ようこそ石の華へ

鉱物の部屋へのいざない

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「Face to Face」

2020-06-26 14:38:14 | 日記・エッセイ・コラム

この前の日曜日は、店を臨時休業して、初めてとなる日曜日のまちなか散歩をして来ました。これまで水曜日定休で行けなかった店でランチを食べ、それから香林坊界隈の店を見て歩きました。その散歩の途中、これまた水曜日定休でなかなか行けなかったSKLO(スクロ)にも立ち寄りました。SKLOはこのブログの「チェコキュビズム」(2020.05.29)でも書きましたが、主にチェコのアンティークを扱っている店で、店内には気になるキュビズムやアールデコの品々がありました。その日はオーナーの塚本さんが不在で、店のOさんが接客して下さいました。さらに店の近くにはSKLOギャラリーもあり、そちらも案内して下さいました。そのギャラリーでは、ちょうど「ポール・オマージュと竹内佑未による展覧会《LOOPING POOL》」が開催されており、そちらもOさんの解説付きで見学しました。そこでは白い大理石の板やさざれ石がスクリーンになっていたり、「石の華」で購入していただいたブラジル コリント産の水晶がアート作品として展示されていたり、石好きにとっても愉しめる展示空間になっておりました。そこでは予期せぬ嬉しい出会いがあったと思いました。

SKLOのあとは、帰宅途中に、久しぶりにオヨヨ書林せせらぎ通り店に立ち寄りました。私はマスクをしておりましたが、店主のSさんはすぐに私だとわかったようで、久しぶりのご挨拶をしました。

今日のブログのタイトル「Face to Face」は、そのオヨヨ書林せせらぎ通り店で買った古書のタイトルでもあります。

「Face to Face」(François and Jean Robert)は人の顔のように見える道具や工具の写真集です。ひとつ前のブログの最初の写真は金沢城公園で発見した人面樹でした。今回の「Face to Face」の写真集は人面物とも言える身近にある人の顔のように見える物たちばかりを集めた本です。これらは、2つの目と口のような3つの点があれば顔であるように認識するシミュラクラ効果と呼ばれる本能的なものらしく、パレイドリア効果という心理的錯覚と同じような心理現象のようです。

人の心理現象も面白いものです。

そう言えば、「石の華」店内にもスライスされたメノウに同じような人の顔のように見えるものがあります。

どうでしょうか?

ところで、「Face to Face」の本来の意味は「面と向かって」という対面という意味です。この意味は、「石の華」のようなリアルな実店舗では非常に重要です。特に、現在のようなウィズコロナの時代であっても、インターネット販売をしないという基本姿勢に変わりのない当店のような店では尚更です。

少し前の北陸中日新聞(2020.6.14朝刊)の「風紋」に「場の力」というタイトルでオヨヨ書林せせらぎ通り店のSさんの言葉が出ていました。「古本屋って、元の持ち主も時代も違ういろんな本が隣り合わせに並んで、なじんでいる。それが場の力というか」なかなか意味深い言葉だと思いました。

「石の華」にも産地も時代も元の持ち主も違ういろんな石が隣り合わせに並んで、なじんでいます。場の力でありたいと思います。そして、「Face to Face」を大切にしていきたいと思っております。

 

 

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