縄の人々が感じていることを一番よく分かるだろうと思います。先祖代々暮らしてきたピナツボ山の土地を、力とお金のある人たち~米軍とフィリピン政府、大企業に奪われた上、『遅れた』『野蛮な』『自分たちとは違う』存在だという視線をずっと受けてきた人たちだからです。沖縄で、こんなことがあったよと話すと、自分たちはその場にいけないけれどずっと祈っています。応援しますと言ってくれました。
私も被災者のひとりである阪神淡路大震災の被災地域でも、博治さんたちのことを忘れず、連帯しようと訴える人が少なからずいます。神戸では、もう22年以上の年月が流れてなお、借上げ復興公営住宅から被災者を退去させようと、自治体が被災者を訴えるというとんでもない裁判が進行中です。ここで踏みとどまらなければ、他の被災地に対し、悪しき前例を残すことになると、闘い続ける人がいます。そのことは、私も辺野古の座り来み現場で何度か話をさせてもらいました。そのような経験をしているからこそ、沖縄の人たちに心を寄せ思いを馳せ、現場に駆け付ける人が多いのでしょう。
博治さん、地震や津波、火山噴火など自然の大きな力に見舞われたあと、政治的にも翻弄され、取り残された人たちは、互いに手をつなぐことで力を得ています。博治さんたちと連帯し、ともにありたいと願うたくさんの人たちが、国内の、そして世界の被災地にたくさんいることを覚えていてください。体に十分気を付けてお過ごしくださいね。またあの笑顔を見せてもらえる日を心から楽しみにしています。
https://ideanews.jp/archives/37968

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担い手育成事業の研修生5人 活動成果を企画展に-アイヌ民博

2017-02-24 | アイヌ民族関連
苫小牧民報(2017年 2/23)

来場を呼び掛ける第3期担い手研修生
 白老町のアイヌ民族博物館で行われている担い手育成事業(アイヌ文化振興・研究推進機構主催)の第3期研修生が来月、3年間のカリキュラムを終える。その成果発表の場となる企画展が25日から同館内で開かれる。テーマは研修裏話や歴史講座、民族楽器の演奏などさまざま。いずれも参加無料(町民以外は別途入館料)で多くの参加を呼び掛けている。
 担い手育成事業は同機構が2008年から実施している1期3年の人材育成カリキュラム。座学や現地研修などを通じてアイヌ文化を学ぶ内容で、過去2回で10人の修了生を輩出した。第3期には中井貴規さん(39)、木幡弘文さん(30)、新谷裕也さん(26)、山本りえさん(29)、山丸賢雄さん(22)の5人が受講している。
 3年の研修成果となる企画展は25日から3週連続で土曜日に開催。25日午後1時からは館内の伝統家屋「チセ」で神に祈るカムイノミを執り行った後、研修生が余興で古式舞踊などを披露する。
 研修裏話を語る木幡さんは「3年で学んだことや感じたことを赤裸々に話したい」と語り、白老アイヌの暮らしなどを紹介する山丸さんも「過去、現在、未来の白老コタンの話をする。地元の皆さんに聞いてほしい」と呼び掛ける。
 発表内容は次の通り。
 ▽ギャラリートーク「研修裏話~担い手あれこれ」。2月25日午後2時から。木幡さんが展示品とともに3年間の研修内容を紹介する。
 ▽芸能講座「西海岸・東海岸のトンコリ」。3月4日午前10時から。山本さんが講師を務め、樺太アイヌの伝統楽器トンコリを参加者と一緒に演奏体験する。中学生以上が対象で先着10人(要予約)。3月1日締め切り。
 ▽工芸体験「アイヌの編み物~自分だけのブレスレットを作ろう」。同午後1時から。新谷さんがアイヌの伝統的な編み方によるブレスレット作りをレクチャーする(予約終了)。
 ▽ギャラリートーク「スクプクルヤイエトゥイタク~担い手が自ら語る物語」。3月11日午前11時から、中井さんが印象に残っている研修活動について説明する。
 ▽歴史講座「アコラ コタン~私たちの白老」。同午後1時30分から。白老出身の山丸さんが白老アイヌの暮らしと自らのルーツについて話す。
http://www.tomamin.co.jp/20170247973

