西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

建築学会(広島大)に行く、発表など

2008-09-20 | 地域居住学
広島大で開催された日本建築学会大会に、私は久しぶりに18日から今日まで行ってきた。

今回は、「都市計画部門」に藤田 忍さん(大阪市大)、吉村輝彦さん(日本福祉大)、水野義之さん(京都女子大)との共同研究で、藤田さんと私とで「地域SNSが市民まちづくりに及ぼす効果」1、2(発表番号7362、7363)を発表した。

時々このブログでも話題にしているが、試行版が2007年2月にスタートし、正式には2007年11月3日にスタートした「けいはんな地域SNS」での社会実験を一つのベースとする経過とそこでの今までの特徴の報告発表である。

「地域SNSと市民まちづくり」いう言葉が表題に使われている発表は、我々のみであると思う。建築学会大会初出と言ってよい。

この発表のセッションは30人までの参加で多いほうではなかったが、関心がないわけではなく質問があった。その中に「このSNSがきっかけとなって、実際の(まちづくりの)動きが起こったという事例はあるか」というのがあった。

「建築学会」なので、そういう質問がでるのだと思うが、空間的な創造、改善、保全等に連なるものは、まだ「ない」といえるかもしれないが、広い意味での「まちづくり」の例として、私は健康調理教室、音楽のグループ、絵本・紙芝居プロジェクト等が生まれていることを紹介したが、質問の答えではなく、自分の発表のとき、それらの活動を私は「まちたのしみ」と言ってしまった。

そこで、後で考えて、まちの中で、まちの人たちとつながったり、まちの空間・環境とつながったり、まちの歴史とつながったりして「楽しむこと」を以後「まちたのしみ」と称したらどうか、と思った。当面「まちづくり」に対して同じ平仮名で「まちたのしみ」としておきたい。これらの「まちたのしみ」が、盛り上がると、一つの方向として具体的「まちづくり」にもつながるのではないか、という位置づけももちつつ・・・。

もう一つの共同研究は、「建築経済・住宅問題」部門で、前田真子さん(広工大)、高尾堅司さん(川崎医療福祉大)とのもので、「社会福祉協議会の地域における役割」(発表番号8154)と題するものだったが、前田さんが発表した。この研究では「郊外戸建て住宅地の管理」における「社協」の役割を問題にしている。


昨日は、午後は久しぶりに「農村計画研究協議会」に出て、夜はその懇親会に出てみた。地域SNSのことも喋って、何人かに声かけしておいた。

この協議会、懇親会の一つの特徴は、研究者やその卵(院生等)だけでなく、農民の人たち、都市からⅠターンで農村に来て「楽しく」根付いて生活している人が来て実情や経験を話していることだろう。やはり具体的話を聞くと、元気が出る感じがした。懇親会では、色々な人に久しぶりに会ってあれこれ駄弁った。
・「超高層居住の問題点」
・「素人、玄人、グレイト」
・「基礎的生活力を付けよう」
・「孫のためのおじいちゃんのハイハイ認識」
・「空間への匂い付けと空間引力」
・「住居を生活の基本舞台に」
・「熊の尊重、狼の復活を(猪、鹿の生態学的減少のために)」
・「人とのつながり、環境とのつながり、歴史とのつながりの重要性」等々。
私の声がやや「大きく」なったので司会から名指しで「封じ込め」?で「最後の締めー一本締めー」をやらされてしまった。まあ、こういうこと頼まれるなんて「年配者」の部類に入ってきたのかな、と思った。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