ようこそ石の華へ

鉱物の部屋へのいざない

鉱物画1

2012-12-15 12:28:54 | 日記・エッセイ・コラム

今日は「鉱物画1」です。

先日、オヨヨ書林せせらぎ通り店からヤフオフで鉱物の本が出ているという情報を頂き、オークションに参加しました。その結果は、教えて頂いた孔雀石の表紙の洋書は落とせませんでしたが、同じ人が出していた別のドイツ語の本を落札できました。

Dscf2772
Dscf2773

「インゼル文庫No.54」(ドイツ 1930年代)

上の写真がその古書です。まず、水晶をアール・デコ調にデザインした表紙が気に入りました。そして、鉱物の博物画の出来が素晴らしかったので非常にうれしくなりました。佐々木さん、貴重な情報、ありがとうございました。

今日は「鉱物画1」です。

「鉱物画」は鉱物を描いた博物画の事です。岩絵の具で描いた絵や、貴石のサザレで描かれた宝石画や、メノウ等に見られる描かれた絵のような模様の事ではありません。

「博物画」は図鑑絵とも言われ、博物図鑑などに印刷された挿絵のことです。写真が登場する以前は観察対象の姿を詳細に記録するために絵が描かれていました。植物画や動物画に大別されますが、中には鉱物を描いた鉱物画も存在します。

鉱物画は美しい!と思います。上の写真からもお分かり頂けると思いますが、古書の印刷面ながら、その鉱物画には鉱物独特の材質感や透明感までもが描かれています。そこには絵画的なスーパーリアリズムがあり、テクニカルイラストレーションとも繋がりのある説明性や抽象化があります。

このような鉱物画を見ていると鉱物画のコレクターがいても不思議ではない、と思いました。実際、少し調べたでけでもWeb上では高価な鉱物画の世界を見つける事ができました。

私は鉱物コレクターですが、これまで意識して鉱物画を見ていませんでした。鉱物を描いた「切手」等の存在は知っていましたし、図鑑そのものが好きでしたので、鉱物画には多少の興味はあったかもしれませんが、これまでアート的な視点では捉えていませんでした。

今回、あらためて鉱物画を見直して思った事は、「これはアートである!」という事です。もしかすると、鉱物コレクションの延長線上に必然的に存在するものかも知れません。

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