東京の土人形 今戸焼? 今戸人形? いまどき人形 つれづれ

昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

やすりがけ

2017-08-18 04:27:06 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

 8月のお盆もゆうべまで、お盆休みで出かけた人もまたお勤めで忙しくなっていることと思います。勤めを辞めて8年か9年?になりましょうか。毎日が日曜日のようでもあり、反対に人形のお納めのことを考えるとのんびりともできず、日曜日がないとも言えます。

 7月から今月にかけて先の青砥での骨董市とお店への2件のお納めが済んで、来月2つ催事があるのでその準備になりますが、その前に浅草の被官稲荷さまへの鉄砲狐を焼貯めておいたものを急いで塗ってお納めしなければなりません。

 やすりがけの様子は以前にもこのブログでとりあげたことがありますが、土を掘ってくるのから完成した人形までの工程の中では自分としては苦手な工程ではあります。素焼き前にしてもできないことはないのですが、なぜかいつも素焼き後にやっています。人形の表面に余計な凸凹があれば、棒やすりと紙やすりで擦ってできるだけならします。特に顔の辺りにイボのようなのがあるといい感じではないのです。紙やすりをかけるときは、自分は右ききなので、左手で人形を押さえながら右手の親指で裏から押すように力を入れます。擦ったあとには埃が残ってこのままだと地塗りの胡粉ののりが悪いので濡れタオルを絞ってぬぐいます。このときも右手の親指や人差し指に濡れタオルを巻くようにしてごしごしします。そんなわけで、支えている左にも力が入りますが右手、特に親指と人差し指の腹には圧力というか負荷がかかりますからヒリヒリしてちょっと腫れたようになります。

 使ったタオルがこんなにボロボロになります。このタオルもともと象牙色だったのですが、土の埃を吸収して焼いた今戸土、あるいは荒木田の色に染まっています。まだ布の残っている部分を親指や人差し指に巻いて指をゴシゴシさせるのですが、雑巾といい彩色に使う筆も素焼きの表面で摩耗します。

今回のお納め分の狐と火入れを磨き、拭い終わったなう。で午前4時を過ぎました。お風呂に入ってお湯で温めて指をぐうぱーさせてこわばった指の筋肉をケアしたいです。昔の今戸人形には上手から下手までのランクがあったように見受けられる中、鉄砲狐は奉納用に小絵馬のように消耗される性質のもので、昔の作り手の人々は鉄砲狐にやすりがけしていないような気がするのですがやっぱり胡粉や色のノリがよいほうが、と思ってやっています。


南台湾四県市展(台南・高雄・屏東・膨湖)

2017-08-14 20:18:26 | 日々

 先日作業の傍らTVのニュースで観た展示会。行ってみたいと思っていて、とりあえず納めの区切りで小休止というかお盆休みなんだから、好きなところへ行ってみよう、、と神田万世橋の昔の交通博物館のあった中央線の古い高架下の会場へ出かけてきました。何とも不思議な展示会、、。古いレンガ積み高架のアーチ3つ分のスペースが会場で南台湾の地場産業に関係したものが台上に展示されている、という感じ、純粋に展示と講演会だけみたいで、即売もなく観る聴く感じるだけで全然商売気がないんです。それはそれで面白いですが、いいなあ、欲しいなあというものがたくさんありました。

実際の会場の様子、、、

これお菓子の木型ですね。右のは月餅か何かの形でしょうか。

おいしそうなんだけど、見るだけです。

いい感じの缶からですね。

一番気になったのはこれ。土色から今戸焼の親戚のような、、、。

これもちょっと気になった、、。

会場でもらった台南市街地マップ。20年くらい前、まだ勤めていた頃の春休みに高雄→台南→台北と強行軍で行ったことがあるのですが行ったところはどこだったのか思い出してみたんですが、、。「度小月」というおいしい「担仔麺」屋さんは出ているけれど「同發號?」だったか大きな粽の店はどこだろう??孔子廟へは行ったし台南公園のもっと北(地図のもっと上?)に大きな夜市があって随分歩いたという思い出が蘇ってきたり、、、。ツアーではなく職場の同僚の人と4人くらいで行ったのでした。それと母方の曽お爺さんは大正時代に鉄道省の測量士として台南に住んでいて、お婆さんは台南で生まれた。曽お爺さんは台南で亡くなったので曽お婆さんとお婆さんとで日本に帰ってきてそれ以降赤羽という話を聞いているんできになる町です。

会場では何も売っていないし、せめて台湾のガイドの人に東京でおいしい担仔麺の食べられる店ありませんか?と尋ねたら、銀座にあるということでそれ以上わかりませんでした。

帰途、赤羽の中華料理屋さんに寄って担仔麺とハイボールでちょっとやって帰りました。

納めがまだまだあるので忙しいですが、観たい催事はまだまだあるので行ってみたいと思います。


お知らせ「民芸展 日本橋高島屋」

2017-08-12 22:15:34 | お世話になっているショップさん

 来る8月30日(水)~9月11日(月)に日本橋高島屋で「民芸展 用の美とこころ」が開催の予定だそうで、銀座「たくみ」さんから拙作の人形のご注文をいただき、今日作ったものを銀座へ納めに出かけてきました。「たくみ」さんのブースで展示販売してくださるということうれしいことなのでお知らせいたします。

 お納めした人形は昨年の「日本民藝館展」で「日本民芸協会賞」をいただいた人形の種類ということでお作りした、狐馬・丸〆猫(昭和戦前風型・朱)・犬・猫抱きおかめ・恵比寿大黒などです。

 まずはお知らせまで。。。。

銀座「たくみ」さんのHP→

日本橋高島屋「民芸展」のサイトへ→


藍色

2017-08-08 22:25:39 | 日々

水干絵の具の藍色を乳鉢でゴリゴリして胡粉を混ぜ、粉のまま擦りこもうとしていたところ、、。

その中に十五夜さんが左手を突っ込んでしまい、さあ大変。濡れ雑巾で拭いても取れず、仕方なしにシャンプーで洗いました。

思うようにはきれいに落ちず、どうしたものかと、、。本人もびっくりして大声あげていたのですが、乾いてみたら薄くほんのり残っていうくらいで安心。

シャンプーとかでトラウマになりはしないかと心配していましたが、のんびりしていてよかったです。

肉球あたりを洗われるなんて猫さんには最悪だと思うんですが、、。


べにや民芸店 駒場東大前にオープン!

2017-08-06 19:23:07 | お世話になっているショップさん

 本日8月6日(金)よりべにや民芸店さんが井之頭線「駒場東大前」駅近くにオープンしていると思います。

民芸館寄りのマックのある改札から商店街を神泉方向に向かって5分くらいでしょうか。東大の正門の改札から東大とは反対側へ降りていくコースもあるようです。

先日、頼まれていた人形をお納めに寄らせていただいた際はまだ準備中で、店内のレイアウトはまだ拝見していないので、また寄らせていただきたいと思います。

べにや民芸店

〒153-0041 

東京都目黒区駒場1-33-8 コードンブリューⅡ 2F

TEL 03-5875-3261

FAX 03-5875-3262

営業時間10:00~19:00 水曜定休

下はオープンに向けて頼まれていたもののひとつ、ひねり鳩を塗っていたときの画像です。

そういえばコードンブリューってフランスの肉料理の名前ではなかった?ドイツ料理のシュニッエルみたいな、、、。他の意味もあるんでしょうか。