先住民族関連ニュース

先住民族関連のニュース

アイヌ料理講習会 オハウなど5品調理

2017-02-26 | アイヌ民族関連
苫小牧民報(2017年 2/25)
 苫小牧市主催の2016年度アイヌ料理講習会が24日、市生活館(矢代町)で開かれた。市民が汁物やおかゆ、野菜のまぜ物などアイヌの伝統的な料理を作り、試食した。
 市のアイヌ文化伝承推進事業の一環で、毎年実施している。苫小牧アイヌ協会の婦人部長で、同協会が伝統行事を開く際に調理を担当している市内永福町の阿部由美子さん(63)が講師を務めた。
 この日は、市民23人が参加。オハウ(タラ汁)、アワのサヨ(おかゆ)、豆のラタシケプ(豆のまぜ物)、カボチャのラタシケプ(カボチャの交ぜ物)、スドケ(保存した山菜)の5品を調理した。
 阿部さんは「豆のラタシケプはアイヌの一般的な家庭料理。アイヌの伝統文化を多くの人に知ってもらいたい」とアピールした。
 受講した市内日新町の主婦、島田悦子さん(77)は「初めて調理するメニューもあり、とても楽しかった」と笑顔だった。
http://www.tomamin.co.jp/20170248052


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

白老町 象徴空間対応で機構改革

2017-02-26 | アイヌ民族関連
苫小牧民報 (2017年 2/25)
 白老町は今年4月1日付で、現在の地域振興課を「象徴空間周辺整備推進課」に改め、同課内に設置していたアイヌ施策推進室を「アイヌ総合政策課」に格上げする機構改革方針を明らかにした。現行の1課1室から2課体制に見直すことで、停滞していた周辺環境整備や関係機関との連携強化を促進させる狙いがある。アイヌ文化復興のナショナルセンターとなる民族共生象徴空間の開設が3年後に迫る中、町として早急に受け皿づくりを進める考えだ。
 23日の定例記者会見で戸田安彦町長が説明した。
 改革案によると、周辺整備推進課は周辺道路、温泉施設、駐車場などの環境整備が主な担当。国が目標に掲げる年間100万人の来館者を町内に回遊させるためソフト、ハードの両面で方策などを検討する。
 アイヌ総合政策課は国や道、関連団体など関係機関との連絡調整や文化振興などアイヌ政策全般を担当する。
 また、組織改革に伴い、両課を担当所管とする「象徴空間整備統括監」を課長職扱いで新たに配置する。同職とアイヌ総合政策課長は道からの派遣職員を充てる考え。
 これまで地域振興課が担当していた町内会や地域公共交通などの業務は企画課に移管。来年度中の開設を目指すまちづくり会社などの分野は経済振興課が受け持つ。
 また、公設民営に方針転換した町立国保病院の改築に向けて、課長職の病院改築準備担当参事も新たに配置するとしている。
http://www.tomamin.co.jp/20170248070

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

白老アイヌ民族象徴空間 官房長官 「20年4月」開設

2017-02-26 | アイヌ民族関連
北海道新聞02/24 07:00
 菅義偉官房長官は23日の衆院予算委員会分科会で、国が胆振管内白老町に整備中のアイヌ文化復興の拠点「民族共生象徴空間」の開設時期について、2020年4月とする方針を明らかにした。政府はこれまで20年7月に開幕する東京五輪・パラリンピックの前としており、4月開設を明らかにしたのは初めて。
 菅氏は「間違いなく20年4月に公開できるように工事する」と明言した。
 象徴空間は文化体験施設などがある「国立民族共生公園」と、道内初の国立博物館「アイヌ民族博物館」が中核施設で、全国の大学に収蔵されているアイヌ民族の遺骨を集約する慰霊施設も整備する。
全文閲覧は電子版会員限定です。ログインまたはお申し込みの上、ご利用ください。
http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/society/society/1-0372085.html

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ダコタ・アクセス・パイプライン、デモの逮捕者46人に 拠点のキャンプから完全に排除

2017-02-26 | 先住民族関連
The Huffington Post  |  執筆者: Michael McLaughlin &
投稿日: 2017年02月24日 13時53分 JST 更新: 2017年02月24日 14時03分 JST

