京都・静岡・宝塚・東京・横浜、
そして尾張名古屋からの季節だより
時間は途切れることなく、
永遠に流れゆく、
生きとし生ける者には、
限られた時間が与えられている、
そのことによって、
時間の流れていることを知る、
しかし、
生きとし生ける者は、
その限られた時間の長さを、
自ら知りえない、
自ら時間に区切りをつけ、
その時間を活かして生きようとする、
大晦日、
一年の最後の日となる、
終わりであり始まりの日、
森と湖、
すべてを包み込み、
いのちを育む、
暮れなずむ、
枯れ木に夕陽があたり、
彩りが水面に写る、
夕陽が木々の向こうに、
湖が眠りにつこうとする、
葦の原、
尾花が冬枯れを一層演出する、
水面にさざ波が起こる、
夜の帳がおりる、
柳も眠る、
明日の新たな年を夢見て、
豊満な鴨が押っ取りと、
凍てつくような水面に悠然と現れる、
水面に写るシルエットに、
静かな番の姿を見る、
丸橋のアーチの向こうにも、
森の奥、
湧き水の傍、
思いにふける白鷺、
老練な姿にも、
純白の美しさが輝く、
葦の原に抜けると、
アオサギが獲物を狩る、
ぴたりと定めた目標、
さらに焦点を絞る、
生き生きとした眼差し、
森の一日が始まる、
師走28日、
仕事納め、
朝まだ暗く星が瞬く、
寒々と、剪定された欅、
バオバブの木のような欅の木の狭間、
中央に薄らと朝日を感じる富士のシルエット、
遠くのヒマラヤ杉が東雲に浮かぶ、
石神井公園駅ホームに朝日が輝く、
地下鉄西早稲田駅から事務局に向かう、
トウカエデの並木、
青い空に枝のスケルトンが美しい、
学習院中学校・高等学校の正門前を通り、
新校舎建設のクレーンを見ながら、
事務局に到着、
藤城清治氏の影絵の世界のようでもある、
ある日の朝のテラス越しの世界、
欅の木を朝陽が影絵として浮き上がらせる、
東京とは思えない世界が現れる、
雲が走る、
大きく選定された欅、
悲しげに立つ、
先端にヒコバエが数本、
アフリカのバオバブの木のよう、
朝陽の輝きが増す、
新しい日が始まる、
地球の鼓動が聞こえて来る、
遠く、
新宿が目覚める、
東京下町、
根津から谷中にそぞろ、
谷中は谷と寺院と階段の町、
崖は藪となって残っている、
寺院の塀に歴史が重なる、
塀の途中に開かずの扉あり、
塀の向こうに何があるのか興味が尽きない、
赤穂浪士所縁の寺とか、
御堂がポツンと建つ、
所どころに町家が残る、
戦災を免れたとか、
朝倉塑像館、
朝倉文夫氏のアトリエ棟と木造の住居棟、
しかしながら本日休館日とある、
次回のこころ、
是非お越しください、
数分の所に、
「夕焼け段々」、
その先に谷中銀座が続く、
小さな店が並ぶ、
それぞれ看板が凝っている、
ビール通関箱に腰かけて濁り酒、
夕焼けとなり、
日暮里駅から帰宅、