NNA.ASIA 2013年2月13日(水曜日)
「オーストラリアの歴史」を書いた歴史家マニング・クラークは、1960年代に豪州先住民について、「先住民は資源開発に参加する気も能力もない」とまで言った。新世紀を迎えて10年以上が過ぎ、ようやくその言葉に疑問が投げかけられている。
自身も先住民の人類学者マルシア・ラングトンは、先住民の中に中産階級が育ちつつあり、それが資源産業の発展によってもたらされたと主張する。彼女は「資源開発の場は白人にとって遠いが、先住民にとっては自分の土地だ」と述べている。豪州の自然に適応した採集・狩猟の生活は白人の入植で変えられてしまったが、アウトバックで生きる彼らに別の適応を与えたようだ。もちろん資源開発で職を得る先住民は限られる。
アルコールと教育が先住民の問題とされているが、それは先住民だけの問題ではないだろう。(頼徳)
http://news.nna.jp/free/news/20130213aud001A.html
「オーストラリアの歴史」を書いた歴史家マニング・クラークは、1960年代に豪州先住民について、「先住民は資源開発に参加する気も能力もない」とまで言った。新世紀を迎えて10年以上が過ぎ、ようやくその言葉に疑問が投げかけられている。
自身も先住民の人類学者マルシア・ラングトンは、先住民の中に中産階級が育ちつつあり、それが資源産業の発展によってもたらされたと主張する。彼女は「資源開発の場は白人にとって遠いが、先住民にとっては自分の土地だ」と述べている。豪州の自然に適応した採集・狩猟の生活は白人の入植で変えられてしまったが、アウトバックで生きる彼らに別の適応を与えたようだ。もちろん資源開発で職を得る先住民は限られる。
アルコールと教育が先住民の問題とされているが、それは先住民だけの問題ではないだろう。(頼徳)
http://news.nna.jp/free/news/20130213aud001A.html