記者証を身に付けた男性がダコタ・アクセス・パイプラインの最終区間地域近辺にある、オセチ・セコウィン・キャンプに入った機動隊の前を歩く。JOSH MORGAN/ THE HUFFINGTON POST
アメリカ・ノースダコタ州の治安当局は2月23日、アメリカ先住民スタンディングロック・スー族の居留地で、石油パイプライン「ダコタ・アクセス・パイプライン」建設に抗議するデモ参加者の逮捕者が46人になったと、ハフィントンポストUS版に語った。
治安当局は、22日までのキャンプ地退去期限に違反した抗議デモ参加者の拘束を進め、23日午後2時、キャンプに留まっていた参加者を完全に排除したと発表した。
ダコタ・アクセス・パイプラインは、「エナジー・トランスファー・パートナーズ」がノースダコタ州からイリノイ州までをつなぐ1172マイル(約1886キロメートル)のパイプラインを建設するプロジェクト。建設ルート近くの居留地に住むアメリカ先住民スタンディングロック・スー族とその支援者たちが、水源のミズーリ川が汚染されることを懸念し、「水の保護者」として抗議デモを続けていた。陸軍省は2016年12月4日、ミズーリ川をせき止めたダム湖「オアへ湖」の地下にパイプラインを通す工事を認可しないと発表し、建設は中断されていた。
スタンディングロック・スー族はこの計画に一貫して反対しており、部族が生活する居留地の水資源に打撃を与え、神聖な土地を脅かし、連邦文化財保護法とスタンディングロック・スー族ら先住民の居留地を侵害しないと約束した1851年のフォート・ララミー条約に違反しており、連邦当局はパイプラインが環境に及ぼすリスクを適切に調査していないと主張している。
しかしトランプ大統領は1月24日、ダコタ・アクセス・パイプラインの工事を進め、カナダのアルバータ州からネブラスカ州までの1179マイル(約1897 キロメートル)をつなぐパイプライン「キーストーンXL」建設を手がける「トランスカナダ」に、オバマ前大統領が2015年に却下した建設計画の再申請をするように促す大統領令を出した。トランプ氏は建設再開で何千人もの雇用が生まれると述べた。
大統領令を受けてアメリカ陸軍省は7日、環境に及ぼす影響調査が完了するまで建設許可を与えないとしていた方針を覆し、環境調査を中止し、建設を完了させる許可を与えると発表した。エナジー・トランスファー・パートナーズは9日からパイプラインの最終区間の建設を開始した。
ワシントン連邦地裁のジェームス・ボアズバーグ判事はエナジー・トランスファー・パートナーズ社に対し、ノースダコタ州の貯水湖の地下にパイプラインを通す工事再開を認めた。一方アメリカ先住民のスタンディングロック・スー族とシャイアンリバー・スー族は戦略を変更し、陸軍工兵部隊とエナジー・トランスファー・パートナーズに対する法廷闘争へと移行し、訴訟が現在も複数進行している。次の公聴会は2月27日に開催予定だ。
およそ50名の「水の保護者」たちが「オセチ・サコウィン・キャンプ」に留まっていた中、退去命令に応じない活動家を逮捕しようと機動隊が突入した。当局はプラスチック製の手錠で抗議デモ参加者の身柄を拘束したとみられ、逮捕者を作業トラックに乗せ、オセチ・セコウィン・キャンプの丘を越えていった。
スタンディングロック・スー族居留地と、係争中のパイプライン最終工事区間付近の国有地にあるキャンプには、ブルドーザーと装甲車も投入された。
抗議デモ参加者の中には寒さで氷の張ったキャノンボール川を徒歩で渡ってオセチ・サコウィン・キャンプを離れ、近隣の「ローズバド・キャンプ」に向かった人もいた。ここにはスタンディングロック・スー族とその支援者も集結している。
シャイアンリバー・スー族のラモナ・スリー・レッグズさん(24)はハフィントンポストUS版に対して、彼女と仲間の1人はキャンプ地から自分たちの荷物を持ち出すつもりだったが、機動隊とのトラブルを避けるため断念したと語った。
「機動隊が来たとき、荷物を持ち出そうとしたんです」と、レッグズさんは語った。「全部あきらめざるを得ませんでした」
モートン郡保安官事務所によると、昨年の夏以来逮捕された抗議者の累計は700人以上に上るという。
ノースダコタ州ダグ・バーガム知事(共和党)と陸軍工兵部隊司令部より、22日午後2時までにキャンプ地を明け渡すよう命令が出されていた。キャンプの瓦礫や人の糞尿が残ることによって、雪が溶ける際に近隣の川が汚染される可能性があるという。
ロイター通信によると、建設会社「エナジー・トランスファー・パートナーズ」は23日、パイプライン建設は99%完了していると語った。。ABCニュースによると、裁判所に提出された書類では、3月6日からパイプラインでの石油移送を開始すると書かれている。
エナジー・トランスファー・パートナーズ社のケルシー・ウォレンCEOは23日、投資家との電話会合で、抗議活動への対応について、自らに「ミス」があったと語った。
ロイター通信によると、ウォレンCEOは「私のミスだった。SNSの威力を甘く見ていた。人々が嘘を平気で拡散するなんて思ってもみなかったが、実際にはデマが拡散してしまった」と語った。
http://www.huffingtonpost.jp/2017/02/23/dapl_n_14976018.html

