東京の土人形 今戸焼? 今戸人形? いまどき人形 つれづれ

昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

丸〆猫(まるしめのねこ)⑧

2010-03-23 19:35:00 | 今戸焼招き猫(浅草 隅田川)

2007_0101_000000p1010263 同じくNHK「美の壺・招き猫」の番組内で採り上げてもらった再現した丸〆猫。出土の猫をいろいろなアングルから撮ったり、採寸したり、既成の拙作の丸〆猫の素焼きと並べてみたりで、モデリングしたものです。配色については、広重の錦絵と伝世品の座り猫の配色パターンを参考にして塗りました。よだれかけの縁の部分は錦絵だと朱のようですが、伝製の座り猫の今戸の土人形だと、きはだを煮だして塗っていることがあるので、そのようにしました。植物の煮出し汁は、発色や定着が弱いので、このような黄色になるまで、塗っては乾かしの繰り返しで面倒でしたが、江戸時代の雰囲気を出せたらと思いました。画面で猫を持っている手は谷啓さん。

スタッフの方に、撮影後、この猫をお返ししたほうがよいですか?と言われたので、谷啓さんに差し上げてください、とお願いしました。

丸〆猫に関する記事は①から⑭まであります。お時間ありましたら通してご覧くださると幸いです。

 

 

 

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丸〆猫(まるしめのねこ)⑦

2010-03-23 18:58:27 | 今戸焼招き猫(浅草 隅田川)

2007_0101_000000p1010261 これもNHK「美の壺・招き猫」番組画像の一部です。実際に実物を撮影した画像でもっとばっちりのも手元にあるのですが、無難なところで番組画像で紹介します。丸〆の陽刻です。安政年間の火災に遭っているということは、当然江戸時代に丸〆猫が存在したという決定的な実証となりますし、嘉永年間にあったものと同じと考えても差し支えないのではと思います。それというのも話題となった広重の錦絵(嘉永5年)に描かれている猫と構図もほぼ同じですし、これで車の両輪のように出土品の土人形と錦絵で、丸〆猫への疑問も解消しつつあると思います。

丸〆猫に関する記事は①から⑭まであります。お時間ありましたら通してご覧くださると幸いです。

 

 

 

 

 

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丸〆猫(まるしめのねこ)⑥

2010-03-23 18:44:08 | 今戸焼招き猫(浅草 隅田川)

2007_0101_000000p1010262 この画像はNHKの「美の壺・招き猫」番組内の1シーンです。ご覧になられた方も少なくないかと思います。新宿区内の「水野原」遺跡から出土した丸〆猫です。

これまで、いろいろな近世遺跡からの出土例を探してもみつからなかった丸〆猫にやっとめぐり逢いました。今から4年前くらいでしょうか?新宿区の歴史博物館の図書室で遺跡報告書を閲覧していた際、報告書巻末の白黒の遺物写真を見ていましたら、土人形類を一括して撮影した写真があって後ろのほうに見覚えのある構図の招き猫がありました。早速閲覧申請をして現物に対面したところ、背面にやっぱりありました。丸〆の陽刻が、、、。以前は報告書には一個一個の遺物の実測図、データ表があったものですが、コストの面でひとつづつの記録はしていないので、この猫についてのデータは写真以外何もなかったのです。担当の方もさして関心がない様子でした。2度目に申請して再会し、いろいろなアングルから写真を撮ったり、採寸したり、持参した拙作の丸〆猫の素焼きと並べて比べたりしました。

この遺跡では安政年間に火災があって、遺物にも焼き焦げが見られる、ということで、この猫にも焦げたようなところがありました。招く手先が欠損しているのが残念ですが、もう一体別の遺跡報告書に中に同じ型と考えられる猫がありまして、これも申請しているのですがまだみつからないようです。その後、NHKから美の壺で招き猫を採り上げたいから取材にお邪魔したいという依頼があって、その際、この出土遺物のこともお教えして、番組に採り上げられたわけです。それまでは、廃校になった小学校の地下室にある収蔵庫パン箱の中で、他の遺物に混ざって忘れ去られ、眠っていた猫でしたが、番組放映後は、歴史博物館の収蔵庫で重要資料として収まったと聞いています。大出世ですね。それにしてもみつかってうれしいです。とりあえず今の時点ではこれが確認できるところ今戸焼の最古の招き猫であり、尚且つ確認できる造形物として最古の物証ではないかと考えています。この姿は横座りで顔だけ正面を向いて招いており、今戸焼の招き猫としての特徴を具えています。もっと後になると西日本の招き猫の影響を受けた正面向きの姿の招き猫も今戸焼で作られるようになりますが、もともと座り姿の猫(横座り)がたくさん作られていた今戸焼では座り猫から鞠抱き猫が生まれ、それから招き姿に変化したと考えればごく自然だと思います。

