卯月となり、
いよいよ春となる、
しかしそうかと思うと、
寒冷前線が花冷えを連れて来る、
千鳥ヶ淵のソメイヨシノも二分咲き、
それぞれの地ではどうなのでしょうか、
決して同じでない気候、
同じでない生活感、
事務局界隈のビルの谷にも、
冷気の中にも春は来ている、
甘泉園、
入口の枝折り戸の裾に、
西洋タンポポが春の黄色い彩りを告げる、
こちらは、
緑の葉を背に、
白いユキヤナギが揺れる、
揺れる様が奥ゆかしい、
淡い色の枝垂桜が、
まだ寒そう、
太陽の陽もおぼろ、
竹の塀に、
キンシバイが一輪、
池に架かる大株のヒュウガミズキ、
春には黄色が良く似合う、
木瓜、
白に薄い桃色の入った神々しさ、
蕾の可憐さ、
気に入り木瓜、
その傍らに、
これまた気に入りの楓の葉、
生まれいずる瞬間、
この時の朱色にこそ、
生命の躍動を感じる、
そして、
春には、
野のすみれ、
菫の花咲く頃、
心が躍る、