それぞれの時間が過ぎていく、
それぞれ一つ一つに、
固有の時間が与えられている、
その固有の時間が過ぎてゆく、
陽炎のはかない時間、
一星雲の無限とも思える時間、
あなたにも、
あなたの時間が与えられている、
何もしなくても、
あなたの時間が過ぎていく、
時間は流れるのではなく、
時間は消えていく、
生垣の向こうに、
楓の新緑が輝く、
何時見ても美しいカエデの若葉、
その横に、
余りにも小さな蕾が幾つか、
気づかないで通り過ごしていきそう、
桜の黒い老木の幹に、
小さなツタの葉が絡まる、
ガクアジサイがもう咲きだす、
何時もの小学校玄関先の楓、
真紅と緑、
白い校舎をバックに、
花みずきの蕾が膨らむ、
向こうの垣根には、
ツツジが爛漫と、
藤棚の向こうに灯籠、
ハインズ庭園、
こちらは、
どんぐり山の山藤、
ここに出会う、
黒リス二匹、
やっと巡り合う楽しさ、
職員室の窓の下に、
苺、
ストロベリーの香りにはまだ早い、
異常事態宣言下、
あなたの小さな日常を創ってください、