丸〆猫に関する記事は①から⑭まであります。お時間ありましたら通してご覧くださると幸いです。

 

 

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丸〆猫(まるしめのねこ)⑤

2010-03-23 17:57:07 | 今戸焼招き猫(浅草 隅田川)

2007_0101_000000p1010259 有坂与太郎著「おもちゃばなし・今戸人形」(昭和5年刊)に掲載の第24図。解説に「女異人 今戸人形中、異国人を描けるもの他になし、出色のものと云ふべし。」「丸〆猫  招き猫の背面に丸〆の文字を現す、丸〆は乃ち金〆めにて、嘉永年中、淺草三社權現内の露店にて鬻がれたるなり、最も行はれしと云ふ。」とあります。これら座姿と臥姿の2体の丸〆猫は、丸〆猫③の「おしゃぶり・東京篇」の記事にもあるとおり、今戸の人形師である尾張屋5代目兼吉さんの創作と言われている型で、6代目春吉翁もこの型で作っていました。春吉翁の丸〆猫も配色がいくとおりか異なっているものを確認していますが、絵具は膠で溶いて使うので、その都度湯煎にかけなければならず、そのタイミングや効率の上で、配色の違いがあるのではないかと考えられます。

さて、ここまででご覧いただいた丸〆猫型の土人形の種類は3種です。尾張屋さんは他に「丸〆小判猫」という人形も作っていらっしゃいました。これを加えて4種確認できた訳ですが、ここで疑問があります。「おしゃぶり」でも引用されている「武江年表・嘉永5年の項」のお婆さんの話の中には三社様の脇で売り出されて大流行した今戸焼の猫に丸〆の印があるとは述べられていません。 ですから嘉永5年の猫=丸〆猫であるという確証がありません。唯一の証言が昭和17年か18年の「鯛車」という雑誌の記事「今戸人形を語る」の中で「三社様の前には丸〆の招き猫の店があったのでした。と尾張屋春吉翁が語っておられます。

私は伝世品の人形の他にも都内の近世遺跡からの出土の人形を参考にしたいとかねがね遺跡報告書を閲覧したり、出土人形にお詳しい日本人形玩具学会のAさんに出土状況をうかがっていたのですが、大流行したはずの丸〆猫が出土されたということを確認できず、不思議に思っていました。特に浅草寺六角堂の修復移設の際、大量の裃雛(今戸のあねさま)が出土しているのに丸〆猫は出てこなかったこと、また、二天門外の消防署の跡の遺跡からも出てこなかったというのが謎に思えていました。

丸〆猫に関する記事は①から⑭まであります。お時間ありましたら通してご覧くださると幸いです。

 

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丸〆猫(まるしめのねこ)④

2010-03-23 17:05:09 | 今戸焼招き猫(浅草 隅田川)

2007_0101_000000p1010260 有坂与太郎著「おしゃぶり・東京篇」(昭和2年刊)掲載の丸〆猫背面の画像です。私がはじめて手がけた丸〆猫の型と同じです。ついで配色についてですが、私が手がけた際のお手本となった土人形の配色は「うなゐの友」の配色に似ていますし、この配色のものが一番ポピュラーだったのか、古い蒐集家の手に残っていることがあるようです。しかし、まったく同じ型で異なる配色のものも見ています。パターン①耳の部分は桃色で目は下まぶたを描かない。眉毛がある。首紐とよだれかけの縁は赤(紅色)。よだれかけの中は緑地に砂子を散らす。丸〆は赤(紅色)でなぞる。パターン②耳は赤(紅色)、目はまぶたを描かず眼点のみ。眉毛がある。首紐は赤(紅色)よだれかけの縁は黄土と群青をまぜたような緑。よだれかけの中は群青で胡粉で蛸足模様をつける。丸〆は群青でなぞる。

同じ型でもいくつもバリエーションがあったのかもしれません。作者がはっきりわかりませんが、尾張屋春吉翁作の土人形のような気もします。

丸〆猫に関する記事は①から⑭まであります。お時間ありましたら通してご覧くださると幸いです。

 

 

 

 

 

 

 

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