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インドネシア国会、首都移転を承認 ジャカルタからカリマンタン島東部へ

2022-01-20 | 先住民族関連
BBC News2022年1月19日
インドネシアは18日、首都をジャワ島のジャカルタからカリマンタン島(ボルネオ島)東部に移転し、新首都名を「ヌサンタラ」(ジャワ語で群島の意味)にすると発表した。
ジャカルタは人口の過密化や大気汚染、地下水の過剰採取による急速な地盤沈下が問題となっている。ジャワ島の湿地帯に位置し、1000万人以上が暮らしている。
交通渋滞も深刻で、閣僚らが会議に出席する際には、開始時刻に間に合うよう警察が護送しなければならない。
首都を移すことで、ジャカルタが抱える負担の一部を取り除くことができると、政府は期待している。
約1300キロ離れた場所に新首都を置く構想は2019年に初めて提案された。
国会は18日、首都を移転する法案を賛成多数で可決した。
しかし、新たな首都名は混乱を招く恐れがあるとの声や、移転自体が環境要因を考慮していないものだとの批判があがっている。
移転先への影響は
移転先のカリマンタン島東部は、複数のジャングルやオランウータンの生息地、豊富な鉱物資源で知られる。最新の国勢調査によると、人口は370万人ほどに過ぎない。
スハルソ・モノアルファ国家開発計画相は18日の国会で、「新首都は中心的な機能を持ち、国家のアイデンティティーの象徴であると同時に新たな経済的重心の中心地となる」と述べた。
しかし新都市の設置は、多様な野生動物と豊かな熱帯雨林に恵まれた地域で、パーム油プランテーション(農園)と伐採の拡大を招くとの批判があがっている。
先住民族を代表する団体もかねて、先住民族の生活環境や文化が危機にさらされる可能性があると懸念を表明している。
新首都名
新たな首都名をめぐっても、ソーシャルメディア上で議論が巻き起こっている。「ヌサンタラ」はジャワ語で群島国家全体を指すため、混乱を招く恐れがあるとの声もある。
モノアルファ国家開発計画相は、新首都名は同国の地理を反映する、国際的に象徴的な名称であることから、大統領が選んだと説明した。
首都の移転費用は466兆ルピア(約3兆7000億円)と試算されている。インドネシア政府が実施するインフラ計画としては、最大規模となる。
首都の移転を決めた国はインドネシアが初めてではない。過去にはブラジルやパキスタン、ナイジェリアが移転を計画・実施した。
(英語記事 Indonesia names new capital Nusantara)
提供元:https://www.bbc.com/japanese/60049360
https://wedge.ismedia.jp/articles/-/25482
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