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【特派員オン・ライン】イノシシささげ先住民に謝罪

2017-02-23 | 先住民族関連
西日本新聞 2017年02月23日 06時00分 朝刊
 台湾の先住民族の集落から樹齢700年のクスノキの木材を盗み、逮捕された漢族の男性が、住民にイノシシをささげて謝罪し許された。集落一帯では、これまでも木材が盗まれる事例があったが、住民全員に謝罪が行われたのは初めてという。
 地元メディアによると男性は昨年12月、台湾南東部にある台東県の永康集落で道路脇にあった木材を家に持ち帰った疑いで逮捕、起訴された。保釈後、罪を償おうと永康集落を数回訪れてブヌン族の住民に謝罪。長老から伝統的な方法で許しを請うよう勧められ、今月19日にイノシシ2頭を献上して改めて謝罪した。住民が集まった儀式の後、許しを得られたという。
 台湾の先住民族は17世紀以降、オランダ人、漢族、日本人などに統治される過程で、多くの犠牲者も出した。現在の人口は約55万2千人で全人口の2・3%にとどまる。蔡英文総統は昨年、「400年の間、台湾へやって来た全ての政権が武力征伐を用い、土地を略奪し、権利を侵害した」と謝罪した。
 苦難の歴史を歩んできた先住民族。全ての許しを得るには、いったい何頭のイノシシが必要だろうか、とふと思った。 (台北・中川博之)
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/world/article/309906


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「ネコの日」にちなんで、世界の「猫にまつわる民話」をお届け!

2017-02-23 | アイヌ民族関連
dot.-(更新 2017/2/22 18:30)
今日2月22日は「ネコの日」。猫グッズを身につけたり、猫カフェを訪れたり、飼っているネコちゃんに特別なごちそうをあげたり……と、毎年この日を楽しみにしている方も多いのではないでしょうか。
数千年前から人間に飼われてきた歴史を持つネコ。その謎めいた仕草、不思議な行動は、古くから「占い」「天気予報」などに用いられてきました。
さらに、夜行性であることから「魔物」「魔女」などと結びつけられ、時に迫害された歴史があるのもご存じのとおりです。
今回は、ネコの日にちなんで、世界の「猫が登場する民話」をご紹介します。
歌い踊るネコ? クマから人を救ったネコ?
まずご紹介するのは、日本の民話。
「猫の踊り」または「猫浄瑠璃」などと題されるお話をご存じですか?
長年にわたって飼い馴らしたネコが、まるで人間のように歌ったり踊ったりして、飼い主を楽しませるように。
それをうっかり他人に話してしまった飼い主が、たいへんな目に遭うのですが……この先はぜひ、調べてみてくださいね。
アイヌの人々のあいだにも、ネコにまつわる民話がたくさん伝わっています。
「山に狩りに行った人が、クマに襲われそうになった時、ネコが飛びかかって助けてくれた」
「家族をなくした人間の子どもを、ネコの夫婦が人間に化けて育てた」
……こんなお話があるそうですよ。
インドに伝わるのは、ネコとトラが登場するこんな物語。
あるところに、何でも知っているネコと、身体は強いけれどおつむは単純(?)なトラがいました。
賢いネコはトラに色々なことを教えますが、木登りの方法だけは教えなかったのだとか。それで、トラにつかまることなく助かったのだというのです。
ネコはいつ顔を洗う? ノアの方舟とネコの秘密?
ネコがえさを食べた後などに、いわゆる「顔を洗う」仕草をしているのを見かけますよね。
その仕草の由来を教えてくれるのが、ブルガリアに伝わる民話です。
ある時、スズメをつかまえたネコ。さあ食べよう、という時に、賢いスズメがこう言いました。
「すぐに食べたりして恥ずかしくないの? あなたのお母さんはちゃんと顔を洗ってから食べていたよ」
それを聞いて、そうか顔を洗おう、とスズメを押さえていた前足を離してしまったネコ。スズメはそのすきにサッと飛び立ってしまいました。
ネコは悔しがって、それからというもの、まずは食事をしてからゆっくり顔を洗うようになったのだとか。
「ノアの方舟」が流れ着いたとされるアララト山がある、アルメニア。
方舟の上でライオンがくしゃみをしたところ、鼻の穴からネコが飛び出しました。
「だから、ネコはライオンに似ているんだよ」……この民話はそう締めくくっています。
金運をもたらす? それとも、やっぱり……?
フランスには、全身が真っ黒なネコは、そのネコを大切に扱う人に「富をもたらす」という言い伝えがあるのだそう。
たとえば、誰かが一夜にして大金持ちになり、その理由が定かでない時など、「きっと黒猫を飼っているのだ」と言われたのだそうです。
一方、ドイツでは「一本も白い毛がない」真っ黒なネコは悪魔とされました。
なんでも、そのネコを売って手に入れた銀貨は魔法の力を持つ、とされたのだとか……。
同じヨーロッパでも、真逆の言い伝えがあるのが面白いですね!
このほかにも、ネコが登場する「ことわざ」「伝説」「民話」などが世界じゅうにたくさん存在します。
ネコにちなんだ本を探して、読書を楽しむ「ネコの日」もいいかもしれませんね!
参考:日本民話の会/外国民話研究会編訳「世界の猫の民話」(三弥井書店)
https://dot.asahi.com/tenkijp/suppl/2017022200119.html

