名古屋季節だより

京都・静岡・宝塚・東京・横浜、
そして尾張名古屋からの季節だより

470 「国立劇場の前に」

2015-03-30 08:19:11 | 日記


 国立劇場、

 半蔵門の斜め前、

 堀に面して建つ、


 ここにも桜が迎える、



 



 



 深緑と淡い桜色の春、



 



 透かして見る萌黄、



 



 アプローチにまでしな垂れる、



 



 一点、
 
 奥の方に一重の真紅の椿、



 



 小さな椿、

 3センチに7センチ、



 



 



 緑の苔に映えている、



 



 一つ一つがそれぞれ咲き、

 その一つ一つが調和の中に生きている、

 御見事、



 これまた、

 宝石のような薄紅の木瓜の花、



 



 ただただ美し、



 



 隣には、

 清楚な利休梅、



 



 



 萌黄のきぶし、

 だらりの帯に似合そう、



      



      



 そして、あせび、



 



 長唄、

  紀文大尽、

  勧進帳、

  松の翁、

   太鼓、小鼓、笛、三味線、



 



 夜桜の興、



 



 桜の奥、彼方に、月、



 



      



 春の月、 



 


 




 



 












469 「四谷 外濠土手」

2015-03-26 13:31:50 | 日記

 四谷駅には、

 JR中央線と総武線と、

 メトロ丸ノ内線と南北線とが入り、

 その線路に、

 ムラサキハナナ(紫花菜)、



      



 



 淡い紫色が、

 黄色の菜の花と違って、

 また何とも言えない、



 



      


 
 地上に出ると、

 新宿通りと外濠通りとが交差する、

 四谷見附、


 ソフィア大学、

 イグナチオ教会が先ず目に入る、



 



 ソフィア通りと外濠土手にも、



 



 



      



 



 昔は、「だいこん花」とも言ったそうな、

 穏やかな優しい雰囲気を辺りに醸し出している、


 群生の良き所を見つけたり、




 本日、ソフィア大学の卒業式、

 礼拝堂では卒業感謝ミサが、



 新宿通りを挟んで、

 外濠土手は続く、

 雙葉学園、



 



 染井吉野の古木が並ぶが、

 まだ、ちらほら、

 しかし、週末には一気に咲き出しそうな気配も、



 



      



 



 



 桜木の下に、

 山吹が、



 



 



 そしてここにも、

 シナレンギョウが土手の道に連なる、



 



      



 土手のふもとには、

 紀尾井町、

 福田屋、



      



 枝垂桜が、

 一足早く枝垂れる、



      



 春は来ぬ、







 




      






















468 「春はあけぼの」

2015-03-24 13:31:12 | 日記


 曉と曙、

 曉はまだ明けやらぬ頃、

 宵、夜中、そして曉、

 現在では少し明るくなってきたころを言うのだろうか、

 曙は空が白じんできたころという、



 あかつきのころとは、何かが起こりそうに思う時間、

 あけぼの、穏やかな長閑さを思う、



 春霞の中の陽、



      



 里山の木々が、

 ざわざわと動き出すように感じる、



 



 枝の先に無数の辛夷が、

 ひらひらと揺れる、



 



 



 珍しい辛夷に出会う、

 シデコブシと言うそうな、



      



 園芸種なのか、

 マーガレットのようでもある、

 白が初々しい、



 



 この花を見つけると、

 何時も、菓子司の練り切を思い起こす、



 



 



 屋敷の庭の片隅に、

 見つけた真紅のボケ、

 余りにも深い墨を溶かし込んだような、



 



 竹藪が覆いかぶさってくる、



      



 爽やかな風が吹き抜ける竹林、



      



 忘れられたように、

 枝に小鳥が、



      



 何時来ても、

 景色は違っている、

 池袋から10分の所とは思えない、



 



 一か所、ミツバツツジを見つける、

 薄い花びらに、

 野の不思議を見る、



 



      



 大きな柳の木の向こうに、



 



 モスグリーンの屋敷が建つ、



 



 春はあけぼの

やうやう白くなりゆく山際

少し明かりて

紫だちたる雲の細くたなびきたる、










467 「池畔の春の萌え」

2015-03-23 08:17:23 | 日記


 柳の新芽が萌え、



      



 春の風に揺れる、



      



 ネコヤナギはコートを払い、

 外気に触れ、陽を浴びる、



 



 ユキヤナギが早や零れる、



 



 ボケの蕾が更に膨らみ、

 一輪、また一輪と咲き始め、

 気品を漂わせる、



 



 



 白に薄紅が刷毛目に入る妙、



 



 日向水木の株立ちが続く、

 春の勢いを感じさせる、



      


 
 カリオンのように連なるはなびら、



 



 池畔にシナレンギョウが、

 そよ風に揺れる、



 



 



 水面を揺らす春の陽、



 



 



 湧水と苔むし朽ちた杭、


 時の流れにも新たな動きを予感させる、



 



 水底の鯉もかすかに動き出す、



 



 泥池に睡蓮の葉が開きだす、

 あたかも蝶の羽のように、



 



 



 蝶の飛び立つのを待つかのように五位鷺が、



      



 







 白木蓮の妙、



 



 



 



 こぶしの花びらが震える、



 



 



 大地は眠りから覚めだす、



      



 ノイバラの茂みが池を包みだす、



 



 天空はまだ、眠りについている、



 



 しかし、春は来ぬ、

 希望をもって待つ、

 後ろを見ず、

 前に進むことから、

 新しい世界は開けてくる、































466 「水ぬるむ池、水鳥の所在」

2015-03-22 10:09:54 | 日記

 退院、



 中断していた時間のスナップ、



 三宝寺池の春の動き、

 春の気配がうねりをもって動き出すと、

 瞬く間に世界が塗り替わっていく、



 朽ちた杭に水ぬるむ水面、

 知らないところで何かが変わって、

 やがて、その移り変わりが見えてくる、



      


 時間が見える瞬間、



 そこに立ち会う不思議、



 数えきれないほどに

 そのことが起こっていたはずなのに、

 見ても見ていなかった時間が、

 恐ろしいほど過ぎていた、



 白い羽毛も、

 白の正装と変わっていた、



 動かない姿にも、



 時間の流れの中に、

 目線が動いていく、



 


 白き鳥、



 


 後ろを向いたまま、


 動かない、


 藍色の後ろ髪が一筋、

 端正に、



      


 動かずに見ていると、

 一瞬、

 目線が動く、



      


 枯れたアシの中に、

 緑の水草が萌える、



      


      


 それぞれがそれぞれの場所に留まる、

 目は限りなく優しい、



 


 その間を、

 カモたちもまた、

 思い思いに過ごす、



      


 


 


 気付くと、

 春の色が芽生えている、



 


 遠くを見つめる目も、

 時の流れを感じていく、



      


      


 変身した姿に驚く、



      


      


      


 池には、早い春が来ていた、