ようこそ石の華へ

鉱物の部屋へのいざない

うれしい来客5

2012-01-09 10:45:30 | 日記・エッセイ・コラム

昨日は雨や雪が降りませんでした。3連休という事もあり、来客が多かったです。

お店が金沢駅前にあるという事もあり、県外からのお客さんも多かったです。

最も遠くからのお客さんは札幌からの女性です。もともと石がお好きという方で、偶然お店を見つけて色んな石を見ていきました。携帯で呼び出しされて慌てて店を出ていくまで、時間を忘れたように店の中にいらっしゃいました。

うれしい来客だったのは、仙台からのお客さんです。年配のお母さんとその娘さんです。北陸出身だったというお母さんで、法事でいらっしゃったとの事でした。お買い物はお母さんはバラの形に加工してあるローズクォーツでした。娘さんの方は、通りに面しているショーケースの中に入れてあった美しいアマゾナイトの手の平サイズの結晶と3cm大のカンバサイトの放射状結晶です。「青い石がお好きなのですね。」とお話しすると「いいえ、きれいな石が好きなんです。北海道のインカローズはありますか?」と尋ねられましたので「はい、あります。」と答え、稲倉石鉱山のロードクロサイトを見せました。するとその中からすかさず一つ選ばれたので、他のところに置いてあったバラの花のような形が出ているロードクロサイトのスライスを見せました。すると、非常に驚かれてそのインカローズも追加購入されました。「今まで同心円状のスライスしか見たことがなかったので、とてもうれしい。」と子供のように喜んでいました。

こちらの方がうれしくなるお話です。その石の写真を撮っておけば良かったと思ってしまいました。そして店の名を「石の華」にして良かったと思いました。

思うに、石との出会いは一期一会です。全ての石は一品ものです。ちょっとした偶然がなければ、その石とは出会えません。お店にある石達はまず私が出会った石達です。そしてお客さんがそれを選ぶという過程を取ります。お店に来るまでもその生成からの歴史は地球、さらに宇宙の歴史が絡んできます。

娘さんはお母さんが北陸に生まれたからこそここに来れて、その石と出会えた、とおっしゃっていました。人間原理の宇宙論のことを出すまでもなく、人間と石との出会いは運命的な事かも知れません。

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