束の間の時間、
列車に乗り、海岸を走る、
久しぶりの海に出会い、心が広がっていく、
トンネルの明り取りから輝く海が、
暫くして、小樽に着く、
山を背にした、格調のある駅舎、
街の至る所に残る、
時代を感じさせる建物、
蔵の扉が外界を遮断する、
灯り塔、
瓦屋根に、洋風の趣が続く、
重厚な石造りの、
古き時代の小樽が残っている、
今は廃線となった、
北海道最古の鉄路、「手宮線」跡、
柳の下を流れのはやい水路が、
溜まりに水鳥が、
この界隈には、また違った趣の建物群が、
蔵の窓を覆う囲いのような、
小樽運河、
昨年の同じ時期には雪が積もっていたのだが、
街燈が水面に揺れていた、
滑らかな運河に、
海岸に出てみると、
祝津の港、
背後には山が迫る、
ニシン街道だそうな、
旧番屋が残されていた、
干物を狙う、黒猫が、
ランプの意匠の、
小樽駅に戻り、
小樽を後にする、