東京の土人形 今戸焼? 今戸人形? いまどき人形 つれづれ

昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

窯出し

2018-04-30 13:38:18 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

 

 暑くなってきています。期限つきのお納めのため、炉内いっぱいを埋める嵩ではありませんが、急ぐ分だけ素焼きをしています。

 型抜きも同時進行。地塗りと彩色も同時に進めます。(水簸(すいひ)の作業も)


ネタ集め

2018-04-28 03:25:38 | 日々

 

 今日はどんよりとした曇り空で雨が降るかもしれない、という予報も聞いていたのですが、朝から自転車で走りまわっていました。わが家の地主であるお寺さんへ行き、区民事務所に寄り、王子の区役所、それと病院に手続きに行き、それならついでに、上野に寄って今後の作業のためのネタを集めて来ようと足を延ばしました。不忍池の水面に顔を出している蓮の新芽。

 昔聞いた話では、「蓮めし」という季節の料理が池の畔の料理屋の名物だったそうで、それは蓮根ではなく、若い葉っぱを刻んで炊き込んだものらしいのです。

 不忍通り沿いの入口から動物園に入りました。近い割には近年いつも素通りしていたので本当に久しぶり。ただ急いでいたので西園だけに寄りました。子供の頃は両親とじっくり観てまわったもので、まだ「お猿の電車」があった頃でした。今パンダで大盛況のようですが、見学の制限があるようです。知らなかったのですが、今はキリンは西園なんですね。勘違いかわかりませんが、昔は東園ではなかったかと、、。

 じっくり見学したいところですが、用を足して自転車で再び移動。

 アメ横「二木の菓子」向いの「摩利支天さま」へ。この辺りは人出が多いので自転車は降りて押しながら進みます。

 法華太鼓の音が賑やかで、外国からの観光の人々も物珍しそうに境内に引き寄せられてきます。寺務所の方に質問をして教えていただいて帰ってきました。今日も図らずも「藍染川」の流れだったところを往来してきたという感じです。話では藍染川の流れは染井の辺りから始まると記されていますが、もともとは石神井川が滝野川から南下して作った谷間だという話もあり、駒込、田端、道灌山下、谷中、根津を経て不忍池に注ぎ、池から三橋(今でも甘味の「みはし」がある)から南下、現在のアメ横あたりを東に曲がり昭和通りを過ぎて、清洲橋通り辺りでまた南下して「三味線堀」につながっていたというので、まさに摩利支天さままではほぼ藍染川に沿っての移動でした。いつ雨が降るか心配だったのでまっすぐ帰りましたが、寄りたいところあまたありもったいないですね。でもとりあえずネタは少しでも手に入ったので満足です。


ひねり鳩

2018-04-26 02:17:46 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

 

 ひねり鳩の本体を作っています。もともと浅草の観音様境内で鬻がれていた鳩は生土で手びねりで本体を作って竹ひごでくちばし、両足、尾を挿し込んで乾かし、そのまま焼かずに彩色していた感じで、すぐ壊れたり、摩耗したり、水に濡れればとけてしまう、という脆いものだったので残るものは本当に少ないようです。境内で鬻がれた鳩を子供の食事の膳に置けば、食事のつかえがなくなる、という呪いで作られていたというものなので、そんなに丈夫に作られる必要がなかったのかもしれません。

 今、昔の姿を再現するに当たっては、一度素焼きをすることで、少しでも丈夫にしてあげたいと思うので往時のやり方より面倒ですが、一度竹ひごを挿して穴の位置と挿したまま立ち上がった状態を確認して数分置き、落ち着いたところで竹ひごを抜いて乾燥させるようにしています。竹ひごの孔は乾燥収縮するので、素焼き後の組み立てに使うひごは収縮した孔の太さのものを別に用意します。

 抜いた竹ひごはまた使うので、寄せ豆腐の空容器に戻します。となりの町内の神谷の商店街の豆腐屋さんで売っている「ごま味の寄席豆腐」というのが大好きでよく買っては食べますが空容器は洗って型抜きの「どべ」を入れたり、墨を使うときの一時的な使い捨て容器として重宝しています。スーパーで売っている「ごま豆腐」は葛粉をつなぎにしているのかゼリーのようにぷるぷるしていますが、ここの寄せ豆腐はぼそーっとして舌先にすりごまのじゃり感があるのが好きです。 