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みんな元気になる絵本 ひまなこなべ /富山

2017-02-23 | アイヌ民族関連
会員限定有料記事 毎日新聞2017年2月22日 地方版
アイヌの教え、優しく プー横丁「プーの店」店長・杉原由美子さん
 可愛らしい女の子やネコの絵本をたくさん作っている、どいかやさんがアイヌの言い伝えを絵本にしました。
 表紙の愛嬌(あいきょう)のあるクマは、実は神さまなのです。神さまのクマは、心がけのよさそうなアイヌに自ら身を捧(ささ)げて、その獲物になって、村へ運ばれます。神さまクマの思った通り、そのアイヌはとても信心深くて、狩ったクマを大切に扱い、丁寧に感謝の祈りを捧げ、村中の人を招待して、大がかりな宴を催します。
 大勢の老若男女が、歌ったり踊ったりユカラを語ったり、それはそれは楽しそうな宴会のようすに、神さま…
残り607文字(全文891文字)
http://mainichi.jp/articles/20170222/ddl/k16/070/303000c

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<金口木舌>アイヌの言葉、沖縄の心

2017-02-23 | アイヌ民族関連
琉球新報 2017年2月22日 06:00
 小学生の頃、児童文学を通じて「コロボックル」と「コタン」という言葉に触れた。アイヌ語と知るのは後のことだが、耳心地のよい語感が胸に響いた
▼先日他界した佐藤さとるさんにコロボックルを描いた連作がある。「フキの葉の下に暮らす」という小人を想像してみた。石森延男さんの小説「コタンの口笛」はアイヌ差別の問題を扱った。コタンとは集落のこと
▼高校生になり、同胞という意の「ウタリ」を知った。北海道の写真家掛川源一郎さんの写真集「若きウタリに」がきっかけだ。アイヌの歌人バチェラー八重子さんの作品を収めた
▼「ふみにじられ ふみひしがれし ウタリの名 誰しかこれを 取り返すべき」。差別される者の悲憤を刻んだ歌に共感したのだろう。写真家は土地を追われ、同化を強いられながらもたくましく生きるアイヌに温かい目を注いだ
▼掛川さんは、敗戦直後に大阪から長万部(おしゃまんべ)に移り住んだ沖縄人家族も記録している。極寒と闘い、大地を開く沖縄人に粘りと根性、南国生まれの楽天性を見た。写真家のレンズによって、苦難の歴史を背負うアイヌと沖縄人が一つの像を結んだ
▼先住民の権利回復を願うアイヌの声は沖縄の人々の心を震わせる。奪われ、虐げられた歴史を背負う北と南の民の声が呼応する。「ウタリの名を返せ」と求め、アイヌは歩む。沖縄の私たちも歩んでいこう。
http://ryukyushimpo.jp/column/entry-448678.html