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

古代プエブロに母系支配者、「世襲」の起源に光

2017-02-26 | 先住民族関連
ナショナル ジオグラフィック日本版-2017.02.24
文字のない複雑な社会でも世襲で権力と階層を固定か、北米先住民

米ニューメキシコ州チャコ・キャニオンにある遺跡の集落跡プエブロ・ボニートからは、650近い部屋が見つかっている。その中にあった1.8メートル四方の小部屋には、14人が埋葬されていた。(PHOTOGRAPH BY STEPHEN PLOG)
 米ニューメキシコ州で100年以上前に発掘された人骨のDNAを調べていた研究チームが、これら14人分の人骨が、かつてこの地を支配していた権力者一族のものであるとの見解を2月21日付の科学誌「Nature Communications」に発表した。人骨は全て、ひとつの隠し小部屋で見つかっており、母方の血筋を通じて14人全員が血縁関係にあったことがわかった。
 ニューメキシコ州のチャコ・キャニオンは、現在の米国南西部で最も影響力を持っていた文化の中心地だった。西暦800年頃から1100年頃まで、古代チャコ人はプエブロと呼ばれる集落をいくつも作り、5階建ての巨大な建造物と儀式用の広場を建設した。複雑に入り組んだ道路網はそれぞれのプエブロをつなぎ、最盛期にはその文化は現在のニューメキシコ州のほとんどを網羅し、さらにはユタ州、コロラド州、アリゾナ州の一部にも及んでいた。(参考記事:「古代アメリカのカカオは宝石に匹敵?」)
 このチャコ社会の中心にあったのが、プエブロ・ボニート(スペイン語で「美しい町」という意味)である。面積約1万6000平方メートルの土地に、650近い部屋が蜂の巣のように並び、ほぼ真ん中に約1.8メートル四方の小さな隠し部屋があった。中に入るには、天井に作られた小さな出入り口を使う以外にない。
 ニューヨーク州にあるアメリカ自然史博物館の考古学者らは、1896年にプエブロ・ボニートの発掘調査を行い、小さな隠し部屋の床下に埋葬された14人分の人骨を発見した。狭い空間の中で、墓の上に別の墓が積み上げられるように築かれていた。この謎の部屋は第33号室と名付けられた。
 一番下には2人の男性が埋葬されており、目を見張るほど豪華な副葬品に囲まれていた。最初に部屋に埋葬された男性は埋葬番号14と呼ばれ、その周りには1万2000個以上のトルコ石の玉や数十個のトルコ石の彫刻が収められていた。他のチャコ遺跡から出土したトルコ石を全て合わせても、その数には及ばない。また、太平洋から運ばれたと思われるほら貝などの楽器も見つかっている。近くの部屋からは、1600キロ以上離れた中央アメリカ産のコンゴウインコも発見された。
母系一族による支配者層
 第33号室の副葬品と人骨は、19世紀に発掘されて以来現在までアメリカ自然史博物館に保管されているが、この人々は何者なのか、なぜ広大なプエブロの真ん中で、四方を壁に囲まれた部屋の中に埋葬されていたのかなどの謎は、解明されてこなかった。
 それが最近になって、放射性炭素による年代測定とDNA分析を行った結果、人骨は初期アメリカ先住民族の支配者一族のものだろうとの見方が強まった。今回の論文によると、小部屋に埋葬されていた人々は全員、母方の血縁の、いわゆる母系家族であることが分かったという。多くのアメリカ先住民族は、今でも母方の血縁によって家族を構成している。世界のユダヤ人コミュニティの多くにも同じ習わしがある。(参考記事:「北米先住民の氷河期の埋葬跡から副葬品」)