吸水鉢から

2018-04-25 12:55:19 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

 

 昨日の夕方から強い雨で外へ出ませんでしたが、先ほど昼あたりに雨があがったので外で作業をします。泥いじりの景色ばかりなんですが、次の工程に進みます。2週間余、体調がいまいちだったので、素焼き以降の作業はあまりできていないのですが、乾燥させていた人形類はすぐにでも窯入れできそうです。

 2鉢分、3週間弱吸水鉢に寝かせておいた分が剥離しはじめているのでタッパーに移し、空いたところにバケツから次の泥漿(でいしょう)を映して吸水させていきます。

 タッパーへ移した土は中身がまだゆるゆるなので、しばらく寝かせてから、練ってブリッジにして水気を飛ばします。型抜きやひねりの成形はしているんですが、割型がみつからないのがあって探しまわっているところです。


水簸(すいひ)日和

2018-04-20 19:04:26 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

 昨日から東京は急に暑くなりました。体調の理由でこのところセーフモードで生活していたのですが、昨日は「蒔き筒」を買いに上野の漆屋さんに行き、そのついでに新宿で以前ご紹介のあった「せんべろ」の店へ行ってみたいと思って出かけたのですが、地下鉄の車内で俄かに脂汗が湧いてくるような吐き気のような感覚で新宿の世界堂に寄ったあと素直に帰宅しました。原因がわからないのですが、何か悪いものを食べて当たってしまったような気がします。そういえば昨日出かける前に冷蔵庫に入れていた寄せ豆腐を食べたら、「寄席豆腐」なのか「ちりとてちん」のような妙に舌が痺れる感覚があったのですがもったいないから食べたのでした。今朝もうひとつの「寄席豆腐」を味見したらもっと痺れるので怖くなって捨てました、正露丸をのみました。

 今日は昨日に輪をかけて暑かったですね。昼に東十条に用がありついでに数年来馴染みになっている餃子と担担麺の店で餃子と野菜の和え物を頼んで、この店はハイボールが安いのでちょっと呑んで帰ってきたら眠くなりうとうとしていたら陽も西の方向になっていて、慌てて水簸(すいひ)のバケツを覗いてみました。前回寝かせておいた分の泥しょうが沈殿して上澄みの水ときれいに分離しているのがわかりますか。(左のバケツ)

 左のバケツの上澄みの水を他の小さなバケツに移し、右のバケツで撹拌した泥しょうを篩にかけながら左に貯めている途中。

 そして左側がほぼ満タンになったところ。蓋をして二日くらい置けばまた沈殿した分と上澄みに分離します。蓋をあける度に沈殿した底が少しづつ高くなってくるのが、おつり銭で貯金箱が重くなってくるようなわくわくさがあります。

 せっかくのよい天気なので作業のそばで外の空気を吸いたそうなので十五夜さんにも付き合ってもらいました。十五夜さんは現在「春モード」に入っているんで、酔っ払ったような感じで眼も座っているんですが、恐る恐る玄関先まで出てきて、周囲の様子を伺っています。

 そのうち路上で「ごろん」状態になっていました。

 


紙染め

2018-04-13 09:27:37 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

 このところ自分なりに張り切って彩色から土の水簸(すいひ)、土練り、型抜きと、せっせと作業していたのですが、5日前頃から喉がいがらっぽくなって咳をして痰を切りたくなり、喉がひどく痛いのでクリニックで診てもらって薬をもらって大事をとってずーーと床に入っていたので、何もせずじっーっとしたまま何もしていないことでテンションが下り坂でした。風邪の症状でもあり、或いは「花粉症」?最悪の場合また入院しなければならない兆候が出てくるのかなど、悪い想像をしたりしていましたが、まだ入院を考えなければならない症状は出ていないので風邪か花粉症なのではないでしょうか。薬を服用していますが、未だ喉、喉仏より下の辺り、首の外側から指で押さえてみても何となく痛みの塊のようなものがある感じです。診察してくださったDrからはは花粉症という言葉は聞いていないのでやっぱり風邪か。思えば先週気温が高くて掛け布団を蹴飛ばして寝冷えしてしまったような感じはあります。

