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“誰1人取り残さない” 「インクルーシブ防災」シンポジウム

2022-12-13 | 先住民族関連
NHK12月12日 18時32分
障害がある人もない人も、すべての人に配慮した防災対策を目指す「インクルーシブ防災」について考える国際シンポジウムが仙台市で開かれ、各国の政府関係者が意見を交わしました。
このシンポジウムは、2015年に仙台市で開かれた国連の防災世界会議をきっかけに、国際社会が取り組む課題として広がったインクルーシブ防災について理解を深めてもらおうと、JICA=国際協力機構が開いたもので、アジアや中南米など7か国から招かれた政府やNGOの関係者11人や、福祉の専門家などが参加しました。
このなかで、災害時の障害者支援が専門の東北福祉大学の講師、阿部利江さんが講演し、東日本大震災では、障害者から「避難所に使えるトイレや寝る場所がなかった」とか「最初から避難を諦めていた」といった声が相次いだことを紹介したうえで、日ごろから地域に住む障害者が災害時にどんな支援を必要とするかを住民が把握することが大切だと指摘しました。
また、メキシコの政府関係者からは、メキシコに先住民や女性の視点を防災に取り入れるために、地域の災害リスクや備えを一緒に話し合う防災プログラムがあることなどが紹介されました。
参加したインドネシア政府のエルサンディ・トリアンドさんは「避難所運営の問題など、多くのことを学んた。インドネシアの取り組みはまだ十分ではないので、ここで学んだことを政策に取り入れていきたい」と話していました。
【「インクルーシブ防災」とは】
インクルーシブ防災は、「誰1人取り残さない」を理念にすべての人に配慮しようという取り組みで、2015年に仙台市で開かれた国連の防災世界会議をきっかけに、国際社会が取り組む課題として広がりました。
東日本大震災では、目や耳の不自由な人が避難できなかったり、高齢者施設の利用者が大勢、逃げ遅れたりして災害弱者の安全確保が大きな課題となりました。
一方、避難所では女性が安心して着替えや授乳ができるスペースが少なかったり、性暴力や嫌がらせを受けるなど、女性を守るための対策が不十分だったりしたことも課題となりました。
こうした教訓を踏まえ、インクルーシブ防災は、障害がある人もない人も、高齢者も女性も幼い子どもも、誰もが安全に避難し、避難先で安心して過ごせることを目指していますが、実際には、防災対策を進めるメンバーは男性が中心で、女性や障害者が少ないなど課題が指摘されています。
https://www3.nhk.or.jp/tohoku-news/20221212/6000021871.html
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