西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

何事につけコーディネーターは重要

2008-09-21 | 時論、雑感
一昨日の日本建築学会農村計画委員会研究協議会の報告、議論を聞いて、何事につけコーディネーターは重要と思った。

それは、都会から6年ほど前、55歳で広島県の瀬戸内の島、大崎上島に「愛を持って」Ⅰターンした松浦二郎さんの話に関することである。

二郎さん(と呼ばれている)は、現在3町歩ほどの農地を借りて、ブルーベリー、みかん、バラを栽培して生活している。都会時代の収入の1/3位に落ちたけれども、穀類、野菜等の食料は近所から貰うか安く買い、魚は瀬戸内海で取っているので食料費は極めて低く、月15万円で十分楽しい生活(奥さんと二人)が出来るという。(ブルーベリーを最初に選んだのは、1.ハウスが要らない、2.小さくて軽い、3.年をとっても作業できるなどの理由による。良く考えておられる、と思った。)

こうなったのは、島の理解ある有力者のおかげという。都会からやみくもに田舎にⅠターンしても、最初は信用されず、胡散臭い都会人が来た、としか思われない。しかし、島民に信用力のある有力者の口利きで500万円で家が買え、3町歩の農地が借りれたのだ。この有力者が、Ⅰターン希望者と地元農民のコーディネーターなのだ。今や、信用を得た二郎さん自身が新たなコーディネータになっている。

今後こういうコーディネーターは田舎でも都会でも重要となるだろう。

都会の例では、里子を里親に「つなげる」のは担当の自治体お役人などでコーディネーターである。NHK朝ドラ「瞳」での話である。娘・瞳自身も、離婚した両親、父親と母方祖父との間の「仲直り」コーディネーターと言えるかもしれない。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