東京の土人形 今戸焼? 今戸人形? いまどき人形 つれづれ

昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

置き場に困る。

2020-11-27 18:11:15 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

 今、年の瀬モードで、干支や狐もの、招き猫ものを中心としてお納めの際。
 特に神社の授与品に関しては最大限納期を遅らせないよう努力しているつもりだし、他のものについても努力しているつもりです。型抜きするスペース、乾燥させるスペースなど毎年悩みの種。
 ことに大型のものは辛い。階段に置いて凌いでいる。二階の物干しの植木の水やりにはその都度ものをどかして足場を作るのだけれど、滞りがちになる。
 毎度ののボヤキになるけれど、努力はしています。という話でございます。

お詫びとお知らせ

2020-11-25 15:53:11 | 日々

 あろうことか、パソコンのインターネットの接続がこの1週間来だめで復旧できていません。お問い合わせ等、従来のうちのHPのトップページからの入口からいただいたメールを受信できないのでおてすうながら、お急ぎのご用がありましたら、フェイスブックのメッセンジャーからご連絡いただけるとありがたいです。よろしくお願いいたします。

窯出し

2020-11-24 14:00:08 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

 王子装束稲荷さまの「招き狐」。今年はコロナのため大晦日の「狐の行列」は中止になってしまったけれど、狐のお納めは頼まれているのでその素焼き。数は揃っていると思うけれど、念の為改めてかぞえてから…。外に丸〆猫の昭和風や嘉永・安政風、寺島の貯金玉、お福牛に寒紅の牛、牛御前の撫牛など…。

干支の丑(牛)づくり④ 「草刈り童子」ほか

2020-11-23 16:31:42 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

 以前お手本として入手していた古い今戸人形をお手本に原型を起こしていたもの。
おそらくもともと伏見人形で作られていた型の人形から型取りして今戸でも作られていた人形だと思われます。原作の伏見人形からの何度かの型取りによって小さくなり、彫りもぼんやりしてきていますが、牛の上におかっぱ頭の童子が後ろ座りに跨り、片手で草を刈ったカゴを抱いているという構図。童子の下には筵か敷物のような彫りもみえます。
 牛に跨がる童子の人形はひとつの故事か何か由来の古くからの古典的絵柄なのだとおもいますが、同時に「牛は草を食べるから瘡という語呂にかけて、我が子の瘡(草)を食べてくれ」というお呪い。また、童子が草刈りした帰りという姿からも「瘡を刈りとる」という親の我が子の健康への切実な願いを託して買い求められた人形だったようです。

 昨日、「草刈り」とどうじに、「招き猫のぴいぴい」の異種の割型も起こしました。構図としては今まで作っていた型と同じですが、プロポーションとか招く手の様子やよだれかけの形がちがいます。

吉徳さんまで…(羽子板市風の展示販売の件)

2020-11-19 18:46:52 | 日々

 昨日は11月も後半だというのに暖かくおだやかな天気の一日でした。このところ昼夜逆転ぎみの生活リズムになって夜なべ作業をしていますが、ストーブなしでちっとも寒くなく、土や水が冷たくて痺れるという感じもありません。
 昨日朝6時頃床に入って起きたのが「エール」のお昼の放送がやっている頃でゆうべご飯を炊くのを忘れていたので身支度して自転車で浅草橋の「人形は顔がいのち」の吉徳さんへ向かう途中の定食屋さんで遅い朝食と服薬を済ませてギコギコ行きました。

 浅草橋江戸通りに面する吉徳本店の正面自動ドアガラス張りのスペースに特設のコーナーを設けていただいて拙作の人形を並べていただいているのをはじめて拝見しました。実をいうと、10月下旬からの「人形うらら展」に向けて出来上がった人形を運びにお邪魔していらい足を運んでいなかったので昨日はじめて拝見した次第です。「うらら展」の期間以降も拙作のものは続行して飾ってくださっていて感謝しています。 
 さて、昨日お邪魔したのは、浅草の観音様の恒例の羽子板市は今年コロナのため規模縮小して の開催のため、吉徳さんの露店は今回はご出店されない代わりに、12月3日から本店店頭か店前に羽子板市風の飾り付けをして販売をされる予定だそうで、拙作の人形も併せて並べてくださるというご配慮。(ありがとうございます)
 ついては羽子板市風販売に向け、できた人形があれぱ、、、というご厚意で、そのためにも現在の人形の様子を把握させていただこうとお伺いしたのでした。
 途中で上州の鉄砲狐のお納めモードが挟まったので、これから干支をはじめ取り組み途中のものが間に合えば、12月3日に並べていただきたく思っていますが、段階的に羽子板市期間くらいまでは加えていただけるそうなので、お近くに足をお運びの際には羽子板をご覧のついでに浅草橋の吉徳さんへお寄りください。ついでに拙作のものもご高覧いただければ幸いです。
 とりあえずは画像のような人形を並べていただいていますが、さらに新しく間に合うものについてはこの場にてにて紹介させていただきます。
どうぞよろしくお願いします。

