3月上旬。少し前までは暖かくてすっかり春めいたと感じていたのにまた肌寒くなってきたような、、。
割と身近な地面に咲く草花には目が向くほうですが、これら歩道の隅に群生している「すみれ」が気になっていました。
すみれの花といえば「国電のストライキに見ることができる花」というイメージを昔からありました。まだ茶色の国電が走っていた頃、国鉄のストライキがあれば線路を歩いている人がたくさんいて、子供心にいつ電車が走ってくるかという不安とともに普段は入れないところで珍しいものを見つける年に一度の機会のような期待がありました。期待のひとつが「すみれの花」でした。 自分で受けた印象に過ぎないかもしれませんが、湿った土地とか粘りのある地面には「すみれ」は生えず、石ころの間とか乾いた砂利道の傍らとかアスファルトの隙間とか「ど根性的」な地面に咲いていることが多いような気がします。
当時は自分の身の回りで普通にすみれの咲いているところは案外少なく、線路を歩けば見つかることがありました。植木市で鉢植えで売られているすみれも観たことがありますが、画像のようにアスファルトの隙間に「ど根性風」に群生しているすみれのほうが美しく感じられます。
それにしてもすみれはストライキの花というイメージを持っていたので、こんなに早い時期に咲いているというのが意外な気持ちです。
すみれの隣で地面に貼りついて咲いているタンポポもど根性ですね。
しばらく更新もしていませんでした。先週末父親が逝きました。84歳。家族から不幸を出すという経験は自分の記憶ではなかったので、経験不足というか不安でしたが、家族でささやかな雰囲気でお別れをすることができました。お別れまでの数日間、行き来するたびに目に入るすみれの群生でしたが、今日改めてそばに寄って画像に撮ることができました。いかにも春めいた時期も好きですが、まだ寒さが残ってこれから春がやってくるという期待感のあるこの時期が父とのお別れの季節であったことはよかったと思います。