 やりたいことは山ほどあるのですが、まだ本調子ではないので、あまり集中して無理して体調を悪くするのも心配なので、足りなくなってきている「ぴいぴい」の鞴(ふいご)の蛇腹に使う紙を染料(アッシドバイオレット)で染める作業をしています。伝世のぴいぴいの鞴には反故紙を染めたものを何重にも重ねたごわごわした紙を使ってあるのですが、本物の反故紙だと長年の湿気でカビついていたり、虫が喰ってあったりで丈夫さでは不安があるので、「反故代用紙」というものを和紙専門店で取り扱っていますのでそれを自分でこうして染めて使います。実際100パーセントの効果があるとは思えませんが、染料を紙に定着させる「つなぎ」として、また紙繊維の気密さを強くさせ、空気の漏れを少なくし、鞴の風圧を高めるためと思ってアラビア糊を混ぜて塗ります。蒟蒻糊を代用できるのか、それによってより気密にできるのかどうかいずれ実験する必要があると思います。

 染める前の反故代用紙です。いくつか図柄の種類があって、画像のは「帳面」と呼ばれるもの。商家の大福帳を解いた柄の連続複写のようになっています。他に「古事記」の紙面(明朝体にフリガナを振ったような形式)、謡本「高砂」の柄や浄瑠璃の床本「生写朝顔日記」の柄もあったと思います。自分で一番よく使うのは「古事記」と「帳面」です。浄瑠璃の床本だと文字の流れは美しいのですが、何かわざとらしい感じになってしまうような気がしてまだ使ったことがありません。例えば勘亭流とか寄席文字もそうですが、使い方によっては妙にふざけたような、センスの悪い印象になるように思います。街中のチープな電飾で「中華料理」とか「焼肉」とか「雀荘」とかに勘亭流を使ってあったり、ガード下の落書きで勘亭流風に「四六死苦」とか「三七五六四」「舐んなよ」とかスプレーで書いてあったりする「あの感じ」です。京都とか浅草とか観光客に日本の伝統を強調する意図で、ケバい色のメタリック風「歌麿調」の美人画に疑勘亭流で「浅草」というロゴとかありますね。修学旅行のお土産に買う生徒さんがたくさんいそうです。勘亭流で「手づくり民芸」なんて金ピカの「友禅財布」みたいのとか、、。ひとつの下品さを狙ったキッチュな表現というのもひとつのスタイルではあるかもしれませんが、、。そんなわけで、浄瑠璃の床本の文字はそういうおかしな雰囲気に転びやすい危険が潜んでいそうで未だ使えません。フォントひとつで文字が醸し出す雰囲気っててきめんですね。


荷造り

2018-04-02 23:05:41 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

 彩色が済んで透明パックで包んだところで、ほーっと安堵します。というのも裸の人形どうしがぶつかりあって色移りしたりするの恐れて作業しているからです。また何か水気のものが跳ねたりとかせっかく積み重ねてきた作業が意図ぜずダメになってしまうのがこの上なく切ないです。

 人が傍からみたら呆れてしまうほどの狭くて劣悪な作業環境なので、信じられないような災難に遭うことばかりです。体が触れてせっかくできた人形が落ちてこなごなになってしまったり、、、。棚がたくさんある広いスペースだったら、、、。と思うことしばし。まずは、乾いた人形を透明パックで包むと危険度はかなり回避されます。人形の種類と名前の照合は、直接運んでのお納めであれば口頭で済ますことができますが、発送の場合それができないのでリストを作って番号を振って紙片に番号を記入して人形に添付して、、。これからが実際の荷造り。

 輸送中にけんかしないよう新聞紙をゴワゴワにしながらわざとグズグズに二重に包めば、緩衝材代わりになります。

 蓋をして紐をかけてあとは発送伝票を書いて貼るだけ。去年あたりから不便に感じているのは、郵便局の中央局の夜間窓口が半減していること。赤羽局は以前は夜間対応してくれたのですが、今ではなくなってしまい、同じ区内の夜間窓口は王子局だけになりました。ものを運ぶということでなければ行けないこともない距離ですが電車で2駅先からまた戻るような位置関係でやはり不便ですね。といってコンビニの受付を利用すると最悪。コンビニで夜を明かし、明けても昼過ぎにならないと動かない、週末をまたぐとより無駄な時間をかけてしまうので、これから王子局まで行くか、明日赤羽局から発送するか迷ってしまいます。


メガハイボールが安い?

