東京の土人形 今戸焼? 今戸人形? いまどき人形 つれづれ

昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

中野ひな市 2017

2017-03-25 11:44:01 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

  来る3月31日(金)と4月1日(土)の2日間、長野県中野市の「中野のひな市」が開催されます。画像は中野の土人形の定番のひとつ奈良家の「大黒帳持ち大黒」です。土人形愛好家の垂涎の的ですね。奈良久雄さんがお若い頃から手掛けられている人形ですが今回のポスターになっている人形の彩色の入念さには頭が下がります。鶴から宝珠まで入念な彩色ですね。

 例年中野の土ひなを求めて全国から兵たちが集う有名な行事です。地元中野の土ひなの販売の他に全国からのその他の土人形を即中野売する枠があり、数年前より拙作の人形も出品させていただいています。例によって今までてがけた種類の人形の中からいくつかをお送りしてあります。相対的に拙作の人形はサイズ的には特別大きなものはなくて小さなものが多いです。また最近の身辺の事情により間に合わなかった種類もあり残念ですがお察しくださいませ。

 おでかけの方、お時間ありましたら拙作のものもご笑覧いただければと思います。

 

 中野ひな市公式HP⇒


すみれ

2017-03-09 21:20:22 | 日々

 3月上旬。少し前までは暖かくてすっかり春めいたと感じていたのにまた肌寒くなってきたような、、。

割と身近な地面に咲く草花には目が向くほうですが、これら歩道の隅に群生している「すみれ」が気になっていました。

すみれの花といえば「国電のストライキに見ることができる花」というイメージを昔からありました。まだ茶色の国電が走っていた頃、国鉄のストライキがあれば線路を歩いている人がたくさんいて、子供心にいつ電車が走ってくるかという不安とともに普段は入れないところで珍しいものを見つける年に一度の機会のような期待がありました。期待のひとつが「すみれの花」でした。 自分で受けた印象に過ぎないかもしれませんが、湿った土地とか粘りのある地面には「すみれ」は生えず、石ころの間とか乾いた砂利道の傍らとかアスファルトの隙間とか「ど根性的」な地面に咲いていることが多いような気がします。

当時は自分の身の回りで普通にすみれの咲いているところは案外少なく、線路を歩けば見つかることがありました。植木市で鉢植えで売られているすみれも観たことがありますが、画像のようにアスファルトの隙間に「ど根性風」に群生しているすみれのほうが美しく感じられます。

それにしてもすみれはストライキの花というイメージを持っていたので、こんなに早い時期に咲いているというのが意外な気持ちです。

すみれの隣で地面に貼りついて咲いているタンポポもど根性ですね。

 しばらく更新もしていませんでした。先週末父親が逝きました。84歳。家族から不幸を出すという経験は自分の記憶ではなかったので、経験不足というか不安でしたが、家族でささやかな雰囲気でお別れをすることができました。お別れまでの数日間、行き来するたびに目に入るすみれの群生でしたが、今日改めてそばに寄って画像に撮ることができました。いかにも春めいた時期も好きですが、まだ寒さが残ってこれから春がやってくるという期待感のあるこの時期が父とのお別れの季節であったことはよかったと思います。