国立劇場、
半蔵門の斜め前、
堀に面して建つ、
ここにも桜が迎える、
深緑と淡い桜色の春、
透かして見る萌黄、
アプローチにまでしな垂れる、
一点、
奥の方に一重の真紅の椿、
小さな椿、
3センチに7センチ、
緑の苔に映えている、
一つ一つがそれぞれ咲き、
その一つ一つが調和の中に生きている、
御見事、
これまた、
宝石のような薄紅の木瓜の花、
ただただ美し、
隣には、
清楚な利休梅、
萌黄のきぶし、
だらりの帯に似合そう、
そして、あせび、
長唄、
紀文大尽、
勧進帳、
松の翁、
太鼓、小鼓、笛、三味線、
夜桜の興、
桜の奥、彼方に、月、
春の月、