東京の土人形 今戸焼? 今戸人形? いまどき人形 つれづれ

昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

大晦日の吸水鉢

2021-12-31 15:31:30 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

 昨日、今年中の納めを全て済ませるつもりが、王子装束稲荷からの授与用の招き狐を包むべきサイズの透明袋が行方不明で、今朝包んで王子にお納めして晴れて年内の納めが完了。
 帰宅して気がついたのは土の補給。夏から今日までノンストップの型抜き成形から素焼き、彩色作業の繰り返しで、途中10月末頃掘ってきた地元の土を水簸(すいひ)にかけて沈殿させておいたのを最後に土づくりから離れていたので、すぐ使える土はかなり減っていました。水簸、沈殿させたあとの吸水鉢は空のままになっていたのがふたつ。その中にほとんど底ギリギリに残っていた泥しょうをうつしました。沈殿用の第2バケツは空に。

 新年の仕事のひとつは長いことできなかった水いじりになりそうです。ゴム手袋をしても冷たさに痺れそうです。外での作業なので寒さ対策も万全にしないと心配です。

納めの納め

2021-12-30 12:07:21 | 街角


 今年も「王子狐の行列」は感染予防のため中止だそうですが、一般のお詣りの方々のために、装束稲荷の周りは黄色い提灯が灯されています。その前の「暮らしの器 王子ヤマワ」さんは大晦日の年越し過ぎまでお店を営業されるとか聞きました。
「狐の行列」は行われませんが、授与品の招き狐は例年通りお納めすることになっており、先ほど塗り終わり、かわかしているところです。
 また、ヤマワさんから頼まれていた狐ものも作ってお納めします。


 「青天を衝け」も終わり、飛鳥山の「大河館」も閉まったそうですが、頼まれていた「王子ビリケン」もお持ちします。



 今年はコロナのため行事等が中止になるケースが少なくありませんでしたが、自分の身の上では作る種類や数か圧倒的に多く、ありがたいことではあると同時に、全てひとりで作業しているため、能力を考えて動くべきことの大切さを痛感しました。お待たせしてしまうお客様への迷惑や自分自身の体力体調を考えてのことです。
 今日の納めが今年中の納めになりますが、お納めすべきものすべてが済んだわけではありませんので引き続き作業していきます。
 来年の干支は寅(虎)。虎加藤と一刀彫風の虎はひと回り前の寅年から作っていますが、今年は座虎を加えました。本当はまだやりたい案がありましたが、途中で時間切れとなり日の目に会うことができませんでした。ひと回り先の寅年を迎える自分がいるのか否かわからないので、干支の際には間に合わなくともやり遂げるべき、と思っています。どうなるかわかりませんが…。




上州の鉄砲狐

2021-12-29 10:02:26 | 街角


これら、高崎市内のお稲荷さまでの授与用に頼まれて作っている鉄砲狐です。
今戸の鉄砲狐より小ぶりで型の彫りが甘く、顔が丸くなった摩耗した感じです。
 はじめて頼まれたとき、整った型や彩色にするかどうか確認したら、できるだけ、神社にかつてあった姿を意識してほしい、ということで、摩耗した型や大ざっぱな彩色などワイルドさを狙っています。




狐モード

2021-12-27 09:17:38 | 街角
 羽子板市向けのお納めのあと、近所のお店へお約束のものを仕上げてお渡ししつつ、大晦日の王子の狐の行列に向けて装束稲荷の招き狐とヤマワさん向けの狐ものの人形をつくっているところです。最悪の場合おおみそかに滑り込みですが、あがったものから五月雨式にはこんでもよいか相談したいと思います。11月にいきなり降ってきた他所のお稲荷向けの鉄砲狐も辛いところ…😭




日本民藝館展 2021 へ行ってきた

2021-12-25 11:51:40 | 日々
 
 昨日12月24日が最終日。その前日に民藝館へ急ぎ足ででかけてきました。
 本来ならば展示品すべてにじっくり目を通すところですが、自分の作品だけ目を通して帰宅しました。 
 民藝館の展示ならではのディスプレイで同じ人形でもより美しく見せてくれているのはうれしいです。





 計らずも、玄関の広間の展示ケースの中に、館所蔵の古い郷土人形が展示されていました。許可を受けた上、撮影できるのは自分の作品だけなので画像は紹介できませんが、三春や相良、堤などの美しい品々に出会えて幸いでした。 

