東京の土人形 今戸焼? 今戸人形? いまどき人形 つれづれ

昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

試作中(王子ビリケン)

2021-05-22 14:18:28 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

 昨年あたりから、今年の大河ドラマの主人公・渋沢栄一ゆかりの地として東京北区でプロジェクトみたいなものが動いているようで、飛鳥山に大河ドラマ館とかドラマに因んだ御土産館みたいなものがあるらしいです。
 自分の場合、格調高いことはできないし、そうしたプロジェクトに参加してどうこうという器ではないのですが、いつもお世話になっている王子の「くらしの器 ヤマワ」さんの女将さんとはかねてより、お店で置いていただくレパートリーを増やしてみたいことお話していました。今戸の狐ものはまだまだたくさんあって、それらを手掛けていくことはいちばん大切だと考えていますが、同時に昔の今戸焼には、時節に合わせて作られた際物的な貯金玉や置物があったようで、軍服姿の西郷さんとか、洋装の明治天皇と昭憲皇太后のお姿とか、首相の姿の貯金玉があったらしいです。
 そうした際物づくりも一度…という思いでやってみたのがこれです。

 渋沢栄一翁のお姿をそのままというよりは、福の神に見立てたもの…大黒様なんかも考えてみたのですか、ご眷属はネズミなので、せっかく王子なのだからお稲荷さんと抱き合わせたいので無理やりですが、ビリケンさんを栄一翁と合体させることに。
 実際始めてみて、ビリケンさんの姿は福の神とはいっても吊り目に尖った鼻、全体的に直線的な造形で時代的に、アールデコの様式が背後にあったのだろうかと思いました。しかし顔は翁の福々しいお姿をキツくしたくないのでビリケンの様式との抱き合わせでどうなるか、ということで迷りました。
 ビリケンさんは足の裏を撫ぜながら願いをお伝えするとか聞きますね。大阪通天閣のビリケンさんが有名なので大阪特有か、といえば、実際流山に石製のビリケンさんが伝わってもいて、東にもあったのだろうと思います。
  
 あんまりシュツとした出来ではありませんが、昔の際物の垢抜けなさや怪しさのようなものが出たらたのしいなと思います。先日途中のものをヤマワさんにお持ちして女将さんに観てもらいました。これから乾燥させて素焼き、彩色すると印象も変わってくると思います。

散歩の達人 6月号

2021-05-21 08:53:23 | 街角

 数週間前、取材の連絡をいただいて、家の玄関先の狭い作業スペースと家の前の粘土の水簸(すいひ)作業をお見せしました。近頃作った人形はでき次第お納めしていたのでサンプルとしてならべるものが余り用意できず残念でした。

 今日5月21日発行の「散歩の達人」6月号、赤羽vs北千住 という特集のなかで採り上げてもらっています。

型抜き(新しい割り型)

2021-05-15 20:58:47 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

 あっちだ、こっちだ と毎日のように作業すべきことの優先順位を戸惑いながら考えてうごくようにしていますが、どうしてもやりかけの原型から割型を起こし、新しいレパートリーを増やしておきたいという欲がいちばんにきてしまいます。今週なんとか2種類の割型を起こして抜き出していますが、不思議なもので、自分で起こした原型と割型でありながら、すぐにきれいに抜き出せるのではなくて、しばらく抜け加減を調節してみたり、土の押し加減も自分自身が型に慣れる時間が必要な感じは毎回あります。
 今抜き出しはじめた2種類は「鯉乗り金太郎(鯉金)」と「座虎」。どちらも施釉の今戸の箱庭細工らしき人形をお手本にして、拡大した感じのものです。お手本は施釉仕上げですが、煮出しの汁や泥絵具に置き換え、配色はお手本風に試してみたいと思います。

お知らせ メール復旧しました。

2021-05-13 22:39:51 | 日々

 昨年の11月半ばからインターネットの接続ができなくなり、制作の方で忙しくしていたので半年近くメールの送受信ができませんでした。今日技術屋さんに来てもらってやっと復旧しました。半年ぶん約15000通の未読のメール見ながら整理していますが、しばらく時間がかかりそうです。まだひと月分しか目通しできていませんが、お問い合わせがいくつかありました。目を通した分は返信していますが、まだな方には申しわけありませんがお時間お許しください。
 HPのトップページからのお問い合わせメールは受信できるようになりましたのでお知らせします。