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東京)アイヌ民族姉妹のドキュメンタリー、渋谷で上映中

2016-11-30 | アイヌ民族関連
朝日新聞 2016年11月30日03時00分

デュオの初めてのライブで歌う絵美さん(左)と富貴子さん姉妹(C)office+studioT.P.S/OLIO FILMS
 北海道の阿寒湖畔と東京で暮らすアイヌ民族の姉妹を追ったドキュメンタリー映画「カピウとアパッポ~アイヌの姉妹の物語~」が渋谷区で上映されている。アイヌの歌とともに育った姉妹が、福島第一原発事故を機に、故郷で2人のユニットを結成しデビューするまでの葛藤や喜びを描いた。佐藤隆之監督(55)は、「生活があり、歌があるんだ、というのはみな同じなんだと感じてもらいたい」としている。
 主人公は姉の絵美さん(42)と妹の富貴子さん(40)。北海道釧路市の阿寒湖畔のアイヌコタン(集落)で育ち、小さいころから伝えられてきたアイヌ語の歌を一緒に歌ってきた。就職でともに大阪に出た後、絵美さんは東京に住みライブ活動を、富貴子さんは地元に戻って遊覧船で歌うなどと、別々に歌ってきた。
 2011年3月の福島第一原発事故で、絵美さんが子どもたちを連れて車で故郷に避難してきた。その際に、姉妹の母親らが知らぬ間に2人のライブをすると決め、葛藤しながらユニットとしてデビューをする。映画の最後は初ライブで、アイヌの伝統の輪唱「ウコウク」で、声質が似ている2人が声を重ねていき、美しさで観客を魅了している姿が描かれている。
 映画では、2人が母親として子どもたちと過ごす日常や、歌うことは何なのかを語り合う場面なども追っている。
 佐藤監督は東京でタクシードライバーをしながら5年がかりで完成させた。「姉妹それぞれの踊りや歌を見て、すてきだなあ、と撮り始めました。生活によって人ができ、歌ができるということを見せたかった」としている。
 ライブの翌年に絵美さんは子どもたちと故郷に戻り、ユニットとして東京や札幌などでライブを行っている。絵美さんは「姉妹だから遠慮なく歌える。面白い」。富貴子さんは「ライブが初めてで、いざ目の前にくると不安でした。姉と声をあわせてみて、姉がテンションがあがってそう行くのならこう行こうかな、と。やりとりの楽しさに気づきました」。
 映画は112分。上映は12月2日まで、夜9時から渋谷区円山町1丁目のユーロスペースにて。中学生以下500円、高校生800円、大学生1400円、60歳以上1200円、一般1700円。(青木美希)
http://digital.asahi.com/articles/ASJCJ31R3JCJUTIL002.html?_requesturl=articles%2FASJCJ31R3JCJUTIL002.html&rm=499

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