「人骨の人々が、祖母と孫息子や母と娘の関係にあったことが示されました。全員が支配者だったわけではないでしょうが、血縁関係にはありました」と、米バージニア大学の考古学者で論文を共同執筆したスティーブン・プログ氏はいう。「分析結果から考えられるのは、この人々がとても長い間権力の座にあった母系一族だったということです」(参考記事:「北米最大の先史都市カホキアの謎に新事実」)
 多くの専門家は、チャコ文化にははっきりとした階級がなく、平等主義的な社会であったと考えていた。現代でも、この地に住むアメリカ先住民族の多くは、社会を共同で運営している。
 しかし発掘された副葬品からわかるのは、西暦880年頃に死んだ埋葬番号14の人物が、生前は大変な権力を持っていたに違いないということだ。その死因は、頭に受けた衝撃と見られている。また、DNAが示すように、300年にわたって同じ部屋に一族が埋葬されていたことからも、埋葬番号14と死後をともにすることは高い名誉であり、母系子孫にのみ許された特権であったことがわかる。
 これらを総合すると、埋葬番号14が政治的支配を確立し、その後一族による統治が300年以上続いたと推測される。
「埋葬番号14は、チャコ・キャニオンの人々の間で初めて他の人よりも上に立ち、政治的権力を握った人物であると思われます。彼の母系家族がプエブロ・ボニートで最も強い権力を持っていたことは確実でしょう。おそらく、チャコ・キャニオン全体においてもそうだったと思います。一族はエリート集団として資源の支配権を握り、その影響力は南西部の広い地域に及んでいたと思われます」とプログ氏は語った。
世襲制社会の始まりとは?
 そもそも、人はどのように権力の座を手にするのだろうか。今回の研究は、人類史におけるこの根本的な疑問を、DNAを用いて解明しようとする取り組みの先駆けといえる。
 世襲による支配、つまり生まれによって権力と地位を得ることは、複雑な社会の特徴のひとつである。文字を使う社会には、世襲支配が行われていたことを示す証拠が数多く残っている。ヨーロッパでは文字で書かれた歴史を見れば明らかだし、アメリカ大陸でもアステカ文明やマヤ文明の支配者一族が、石板に刻まれた記録から特定されてきた。(参考記事:「支配者の名前、マヤの巨大彫刻」)
 しかし、そのような記録がないと、文字のなかった古代社会の支配者と権力が世襲制であったことを示すのは困難だ。「もし分析結果が事実であれば、この分野の研究は大きく変わると思います」。アメリカ自然史博物館の考古学者デビッド・トーマス氏はいう。同氏は、この研究には参加していない。
古代の人骨分析には反対の声も
 チャコ・キャニオンの人々を祖先と考えている多くの先住民族にとっては、今回の研究は論争を呼びそうだ。ナバホ、ホピ、ズニ、アコマ族は全て、自分たちをチャコ・キャニオンの人々の子孫だと考えており、その中には宗教的観点から、破壊的で侵略的な人骨の研究に反対する人々もいる。(参考記事:「美しくも奇妙なアメリカインディアンの12の肖像」)
 人骨が発掘されたのは100年以上も前のことだが、博物館の学芸員は今でも、分析を承認する際にそうした反対意見を考慮している。「地域社会の人々の思いを尊重し、敬意をもって話し合いながら、できる限りの科学的研究を行うことは可能だと思います。お互いが納得できる方法がきっとあるはずです」と、トーマス氏はいう。(参考記事:「植民地期のアメリカ南西部の姿を伝える廃墟」)
文=Andrew Curry/訳=ルーバー荒井ハンナ
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/16/c/022300030/


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする