東京の土人形 今戸焼? 今戸人形? いまどき人形 つれづれ

昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

雨のなかの水簸

2015-10-17 17:46:17 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

これから暮れに向けてたくさんの人形を作ります。材料となる水簸済みの粘土が残りわずかなので慌てて水簸作業にとりかかっていますが昨夜から雨。朝方やや小ぶりになったのを見計らって強行軍で作業をしました。

ふやかしておいた土でいっぱいなので小さなバケツに移してその中でかき回し、溶かした泥を篩にかけてとなりのバケツに寝かせて沈殿させます。

いつもだとバケツに手を入れてかき回しているので中腰の姿勢なんですが、今日みたいにバケツに移して作業したほうがしゃがんだ姿勢なので、中腰よりはいくらかましか、、?(安全のため腰にコルセットはしていました。)

泥を篩にかけると残る植物繊維。これは地中の粘土の層に入っているもので篩を地面に叩きつけて落とします。

何に例えたらよいか、、「刻みたばこ」みたいな感じです。

寝かせ用のバケツがいっぱいになったら蓋をして作業は終わりですが、次回のために使った分相当の掘ってきた土を細かく砕いて水でふやかしておきます。ひとつの寝かし用のゴミバケツにいっぱいに貯めた泥も明日明後日には沈殿すると四分の一くらいの嵩にしかなりません。ふたたび上澄みの水を他のバケツに移して溶かした泥を篩にかけながらバケツを満タンにし、また数日後上澄みの水を移して泥を篩にかけて、、、。繰り返します。すっかり気温も涼しくなって汗知らずなのはいいですが、今日は大気よりも水のほうが温かく感じました。まだ大丈夫ですが、真冬にこの作業はゴム手袋をしても手が痺れてしんどいので、今のうちにたくさん仕込んでおきたいと考えています。

PS: 最後の画像の山積みになった掘ってきた土のあちらこちらに茶色い線や点が見えますね、これが先の植物繊維なんです。


窯出しと仕分け

2015-10-15 01:02:35 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

 先月王子駅前の北とぴあで行われた「北区伝統工芸展」の私のブースでお客様が体験で型抜きされた人形を素焼きして窯出ししていました。

 今年は昨年より型の種類を増やして「招き猫・大」「招き猫・小」「鉄砲狐・素焼き割型」「鉄砲狐・石膏割型」「赤犬」から選んで型抜きの体験をしていただいたのですが、2日間でおよそ60人の方々が製作されたので同じ型であったりで、どなたのものかわからなくなるので、番号を打っていただいて区別しています。今月26日以降に北とぴあ11階の「産業振興課」で体験時にお渡しした半券でお渡しする予定になっているので、素焼き済みの人形を新聞紙で包んで半券の番号を書いてわかるようにしています。「鉄砲狐」は本来は底のない作りなのですが、お客様に相談しながら、せっかくお作りになる記念に「がら入り」がよければ玉を入れて底を塞いで作りました。振ると音がするというのは母体となった京都の伏見人形から影響を受けた証拠のひとつでもある今戸人形の特徴のひとつともいうことができると思います。

 遠方にお住まいの方の中には体験時に郵送するお約束をご希望された方もいらっしゃったのでこれから別に荷造りしますが、北とぴあで受け取りを希望された方の人形はとりあえず運ぶ荷造りまでしました。

 生の土が素焼きで色が変わるので驚かれる方もいらっしゃるかもしれません。これが隅田川沿岸の天然土です。

ご自分で色をつける方には体験時にリーズナブルにできる方法(伝統的な今戸人形のやり方ではありませんが、、)をお伝えしました。


ありがたいこと

2015-10-07 05:10:28 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

昨日まで明治神宮の「思い出人形展」の展示や片付け、「人形感謝祭」の手伝いなどで数日神宮へ通っていましたが、ご一緒させていただいた「人形は顔が命の」「浅草橋の吉徳さん」の小林すみ江先生から「社内報でこういう記事があったのだけれど、、」と一部いただいきました。こういうものがあるんだな。。というのと拙作の人形について採りあげていただくというのは何という光栄なこと。ありがたいことです。