 帰宅途中に通りかかった夕暮れの「おかず横丁」と「佐竹のアーケード街」の様子。昔にくらべるとちょっとさびしい感じです。ついでに寄った東上野の桐箱屋さんあたりは真っ暗なのでそれに比べれば暗闇の中のあたたかそうな景色ではありますが、、、。


上州の鉄砲狐

2020-11-17 16:32:34 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

 型抜きして焼き貯めていたもののお納めが来月頭なので、ヤスリがけから彩色まで一気に済ませて早めにお送りしようとしています。
 これらは高崎市内の琴平神社の境内に鎮座している和田稲荷さま向けにお納めしているものです。
 数年前、はじめて作るご依頼を受けて、以前あちらで授与されている狐を拝見したところ、今戸の標準的な鉄砲狐から型抜きして小さくなり、型も摩耗して顔が丸くなっていたり、背中と尻尾の区別がはっきりしない様子のもので、ご希望としては、昔授与されていた姿になるべく忠実に、ということでこういう感じになっています。
 
 こちらの昔の鉄砲狐の色遣いで特に印象的だったのはオレンジ色に近い丹色と紫に近い青みの群青色でした。そのため、普段使っている黃朱の泥絵の具の代わりにオレンジ色の泥絵の具に洋画用に販売されているピグメントを混ぜて塗っているのと、群青もいつもの泥絵具とは別の水干絵の具
を使っています。

 ヒゲを片方に描き加えて乾燥後、ペアに包んで荷造りします。

十五夜さんありがとう。

2020-11-07 21:25:55 | おともだち
 
 今日11月7日午後6時10分、わが十五夜さんが永眠しました。正確な年齢はわかりません。わかるのは十五夜さんにはじめて出会ったのはまさに10年前の2010年9月23日で、出会って10周年は先にささやかにお祝いしていたのですが、我が家にお招きしたのは12月3日。できたなら今度の12月3日を一緒にお祝いしたかったです。 

 思い出せば、十五夜さんは自分にとって生まれてはじめて一つ屋根の下に一緒に生活を共にした猫さんです。また出会ったのが人生の節目のひとつ、家族の健康上の問題、そして入院、また自分の体調的な問題で勤めを続けていくことが難しいと判断し、辞した直後のことでした。その後、今日にいたるまでそばにいて一緒に過ごしてくれただけでなく、プー太郎としての生活をはじめてからいろいろなチャンスやご縁を寄せ集めてくれたのも十五夜さんの力があったのだと思います。今戸の丸〆猫(まるしめのねこ)は十五夜さんに出会う前から作りはじめていましたが、十五夜さんはまさに自分にとって丸〆猫でした。 
 その十五夜さんには自分の入院で迷惑をかけました。去年暮には十五夜さんが手術入院をしました。その後、今年夏前に具合よくなくて再入院、実をいうとこのとき、完治させられないレベルにきていて、残り数カ月といわれながら、服薬で体調をみまもってきました。そして先月末、かなり辛そうで病院で診てもらうと、残り数日だろう、猫ごはんに限らずひとの食べ物でも、食べるものんあげてやるよう言われ、マグロの刺身を炙ったら食べてくれました。
 今週に入って水しか受け付けなくなり、、水入れまで移動して普通に飲むことも厳しくなり、ベッドまで水を運んてなめさせていました。今日夕方辛そうなので大好きなタワシでブラッシングすると尻尾を振って応えてくれていたのが悲しげな声で空に伸びあがるようにしながら息絶えていきました。

 生業として土をいじったり、色を塗っていると、傍らでおとなしく眠っている十五夜さんでしたが、いい加減夜が更けてくるとやおら膝に乗ってきたり、足に尻尾を絡めて、そろそろ寝ようとサインをくれたし、出かけて帰って来るとお出迎えに来てくれたりと生活の中に当たり前のようにいてくれた十五夜さん。ありがとう。今、真夜中の浜辺のザンパノのような心境です。

やすりがけと地塗り

2020-11-04 03:20:02 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)
  
 11月に入りいくつかのお納めに向けて作業のコマをどう回していくか思い悩みますが、まずは来月最初にまわってくる高崎のお稲荷さまの鉄砲狐の素焼きまで済んでいるもの、ヤスリがけした上で地塗りまで進めておくほう!が安心かと、土いじりは中断して作業しています。 

 鉄砲狐は彩色に関しては比較的シンプルな代わりに2体でペアにしなければならないのでまず納め数分の2倍の狐を抜き出して、地塗り、彩色の途中までは一律に塗りますが、最後に半分にヒゲん描き加えてヒゲありヒゲなしとでペアにします。それぞれがピッタリの数?になっていないと困るので、各工程でチェックするのです、

 とりあえず、全部白く塗ったところで半々の数があるか確認中です。簡単そうなことですが、そそっかしい自分には汗握るところなんです。   

 以前三社様の被官稲荷様の狐を作っていましたが、数が半端ないのでそれはそれは大変でした。今では体力的なに厳しい感じがしますが、当時は若かったんだな、としみじみと思います。