西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

考え出されたコンセプト等(1)S.B.理論(渡辺光雄)

2005-08-23 | 色々な仮説や疑問
渡辺光雄さんは私より若干若いが、ユニークな先生だ。岐阜大学におられるが、元々、東北大学(学部)から東工大(大学院)出身である。
ここに紹介する渡辺さんのS.B.理論の「S.B.」とは、Spring Board(跳躍板)である。私の理解によると、町づくりにおける空間、施設要求に関して、一気にパリッとしたピカピカの空間を計画し造ると、使い方が良く分からず使う頻度が落ちるということがあるので、身近なものより一寸良いもの(即ち「跳躍板」)を造ることにより、そこから跳躍した次の要求がスムーズに出てくるということである。着実に前進・改善を導く理論がS.B.理論(スプリング・ボード理論)と言えよう。
私も、地域施設づくりで考えると、現状からの量的前進(面積の拡大)、外国等の先進事例の導入等があって、その経験を踏まえて住民の創造的要求発展があるだろう、と考えている。

金沢の思い出ー進駐軍(1)邸宅接収

2005-08-23 | 金沢の思い出
アメリカ占領軍のことは、進駐軍と呼ばれていた。戦後、私が幼稚園に行っていた頃(1947年、昭和22年)から、金沢でも進駐軍が目立ってきた。野田の旧陸軍の施設の一部も進駐軍が使っていたが、将校達の居宅は、金沢市内のめぼしい邸宅を接収(つまり住民追い出し)したものだった。私の住んでいた近くにも接収された家があった。犀川にかかる下菊橋を向こうから渡って寺町台に上がる坂に一番上にあった家で「松村さん」といったのではないか。その並びに有名な「金茶寮」という料亭がある。
この「松村邸」は、いわば崖の上の住宅で犀川や戸室・医王山等も望む景色抜群の立地である。接収されてから、興味もあり、家の前を何度も通ってみた。
それで、これは後知恵かもしれないが、三つの変わったことが印象に残った。
一つは、玄関からちらっと見えたが家中、赤い絨毯が敷かれていたことである。靴で上がるためだった。第二に、回りから見える窓という窓に網戸が入ったことである。蚊や蝿を防ぐためだった。市民達は蝿取り紙の時代だった。第三は、これは聞いたのだが、便所は水洗であるということだった。これも金沢では下水道がなかったから「先進事例」である。
これらを見て、子供心に、これではアメリカに勝てないのも当然だな、と当時思ったのである。

動物園、植物園どちらに行きたい?

2005-08-23 | 生活描写と読書・観劇等の文化
動物園、植物園どちらに行きたいですか、と聞かれたら今の私は「植物園」と答えるだろう。娘が未だ小さくて、京都市内に住んでいた時、良く岡崎公園の動物園には行ったが、京都府立大近くの植物園には殆ど行かなかった。1度位は行ったか?!子供は、やはり動き回る動物なら、目が付いていって自動的に楽しめるかたちだが、植物は自ら動かないので、その形や色や香りに関心がないと余り面白くないのかもしれない。ロンドンに1年近くいた時、娘は中2~3年だったが、日本人学校がカムデンタウンにあり、リージェント公園の横にあったので、リージェント動物園に行ったようだが、私は行かず、植物園のキューガーデンズに行った。(その後、リージェント動物園は入場者不足で閉鎖になったようだ。)
動物園も、しかし、日進月歩で旭川の動物園は、色々工夫して東京の上野動物園の入場者を上回ったとのことだ。動物それぞれの一番活発な場面を見てもらう、というコンセプトが受けたようだ。植物園も、植物に囲まれたり、少し離れて眺めたりするのは気持ちが良い、とのことからそういう場面を演出していけばリピーターも増えるのではないか。ロンドンでまたKEW GADENSに行ってみようかな。

私の考え出した言葉(40)基本的生活力

2005-08-23 | 私の考え出した言葉
私は「炊事、洗濯、掃除、お洒落、育児、近所づきあい」が出来ることを、基本的生活力と言っている。(『日本家政学会誌』1998年1月号)阪神・淡路大震災後、仮設住宅等で孤独死した人は、最終的に何人になったのか、知らないが、1998年初頭には200人ほどであった。そして60歳、70歳、50歳の中高年男性が多い。何故か、考えてみると、社会的サポートの面を除くと、それらの人々は「炊事、洗濯、掃除、お洒落、近所づきあい」が十分出来なかったからではないか。インスタント食品ばかり食べ、部屋や下着を不衛生にし、家に閉じ篭って酒びたりになっていれば、栄養が偏り体を壊して、やがて死に至っても不思議ではない。
中高年男性ばかりでなく子供にも基本的生活力をつける必要がある。それらを「家事」ではないか、と馬鹿にしてはいけない。宮大工の斑鳩の小川さんは、弟子入りした子供たちに3年間ほど徹底的に「炊事、洗濯、掃除」をやらせるようだ。何故なら、それらが毎日きちんと出来なければ、大工仕事の複雑な段取りも十分出来ないと考えておられるからだ。誠に尤もなことだ。老若男女とも基本的生活力をつけてこそ、本当の老若男女共同参加社会に近づくだろう。

消防法など

2005-08-23 | 生活描写と読書・観劇等の文化
普通、消防法など詳しくみないものである。今度「つなね」住宅で築5年経ったので消火器点検など何かしないといけないのでは・・となり、前理事会の頃から懸案になっていた。今度の理事会としてもキチンと調べることになった。前理事長のFさんと建築専門家のYさんが奈良市北消防署で3月頃に聞いた内容と、現理事のUさん、防火専門家のMさんで同じ北消防署で先頃聞いた内容とが、聞いた相手が違ったせいもあり、違っていたので、本当のところを確かめようと、再度北消防署を訪れた。
今回は、前々回のYさん、前回のUさんと共に現理事のOさんと理事長の私で行った。応対は前回と同じSさんだった。
問題は、新築後3年を越えているが、消火器や消火設備の点検が我々住民で出来るのか、専門家に依頼しないといけないのか、であった。結論として、消防法の17条にかかわるが、別表(五)のロで、共同住宅も点検すべき対象になっており、1000㎡を越えるものは消防長の指定で、専門家が点検すべきことが分った。
「つなね」の南棟は900㎡台、北棟は一体と考えて1000㎡を僅かに超えていて、法律上こちらは専門家に頼まないといけない、それならまとめて頼めば・・というのが今日のところの結論である。他に、避難設備は最後の手段で、階段で逃げれる場合はそれに越したことはないこと、市議会を通れば来年あたりから新築住宅は全てに、既存住宅でも遡及して何年かの間に自動火災報知器をつけねばならなくなるようだ。幸い「つなね」では各戸に既に付いているが、これで又リフォーム売り込みのような「報知器売り込み」が始まる危険性を皆で言い合った。消火を越えた救急の話も雑談で聞いた。とにかく勉強になった。

would,might,could

2005-08-23 | ロンドンの思い出(LSE時代など)
イギリス人(のインテリ)と喋っていると、頻繁に上記を使った言い方が出てくる。例えばⅠ wantなどと言う直接的言い方は殆どなくⅠ would like toである。私は勝手に「would,might English」と言っていた。丁寧な英語なのであるが、使いすぎると「馬鹿丁寧」となる。

You might think but today's coldness. ウン?

言うまいと思えど今日の寒さかな  

未だ暑いので言葉だけでも「さむーい」ものとしてみた。