マイナビニュース- [2016/01/26]
マタギ犬とマタギの関係
そもそも「マタギ」とは?
まず、マタギ犬を知る前に、マタギという言葉を聞いたことが少ない方も多いと思いますので、マタギという言葉の意味からご紹介しましょう。
マタギとは、北海道や東北地方で、熊やイノシシ、カモシカ等の大型動物、時にはニホンザルやウサギなどといった小動物を集団で狩りをする者のことを言います。
狩りのパートナー「マタギ犬」
マタギの意味を理解すると、マタギ犬が一体どういった犬なのかは、だいたい想像が付くと思います。
このマタギにより熊やイノシシ、鹿の狩りに使われていた犬のことを指し、外見は今の日本犬の姿で、大きさは中型犬ほどのサイズといわれております。
縄文時代に存在していた犬の特徴を持った遺伝子を多く残しているといわれているマタギ犬は、別名「熊犬」とも言われ、狩猟を目的に使っていた犬の総称であると言われており、決して国際的に認定された犬種ではありません。
マタギ犬を祖先に持った犬
現在正式にこのマタギ犬を祖先にもった犬種は、秋田犬と北海道犬のみと言われています。
ちなみに、以前東北地方には、8犬種が存在していたといわれていますがご存知でしたか?
マタギを先祖に持つ8犬種
会津犬
津軽犬
秋田犬
仙台犬
越路犬
岩手犬
相馬犬
高安犬
残念ながらこの中で生き残っているのは、有名な秋田犬、そして岩手犬と言われています。
(岩手犬については、のちほど詳しくご説明します。)
昭和初期の日本犬ブームで、日本犬の知名度を上げるために一役買ったと言われるこの8犬種。
日本犬のブームにより、ブリーダーが優秀な個体を買占めてしまい、原産地には良い個体が残らなかったといわれています。
また狩猟を行う機会も減ってきたことで、個体数が減少し、更に追い討ちをかけるように、戦火よってその姿を消して行きました。
最終的には、以前から存在していた保存会も、頭数が減ったことによって後に解散したと言われています。
それでは、このマタギ犬を祖先に持つ、現在も残っている犬種について詳しくご説明していきます。
北海道犬
北海道犬(別名アイヌ犬)は、アイヌ民族が縄文時代の初期に北海道へ移住した時に、北海道の厳しい環境に生き抜き、そして順応したマタギ犬が残ったのではないかと言われています。
アイヌ民族は、このマタギ犬のことを当時「セタ」と呼んでいたようです。
弥生時代には、渡航人が連れてきた犬との混血が始まったといわれていますが、北海道という特殊な立地で、混血の影響は最小限にとどまり、この血統が維持できたのではないかと言われています。
のちにイギリスの動物学者によって、正式に「アイヌ犬」として認定され、さらに1937年には、文部省によって天然記念物である「北海道犬」として定められました。
秋田犬
「秋田マタギ犬」と言われている犬が祖先と言われ、岩手県から秋田県にまたがる山岳地帯が原産といわれており、山岳地帯でも疲れることなく走り回れる膨大な体力を兼ね備え、勇敢で大型の動物に攻撃を与える闘争本能を持ち、性格そのものは猟犬らしく好戦的な性格といわれています。
中型犬として狩猟で活躍していたのですが、江戸時代に入り、闘犬が盛んになると、この秋田マタギ犬も大型犬へと改良され、交配には土佐犬や大型の洋犬が用いられたと言われています。
この洋犬とは主にジャーマンシェパードドッグやグレートデンが用いられたと言われています。
中型犬として狩猟に用いられていた秋田マタギ犬は、交配によって徐々に大型犬へと進化していきました。
しかし、大正時代になると、この大型の姿と特徴を残しつつ、日本犬本来の姿へ戻す努力が行われるようになったと言われ、1931年には、約9頭の犬が正式に「秋田犬」として国の天然記念物へと認定されました。
岩手犬
「岩手犬」という名を聞きなれない方も多いかもしれません。
この犬種もこれまで説明してきたマタギ犬と同じく、秋田、岩手県が原産の犬です。
岩手マタギ犬や秋田マタギ犬(秋田犬参照)と呼ばれ、一時期は中型犬でしたが、同じ原産地で闘犬として大型化した秋田犬と区別するため、岩手犬が出来たのではないかと言われています。
まとめ
いかがでしたか?
聞きなれないマタギ犬ですが、現在では、北海道犬や秋田犬がその血を引いいていることがわかりましたね。
さらに東北には8犬種がいたことも知ることができましたが、ほとんどが絶滅していますので、残ったこの2犬種はしっかり次の時代へと残していきたいと思います。
本記事は「わんちゃんホンポ」から提供を受けております。
著作権は提供各社に帰属します。
http://news.mynavi.jp/news/2016/01/26/171/
マタギ犬とマタギの関係
そもそも「マタギ」とは?
