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北海道新聞2024年6月28日 4:00
アイヌ民族の女性が人権侵犯の被害を申し出たと報じた記事で、名誉を毀損(きそん)されたとして、政治団体「新党くにもり」元代表の本間奈々氏が、北海道新聞社と朝日新聞社に対し、慰謝料など計660万円の損害賠償を求める訴訟を札幌地裁に起こした。
女性は3月、東京都内で記者会見し、本間氏が交流サイト(SNS)のX(旧ツイッター)に行った差別的な投稿により、人権侵犯の被害を受けたとして札幌法務局に申告し、受理されたことを公表。北海道新聞社はニュースサイト「北海道新聞デジタル」や新聞紙面で女性の主張や本間氏のコメントを報じた。朝日新聞も同様の報道を行った。
提訴は5月29日付。訴状によると、本間氏は両社の記事が女性の言い分に偏っており、「人権侵犯をしたとの印象を読者に意図的に与えた」などと主張。社会的評価が著しく低下したと訴えている。
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