今日も球体の話題です。球体のタイトルでは3になります。
鉱物の世界では不思議な球体を見る事が多いです。
前にも書いたと思いますが、球体になる成因は複数あるようです。
先日、流紋岩球顆が火山の火砕流の回転に因るかも知れないと書いてしまったのですが、ある方から、それは流れている溶岩の火山ガスの気泡ではないか?という指摘がありました。なるほど!と思いました。確かに気泡も球体状に成ります。
これらの標本は粒々それぞれが球体状で、それらの集合体も球体状になっています。どのような成因なのかは詳しくは分かりませんが、自然界では球体は安定的な形のひとつなのだろうと思います。
新潟県東蒲原郡三川村中ノ沢 産の流紋岩球顆
こちらは球体が二つくっついています。この姿は達磨さんのようです。雪だるまのようでもあります。
球体が複数くっついている石で思い出すのが、富山県氷見市飯久保の瓢箪石です。
瓢箪石の実物は福井県の市川鉱物研究室で見た事があります。瓢箪石の研究は市川新松さんの御子息の市川渡金大名誉教授がされており、様々な文献にも登場する有名な石です。最近「富山地学紀行」(藤囲会 編)が出版されましたが、その本にもしっかり載っておりました。(益富寿之助著「昭和雲根志」には出てきますが、木内石亭の「雲根志」には出てきません。)
瓢箪石の不思議はその形状にあるのですが、それよりも何故狭いそのエリアからしか見つからないのか?不思議がつまった特異な石だと思います。
今日は複数の球体集合体の話題でした。