2018-04-01 20:10:38 | 日々

 一年くらいですか、赤羽のJRの高架下にこの店が開店したのは、、。気にはなっていたのですが、機会もなくいつも通り過ぎていました。昨日、はしごのお納めの帰り、喉が渇いたのでちょっと入ってメニューを見たら、ハイボールのメガサイズが¥380で安い???最近ハイボールばかり注文するようになったのですが、赤羽の一般店、例えば中国の人が経営する店で普通の中ジョッキサイズで¥400、¥420が相場?韓国料理屋さんで中ジョッキ¥500。メガジョッキが¥780でした。天狗酒場で¥390。赤羽中央街の広島焼屋さんで¥500。牛丼の松屋呑みでミニサイズ一杯¥150。松屋系のとんかつの「松の屋」で中ジョッキ¥190は安いですが、毎回揚げ物に生野菜というのもマンネリ、、。韓国料理屋でメガ一杯¥780というのと比べれば、ここ「だん家」のメガ一杯¥380は安いと思います。ただしドイツの居酒屋やビアガルテンのマスグラスだと一杯1リットルくらい入っている(ビール)のに比べれば少ないですが、赤羽の相場ではメガで¥380で安いのでは?

 食べ物ですが、「洋風小皿料理」の看板のとおり盛りはどっさりではありませんが、べらぼうに高いという感じではありませんでした。メガハイボール1杯目で「ドイツ風ソーセージ3種盛り」でコールスローがちょっとついて¥500くらい。

 メガ2杯目で「アイスバイン」(茹で豚足)一皿¥500。ドイツ料理でも有名なものですが、本場っぽいものよりクセが少なく食べやすいかも、、。

 メガ3杯目でお昼を食べていなかったのでナポリタン一皿¥500。特別盛がよいという訳ではないですが、これでお腹は一杯になりました。

 「せんべろ」の店との比較で安くはないかもしれませんが、料理抜きでメガハイボールだけのことだけ考えれば(当然外税ですが)そんなに高いという印象ではありませんでした。これで山盛り野菜サラダがメニューにあれば言うことなしなんですが、、。それと毎回こうしたヘビーなものを食べたい感じではないので、ハイボールが安くて、日本食のおかずで安ければ最高ですね。「おからの煎り煮」に「菜の花のおひたし」「おぼろ豆腐」か「冷奴」と「メガサラダ」でこの店程度かもっと安ければ言うことなしです。 そういう店があるかどうかわかりませんが、、、。


卯月の水簸(すいひ)はじめ他

2018-04-01 17:13:21 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

 今日から4月。しばらく遠ざかっていた水簸(すいひ)の作業を再開しました。水に手を挿しいれてみて、痺れることのない水温。現在のところ前回沈殿させていた泥しょうは他のバケツに移して水抜きさせたものがまだあるので当座は余裕ですが、これから型抜きする機会も増えていくので掘ってきた土を水の溶かし、撹拌して(向かって右のバケツ)、篩(ふるい)にかけた泥しょうを左のバケツに貯めて沈殿させます。左のバケツには4分の一くらいの嵩の沈殿がありますが、その上の上澄みの水を他に移し、そこへ篩にかけた泥しょうで満タンにします。一晩ふた晩おけば、今日流し込んだ分が沈殿するので、また上澄みを他に移して篩にかけた泥しょうをまた加える、、の繰り返しになります。

 中腰になっての作業なので結構しんどく、バケツが満タンになったところで手を洗ってお茶を飲んで戻ってきたら桜の花びらが浮いていました。ここから半径50メートル以内には桜の木があったかどうか?一本ありますが八重桜なのでまだ満開にはなっておらず、どこから飛んできたのだろうか?と詮索してみますが、せいぜい赤羽公園の桜でしょうか。わが家は袋状の通り抜けできない路地にあるので、桜がありそうなところから一直線では飛んで来れないのではないかと思いますが、今日は結構強い風が吹いていたのであっちに吹き溜まり、こっちの飛ばされしてここまで来たのでしょうか。

