東京の土人形 今戸焼? 今戸人形? いまどき人形 つれづれ

昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

ひねり鳩

2023-05-23 11:01:24 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

久しぶりにひねり鳩をやっています。実際は焼のない生土を乾燥させて彩色しているケースが多いもで壊れやすく残るものが少ないようです。反対にひごを挿した状態で一気に成形するので作るバランスがとりやすいと思います。私の場合ひごを挿し込んでしばらくおいてからひごを外して乾燥させ、素焼きしてからフタタビひごをさして組み立てています。

焼いてから嘴やあし、尾を差し込むので土の収縮もあって挿してから意外な異変のようなことを感じることもあります。

 素焼きした本体へ再び竹ひごでくちばしや脚、尾を挿し込んで組み立て、胡粉で地塗りしてから彩色へと進んでいきます。一羽だけ鳩ならぬ都鳥が混ざっています。

素焼きの海老

2023-05-14 22:29:03 | 今戸人形(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

 整理していたら出てきた海老。これは何かというと正月の飾りのパーツとして作られていたものらしいです。素焼きに着彩されていて土の焼色は赤みがかっていて仮に今戸焼と言っても不自然ではありませんが、埼玉の旧家から出たという話を聞きました。
半製品でデッドストックみたいです。型抜きした本体に針金でヒゲを差し込み、乾燥させて素焼きした感じです。赤い部分は古いスカーレット染料に膠ではなくて群馬豊岡のダルマがまだ手張りだった時代の赤い塗料(近年の吹付け塗料とも異なる)に似ているように思います。厚みをもった透明感があり、青みがかった赤(洋画材でいうならクリムソンレーキのような)です。


 自分がまだ小学生の頃正月の車のフロントに飾られていた海老や橙の飾りを思い出すと、海老は焼の入っていない土だったように思いますが焼のあるなしどちらもアリだと思います。この海老とは別にこうした海老のための抜き型がうちにあり、それを品ダシした人に聞いたら日暮里辺りの家からだと聞きました。こうした手内職があったとしても不自然ではありません。
 画像のものが今戸焼かどうかは断定できませんが、地続きの土地で作られていたと空想すれば楽しいです。うちにある抜き型を使って真似してみたいです。

 

窯出し

2023-05-12 14:32:14 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

 久しぶりの素焼き。型から抜き出して乾燥させていた人形を焼成して窯から取り出しているところです。今回あいにく窯入れで画像を撮るのを忘れていたため、いきなり窯出しの様子になります。

今回は丸〆猫と干支の兎類がほとんどです。暮れから年明けにかけて作業がはかどらなかった分です。
素焼きできるときにやっておくほうがよいという判断です。