まず、マタギ犬を知る前に、マタギという言葉を聞いたことが少ない方も多いと思いますので、マタギという言葉の意味からご紹介しましょう。
マタギとは、北海道や東北地方で、熊やイノシシ、カモシカ等の大型動物、時にはニホンザルやウサギなどといった小動物を集団で狩りをする者のことを言います。
狩りのパートナー「マタギ犬」
マタギの意味を理解すると、マタギ犬が一体どういった犬なのかは、だいたい想像が付くと思います。
このマタギにより熊やイノシシ、鹿の狩りに使われていた犬のことを指し、外見は今の日本犬の姿で、大きさは中型犬ほどのサイズといわれております。
縄文時代に存在していた犬の特徴を持った遺伝子を多く残しているといわれているマタギ犬は、別名「熊犬」とも言われ、狩猟を目的に使っていた犬の総称であると言われており、決して国際的に認定された犬種ではありません。
マタギ犬を祖先に持った犬
現在正式にこのマタギ犬を祖先にもった犬種は、秋田犬と北海道犬のみと言われています。
ちなみに、以前東北地方には、8犬種が存在していたといわれていますがご存知でしたか?
マタギを先祖に持つ8犬種
会津犬
津軽犬
秋田犬
仙台犬
越路犬
岩手犬
相馬犬
高安犬
残念ながらこの中で生き残っているのは、有名な秋田犬、そして岩手犬と言われています。
(岩手犬については、のちほど詳しくご説明します。)
昭和初期の日本犬ブームで、日本犬の知名度を上げるために一役買ったと言われるこの8犬種。
日本犬のブームにより、ブリーダーが優秀な個体を買占めてしまい、原産地には良い個体が残らなかったといわれています。
また狩猟を行う機会も減ってきたことで、個体数が減少し、更に追い討ちをかけるように、戦火よってその姿を消して行きました。
最終的には、以前から存在していた保存会も、頭数が減ったことによって後に解散したと言われています。
それでは、このマタギ犬を祖先に持つ、現在も残っている犬種について詳しくご説明していきます。
北海道犬
北海道犬(別名アイヌ犬)は、アイヌ民族が縄文時代の初期に北海道へ移住した時に、北海道の厳しい環境に生き抜き、そして順応したマタギ犬が残ったのではないかと言われています。
アイヌ民族は、このマタギ犬のことを当時「セタ」と呼んでいたようです。
弥生時代には、渡航人が連れてきた犬との混血が始まったといわれていますが、北海道という特殊な立地で、混血の影響は最小限にとどまり、この血統が維持できたのではないかと言われています。
のちにイギリスの動物学者によって、正式に「アイヌ犬」として認定され、さらに1937年には、文部省によって天然記念物である「北海道犬」として定められました。
秋田犬
「秋田マタギ犬」と言われている犬が祖先と言われ、岩手県から秋田県にまたがる山岳地帯が原産といわれており、山岳地帯でも疲れることなく走り回れる膨大な体力を兼ね備え、勇敢で大型の動物に攻撃を与える闘争本能を持ち、性格そのものは猟犬らしく好戦的な性格といわれています。
中型犬として狩猟で活躍していたのですが、江戸時代に入り、闘犬が盛んになると、この秋田マタギ犬も大型犬へと改良され、交配には土佐犬や大型の洋犬が用いられたと言われています。
この洋犬とは主にジャーマンシェパードドッグやグレートデンが用いられたと言われています。
中型犬として狩猟に用いられていた秋田マタギ犬は、交配によって徐々に大型犬へと進化していきました。
しかし、大正時代になると、この大型の姿と特徴を残しつつ、日本犬本来の姿へ戻す努力が行われるようになったと言われ、1931年には、約9頭の犬が正式に「秋田犬」として国の天然記念物へと認定されました。
岩手犬
「岩手犬」という名を聞きなれない方も多いかもしれません。
この犬種もこれまで説明してきたマタギ犬と同じく、秋田、岩手県が原産の犬です。
岩手マタギ犬や秋田マタギ犬(秋田犬参照)と呼ばれ、一時期は中型犬でしたが、同じ原産地で闘犬として大型化した秋田犬と区別するため、岩手犬が出来たのではないかと言われています。
まとめ
いかがでしたか?
聞きなれないマタギ犬ですが、現在では、北海道犬や秋田犬がその血を引いいていることがわかりましたね。
さらに東北には8犬種がいたことも知ることができましたが、ほとんどが絶滅していますので、残ったこの2犬種はしっかり次の時代へと残していきたいと思います。
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