 今日の作業の目標は3つ。ひとつは上記の水簸作業。それと仙台宛てに荷造りを済ませること。ただそのためにはお送りするつもりの「寺島風招き猫貯金玉」のニス塗りを済ませ、完全に乾かさないと梱包できないので、水簸と同時進行で塗ったのを乾かしています。昔ながら(少なくとも戦前までの)の今戸焼の土人形の彩色では泥絵具や染料で塗った上に膠を上塗りして照りを出す、というケースが多い反面ニスを塗るという作例はほとんどないと思われます。その中で寺島町(墨田区)で明治の頃高野安次郎という今戸焼本流の雑器を作っていた人(台東区橋場にいた2代目井上良斎の門下だと記されている)が西日本式の正面招き猫を貯金玉に仕立てたという招き猫貯金玉の元祖のように記されており、その貯金玉には部分的にニスが上塗りされているので、それを再現しようとニスを塗っています。今戸焼の土人形、今戸人形の中ではニスを塗るという作例がほとんど見ることがないと考えていますが、最近、今戸長昌寺門前で戦前まで焼き芋渡世の傍ら口入稲荷の狐や寒紅の丑、貯金玉を作っていたという「鈴木たつ」さんの作の一部にニスを塗ったような痕跡を観たので驚いています。少なくとも尾張屋・金沢春吉翁の作ではニス塗りはなかったのではないでしょうか。

 寺島の招き猫貯金玉のニスが乾けば晴れて荷造りして仙台に発送する段取りでいます。


はしごのお納め

2018-04-01 01:21:27 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

 先日まで5月の連休のような天気で暖かかったですが、今日は天気は良くとも暑いんだか寒いんだかわからない感じでしたね。恵比寿と駒場東大前へと作ったものをお納めに行ってきました。毎度言っているかもしれませんが、生まれも育ちも東京なんですが、行くことがほとんどない地域というのが結構あって、ここ恵比寿もあまり知らない土地といいますか、、、。20代の頃、六本木の俳優座のレイトショーを観に、恵比寿駅で乗り換えていた、そのころ明治通り沿いに建具屋さんがあり、ご本業の傍らこけしを頒けていたのを覗きに行った。駅前に格式ありそうな古本屋があり何度が覗いた。それくらいなんです。恥ずかしながら代官山へも行ったことがない。埼京線がりんかい線と相互乗り入れをするようになった頃以降はほとんど降りた記憶がないので、今日駅から出て人出の多いすごいところだな、とお上りさん意識で歩いていました。

 すごいな、と思ったのは明治通り沿いの街路樹がしだれ桜で統一されているんですね。お寺もコンクリートの塊というか垢ぬけているというかおしゃれです。

 和手ぬぐいの「かまわぬ」さんからは数年前の干支の酉を作って欲しいということでお納めしたことがあったのですが、今回は招き猫。具体的には丸〆猫(昭和戦前風型)の青と緑、丸〆小判猫、鞠猫を事務所までお納めに行ってきました。今回は原宿の太田記念美術館(浮世絵の専門美術館)地下の店舗に並べるのだそうです。

 街路樹といえば自分の世代としてはプラタナスがやたら多くてアメリカシロヒトリの毛虫がうじゃうじゃ湧いて、葉っぱの匂いが独特な臭さがある、という印象だったのですが、うちの周りも近年は花みずきに代わってきています。確か足立区内に勤めていた時分に街路樹がこけももの木で初夏になると赤い実をつけて甘酸っぱくてよく食べていました。それにしてもしだれ桜が街路樹として並んでいるのは知りませんでした。

 渋谷経由で駒場東大前の「べにや民藝店」さんにも寄らせていただき、少しずつですが丸〆猫(嘉永安政風型)、本丸〆猫、鞠猫の他狐やぴいぴい(狸、洋犬、招き猫)、ひねり鳩、ひねりの犬、どろめんなどをお渡ししてきました。

 原宿の太田記念美術館地下の「かまわぬ」さんの売店、駒場東大前の「べにや民藝店」さん、お近くにお出かけの際は覗いてみてください。

 これから仙台市一番町の「仙台光原社」さんへもお送りする約束をしていて、荷造りの準備をしています。

今日は両手に段ボール箱を持っての移動でちょっとへとへとなので夜の作業はパスして休もうと思います。