 

明日から平常モードに戻って土いじりやら泥絵具を溶いたりでドタバタが再開しますが、こういううれしいことって励みになります。ありがとうございました。

 

 

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人形感謝祭2015

2015-10-05 20:10:18 | 日々

Gestern fand  das Dankfest fuer die Puppen am Meiji -jingu- schrein in Tokio. Letztesmal hat es scheusslich geregnet , aber diesmal war das Wetter sehr gut. Ganz viele Leute haben dem Schrein mit ihren Erinnerungspuppen besucht, um von ihnen Abschied zu nehmen.Es gab auch viele Touristen aus aller Welt. Sie waren neugierig,was fuer ein Fest staat fand. Einige Leute fragten danach , ob man da eine Puppe mitnehmen kann oder als Souvenir kaufen kann.

明治神宮「人形感謝祭」は昨日執り行われました。昨年は天気が悪かったのに対し、今年はよい天気に恵まれ、たくさんの方が人形を持参され最後のお別れをされていました。海外からの観光客の方も多く、珍しそうにカメラを向けていたり、「人形は買えるのか」「気に入った人形をなぜ持って帰れないのか」と尋ねられる方もいらっしゃいました。とにかく人形の種類と数の多さに目を見張る方が少なくありませんでした。

最後に神職さまのお祓いを受けている人形たちです。


民芸サロン「楽語舎」さん

2015-10-02 21:17:39 | お世話になっているショップさん

京王線「高幡不動」駅から参道を直進して右側に蔵風な意匠のビルがあり、その3階に「民芸サロン 楽語舎」さんがこの8月からオープンしています。御主人はこけし愛好家だったらご存じの姫野さん。この7月まで同じく高幡不動駅近くに「茶房 たんたん」というコーヒーとこけしを楽しめるお店を営業されていました。

行き方ですが駅前ロータリーから参道をまっすぐ、、、右手に見える蔵風の意匠のビルの3階の窓にこけしの図柄の暖簾が見えます。赤い缶ジュース自販機の右が入口で、階段を上って3階。ドアにこけしと「丸〆猫」のイラストが描かれています。

最近若い世代の人々にもこけしの愛好家が増えているみたいです。東北の伝統的なこけし産地からさまざまな種類のこけしが生まれてきます。人によってどの子が好きかはさまざまですね。こういう自分もこけしにハマっていた時期があったし、今でも見れば「いいな~」と感じてしまいますが、気持ちをセーブしています。欲求のままに買い漁っていては底なし沼で怖い、、。御主人の姫野さんは「茶房 たんたん」の時代から、年に数回新旧のこけしの即売会を店内で催されていて、そのついでに拙作の「丸〆猫」も並べてくださっているのです。

この10月10日にも即売会があるということで、丸〆猫を呼んでくださいました。新しいお店にお邪魔するのははじめてなのと、やっぱりこけしを目の前についついおしゃべりで長居してしまいました。

こけし専門に蒐集される人、郷土玩具と併せて蒐集される人さまざまだと思いますが、ここで拙作の人形を置いてくださるのは本当にありがたいことです。

多摩川の向こうという地理も羨ましくなります。多摩や丹沢、比企の山々が近くに迫って見えてくるんです。緑も我が家の辺りより格段に多く、牧歌的な地域というか羨ましいです。こけし専門の方でなくとも「お不動様」参拝のついで、新撰組フアンの人もそのついでにお寄りになってみてはいかがですか?

案外と手ごろな価格にびっくりされるかもしれません。それと「丸〆猫」もよろしく。

 

民芸サロン「楽語舎」

〒191-0031 東京都日野市高幡2-37 蔵3階

TEL 042-593-1700

携帯090-7254-6637

営業日:金曜日~月曜日

休業日:火曜日・水曜日・木曜日(祭日営業)