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中学校社会科学習指導要領案 英知を結集し主体的に

2017-02-23 | アイヌ民族関連
教育新聞-2017年2月21日
学習指導要領案 教科・領域改訂のポイントをどう考えるか 〈4〉中学校社会科
2月14日に公表された学習指導要領案の中学校社会科について、改訂のポイントを、全国中学校社会科教育研究会の会長を務める石上和宏東京都板橋区立志村第二中学校長は、次のように指摘する――。
◇小・中・高校と一貫性を持たせた◇
社会科教員は英知を結集し、主体的に取り組もう――。
2月14日、バレンタインデーの贈り物のように学習指導要領(案)が示された。一読して、従前よりも細かく書かれていて分量が多いと感じた。近年、若手教員が増えてきたこともあり、誤解のないように丁寧に説明する必要があったのかもしれない。パブリックコメントを求めている段階ではあるが、現行の学習指導要領と比較して、特に気付いた点を列挙する。
まず、目標が小学校、中学校、高校と一貫性を持たせ、上級学校になるにつれて、深化が図られ分かりやすくなった。地理、歴史、公民の各分野間の整合性もとれて、目標と内容が関連付けられているので、単元ごとの身に付ける力が一層明らかになった。
◇地理と歴史の切れ目を工夫◇
地理、歴史、公民の各分野ともに「課題を追究したり解決したりする活動」を重視している。こうした活動は、課題把握、課題追究、課題解決、新たな課題と、答申の「学習のイメージ」にあるが、今後の実践課題といえる。領土問題として指導するのは北方領土と竹島であり、尖閣諸島については領土問題が存在しないことが明記された。平成26年1月に「中学校学習指導要領解説」が一部改訂されたが、学習指導要領に明記されたおかげで、指導上の齟齬が少なくなり、指導しやすくなった。
地理的分野では、新たなポイントとして「地球的課題」「地域的な課題」「空間的相互作用」等が挙げられた。時間数は120から115となり、5時間減となった。
歴史的分野では、「ムスリム商人の役割」「民族や宗教をめぐる対立」「地球環境問題」「琉球の文化」「アイヌの文化」等が新しいポイントとなる。時間数は、130から135となり、5時間増となる。地理と歴史の授業をどこで学年の切れ目にするかは、全体の授業時数が変わっていないので、工夫のしどころである。
また学術研究の成果が教育に反映するには時間がかかるといわれるが、「大和政権」「厩戸王」「モンゴル襲来」「江戸幕府の対外政策」等に学術研究の成果が取り入れられた。
◇防災や持続可能性など新たなポイントに◇
公民的分野では、「少子高齢社会における社会保障の意義」「労働保護立法」「災害時における防災情報の発信・活用」「人工知能の急速な進化等による作業や社会の構造的な変化」「起業」「国連による持続可能な開発のための取組」が新たなポイントである。
三分野の内容はいずれも、これからの社会を生きる生徒にとって必要な内容や方法が示されたといえる。教員自身が主体的に仲間との対話的な活動を行い、生徒の深い学びができるように、各研究会での活動を活発にして、英知を結集することが求められているといえる。
https://www.kyobun.co.jp/news/20170221_01/

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秘密兵器は地元の「アワ酒」 台湾の学生、日本のカクテル大会に挑戦

2017-02-22 | 先住民族関連
フォーカス台湾 2017年2月21日 18時02分 (2017年2月22日 04時54分 更新)
(台東 21日 中央社)台東専科学校飲食旅行学科(台東市)の学生2人は、3月12日に沖縄県で開催される「第13回総務大臣杯琉球泡盛カクテルチャレンジアジアカップ2017」に出場する。秘密兵器の台東産アワ酒(小米酒)と梅酒を携え、世界の舞台に挑む。
アワ酒は台湾の先住民にとって重要な飲み物で、東部・台東の特産品としても知られている。同学科の鄒慧芬教諭によれば、昨年台湾で開かれたカクテル大会に学生を率いて参加した際、地元産のアワ酒を使用したメニューを披露したところ、多くの賞を獲得。アジアカップへの出場権も手にしたという。
出場する学生2人には台東県政府が往復航空券を協賛。また、県の仲介により、アワ酒と梅酒は地元の酒造から提供される。黄健庭県長は、台東における産官学連携の最高の形だと喜びを示している。
主催の泡盛マイスター協会によると、同大会には日本、台湾のほか、韓国、シンガポール、ベトナムなど5カ国から選手が参加し、技を競う。
(盧太城/編集:名切千絵)
http://www.excite.co.jp/News/world_g/20170221/Jpcna_CNA_20170221_201702210007.html



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