東京の土人形 今戸焼? 今戸人形? いまどき人形 つれづれ

昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

葛藤

2024-03-28 10:13:11 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

 こういう問題はひとり腹に抱えておくべきか、でも生来隠しておけない性分だからアップしてしまいます。お納めさせていただいているお店のお客さんで、拙作の両手挙げて招いている狐が欲しいという方がいらっしゃるそうで、おそらく狐拳の狐をイメージされているのだと思います。狐拳は庄屋と猟師と狐で拳を打つ人形で組でこそ意味をなすものです。愛好家の方が狐拳の狐一体をまねき狐として楽しまれることには一向に構わないことなんですが、狐拳の狐だけ注文されるのは本来意味から逸脱することを作り手自らに要求されるようで自分自信が欺瞞に働いているような気になっています。

  ただそのお客さんのご希望を叶え差し上げたいので将来的には狐拳とは別の独自両手招き狐を創作して差し上げたいとは思いますが今すぐというのも厳しい話。そこでかなり昔、三十年くらい前に狐拳として型起こししていた時期の現在よりも大ぶりな狐を暫定的に単体で彩色してみました。あくまで件のお客さんのご希望のためにです。

 こういう小さなことが後になって今戸人形への社会的認識のズレに繋がったりはしないか。。と。例えば今は常滑系の形の亜流的な招き猫があたかも江戸時代以来の今戸の伝統みたいに思っている人のほうが多いような感じがしますが、これも前の時期ひとつのボタンのかけ違いからこうなってしまったといえます。狐の人形ひとつでもそういうことになりはしないか葛藤しています。

 

 


お知らせ「中野ひな市 2024」

2024-03-26 17:29:16 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

 今年もまもなく長野県中野市のひな市が開催されます。ひな市スケジュールに中、「全国土人形即売」という枠の中で拙作のもの出品させていただく方向でお送りさせていただいてます。自分にとって作ったものを並べていただけることが何よりもありがたいことです。お出かけの方いらっしゃればご高覧賜りたくよろしくお願いいたします。


松の太夫

2024-03-26 12:16:42 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

 数年前に起こした江戸時代の太夫をお手本に作った太夫の形に尾張屋さん風の配色パターンで塗ってみました。裲襠に松が描かれているいわゆる「松の太夫」風な彩色に初挑戦。型が尾張屋さんのものより丸っこい感じなのと腰から下がやや詰まっているのですが、面描きは尾張屋さんのゆったりのんびりしたタッチをそのままでは難しいので筆を走らせるようなイメージで描いてみました。自画自賛になるかもしれませんが、ファーストトライとしては悪くはないように思いますがどうでしょうか。裲襠の配色は春吉翁作のものには別のパターンもあります。額の辺りのバランスも更に練習が必要だとは思っていますが。。ブギウギではないけれどズキズキワクワクしながらの彩色です。


窯入れ·素焼き

2024-03-20 10:51:23 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

 炉内スカスカで満を期して、という状態ではないのですが急ぎでこうなっています。当然炉内いっぱいにして素焼きするのが自分なりの納得ですが、、。確定申告とかのハードルがなかったら、、とボヤぃても。。。まあ人生山あり谷ありとかいいますけど。。。ボヤッキー。

これからMAX800℃の素焼き。炉内500℃に達するまでは蓋を密封せず水分を逃します。

 明日遅くに炉内温度が100℃以下に下がっていれば取り出すことができそうです。

 無事に焼き上がりますように。。


春のお彼岸

2024-03-18 11:52:08 | 日々

 

 お彼岸2日目。江戸伝来の今戸人形生粋の最後の作者 尾張屋·金澤春吉翁 (明治元年〜昭和19年)の御墓所へお参りさせてもらいました。風が強かったですね。突風の中、自転車に負荷がかかって進みにくかったり、ペットボトルが路上に舞い上がったり、、。日差しは暖かく、寒くはありまでんでした。お掃除させてもらってからお線香をあげてお参りさせてもらいました。


春モード

2024-03-16 17:35:58 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

今日、土いじりに暖房なしで作業できるのを実感。春なんだな、と体感的に知ることができました。久しぶりに火入れを型抜きしています。

 

 うちのように狭いスペースでは火入れサイズの割型を開くのも窮屈なのですが、ストーブなしでいられる気温がうれしく型抜きハッスル中です。冬眠から目覚めたタヌキのような感じでしょうか。。。