納めの歳の市 浅草 羽子板市 2021

2021-12-19 12:52:20 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

 昨年はコロナ禍のなか規模を縮小して行われたようですが、浅草橋の吉徳さんは感染予防の観点から本店内にて羽子板市風のアレンジで販売をされていました。今年は久しぶりに観音様の境内に露店を出され、拙作の人形も並べていただいております。今戸人形の発生や発展の歴史は観音様の境内を抜きにはありえなかったことで、今戸人形ゆかりの地というならば観音様と三社さまといっても過言ではありません。昔の姿の今戸人形をめざして作っているので、観音様のお膝元に並べていただけることは、人形のアイデンティティにもつながることで、こんなにありがたいことはありません。一年の〆でもあり、いちばん大切に支度準備をして臨みたいところです。
 ただし、現実には準備をはじめる前に締切つきの他への制作が山積して羽子板市向けの支度がなかなか早めにできない歯痒さがあり、今回も万全とはいえませんでした。張り切って準備していた
ものは並んだものより多くもっとたくさんあったものの、時間切れで日の目に出せませんでした。
 毎年悩むことですが、準備の時間をより確保して臨みたいところです。

 昨日2日目18日(土)に干支ものを近隣のお店へお持ちし、材料を手に入れる道すがら、吉徳さんの露店をお邪魔しました。TVへのご出演されている、林直輝さんが店番をされています。林さんは今戸人形にもお詳しい方なのでお客様へ拙作の人形についての謂れとか呪いとかご説明だいただけますし、大船に乗せてもらっている心持ちです。

 ひな壇の後にいらっしゃる林さんを撮らせていただきました。
昔の今戸人形で観音さまゆかりの種類をより充実させて羽子板市で並べていただけるよう頑張りたいです。

北区伝統工芸展 2021 (ウェブ開催)

2021-12-14 09:38:32 | 日々
 
 北区伝統工芸展。昨年は北とぴあでの開催はコロナ感染予防のため、中止になったそうですね。今年は会場での開催のかわりにウェブ開催の形で開催されるということで、明日12月15日から公開されるとのこと。
 例年のような形の会場での開催では開催前々回?以来個人的な自粛により出展を遠慮していましたが、今回は会場開催ではないので自粛する理由がなく、出展ということとなりました。

 自分のサイトへの直接のリンクを貼りたいところですが、明日にならないとURLもわかりませんので、今はこうした開催があることをのみお知らせいたします。
 会場での開催への参加は上記の事情と合わせ、実質人形関係の催事への出展や制作で時期的には厳しくなっているので、こうしたウェブ開催で出られることはむしろ幸いです。
画像や動画があります。
 お時間あったらご覧にいらしてください。

日本民藝館展 2021

2021-12-08 12:39:49 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)


 昨年はコロナのため中止となった民藝館展ですが、今年は感染防止対策の上開催ということで、いつもお世話になっているべにや民藝店さんに拙作の作品を出品していただきました。
 今日12月8日は公募作品の中からの入選作品と入賞作品の発表と表彰、その後講評会なのですが、今回は感染防止対策のため、会場内の人数制限があるということで、ネット上の開催と、会場内の予め予約者での開催だそうです。私は作業で手一杯のため、自宅にいます。

 毎回、出品した人形が選に入るか否か不安なものですが、べにやさんからのお知らせによれば、拙作のは9点選に入れていただいたとのこと。うれしいです。
 その内訳ですが
 ①丸〆猫(嘉永安政風)
 ②犬
 ③座虎
 ④天神
 ⑥太夫
 ⑤宝珠担ぎ狐
 ⑦鉄砲狐(佐野屋風)
 ⑧みみずく
 ⑨桃抱き童子
 以上です。
 民藝館展に出品する人々のあいだで言われる話で、「出品することは健康診断みたいなもの」と言われているのだそうで、拙作の人形9点も健康と診断されたのだと思うと嬉しいです。
 会場に行っていないので、実際の展示された様子はわかりませんが、べにやさんが出品前に撮影された個々の画像をご提供くださったので一部貼り付けます。
  
③座虎

④天神

⑤宝珠担ぎ狐
 
⑥太夫

⑦鉄砲狐(佐野屋風)

⑨桃抱き童子

 展示の公開期間は12月11日(土)から24日(金)までだそうです。
 忙しくて初日には出かけることができませんが、後半に手が空いたら観に行ってみたいです。