東京の土人形 今戸焼? 今戸人形? いまどき人形 つれづれ

昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

?不思議?

2014-07-11 23:00:37 | ご近所

P1011322_2 台風が過ぎて、今日は蒸し暑い一日でした。

わが家の十五夜さんの部屋には冷房を入れています。困るのは例によって人形の彩色です。膠が心配です。

 今日もラジオを聴きながら色塗りをある程度済ませ、傘をさして家に帰ろうと、、ままよ、あそこに寄ってから帰ろう、、とやってきました。赤羽公園の近くの交差点の一角にあるマンションです。

 つい何日か前に気がついたのですが、ここにはトノサマガエルかアカガエルかがたくさん飼われているようで合唱が聞こえてきます。猫さんの往来もあるところなので放し飼いだったら、すぐさま食べられてしまいそうですが、特別の飼育装置のようなもので飼われているのでしょうか?

ここ赤羽には50年以上住んでいますが、自分の経験ではこの近辺で自然に生息するトノサマガエルやアマガエルの姿を観たことはありません。ガマガエルは不思議と今でも姿を現します。

今日も生垣の向かいに佇んで小一時間カエルの合唱に聞き入っていました。そして不思議なことに気がつきました。

カエルが鳴かないと上の画像のように生垣の中は真っ暗です。そして一匹目のカエルが鳴き出して2匹目、3匹目と合唱になると何故か生垣の中に設置してあるライトが点灯します。鳴き続けているとそのまま点灯が続き、鳴き止むと消灯します。

 防犯用の電灯なんかは人の動きとかをセンサーが感知して点滅しますが、ずーっと観ていた限りでは生垣の前の人の往来にはライトは対応していないのです。あくまで3匹目のカエルが鳴き出すあたりから点灯するのです。

これは一体何の実験?またはカエルの鳴き声で発電できるとか何か新しいエネルギー技術か何かでしょうか。

不思議ですが、何よりも遠くに出かけなくとも近所でこうやってカエルの合唱に耳を傾けることができるなんてうれしいです。

P1011321
上と下の画像を比較してみてください。

下は3匹目のカエルが合唱に加わったあたりで点灯した状況です。


捻り人形「招き河童」

2014-07-03 22:13:11 | 今戸人形(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

P1010897 まだ仕事が済んだわけではないのですが、久しぶりに昔の人形の作例をご紹介したいと思います。画像ぼけぼけで済みません。

 とても小さなもので高さ2.5センチくらいでしょうか。残念なことに招く手先が損じていますが、私にとっては形があるだけでも十分な資料です。

損じている部分から覗く土色は江戸の赤い土ではなくて白っぽいものです。しかし、浅草辺りで鬻がれていたものと言ってよいでしょう。

 今戸人形の範疇に入るかどうかというところで断言できませんが、東京で作られたものと考えて間違いないでしょう。

損じているほうの手はあきらかに別作りで作って接合したもので「捻りの人形」「小捻(しょうねん)」という類のものと考えてよいでしょう。

戦前の有坂与太郎の著作等では「小捻」の作者の系譜には江戸東京系と関西系とがあったようです。

昨年の暮れにお亡くなりになられた捻り人形の名人葛飾の「杉立命光」さんと立話とさせていただいたことがありますが、杉立さんは遡ると京都の系統の流れを汲むのだと仰っていました。また、杉立さんはご自分の捻りの細工に使用する土は「本山木節粘土」(もとやまきぶしねんど)だと仰っていました。木節粘土はキメが細かく、粘りがあり、収縮も少ないので人形に向くのだそうです。

 画像の河童は木節粘土かどうかわかりませんが、関東の土ではなくてキメの細かい中京、関西の土と言って間違いはないのではないでしょうか。

古い尾張屋さん(江戸明治からの伝統を伝えていた最後の正当的な今戸人形屋さんで昭和19年に亡くなられた)の河童の人形の型では愛嬌のある可愛い表情のものがありますが、この人形は妖気のある、ちょっとおっかない顔ですね。そもそも河童は妖怪のひとつでもあり、滑稽な伝説もあれば、恐ろしい行いもしていたようなので、こんな表情のが本来なのかもしれませんね。

使用されている色は尾張屋さんの「藍色」とも、戦後人形製作を始められた白井さん(人形作りの古い伝承はない)の「澱んだ緑色」とも異なる草色がかった色ですが頭髪に「べんがら」の茶を置く辺り、やはり今戸に近しい感じがします。
河童が招く動作は画像の人形に限らず、一文人形にも招く河童があるのでパターンとして確立していたのかもしれません。

それにしても「招き猫」に限らず「招き狸」「招き狐」あり「招き河童」ありと、今戸焼の土人形には古くから招くパターンというものがあったというのは楽しいと思います。

古い今戸焼の河童の土人形の作例としてご参考まで

尾張屋春吉翁作 「客引き河童」→

尾張屋春吉翁作 「河童の火入れ」→

尾張屋春吉翁作 「娘河童」→

 

(検索 今戸焼 今戸人形 今戸神社 かっぱ橋 一文人形 縁結び パワースポット 招き猫 発祥の地 丸〆猫 白井 半七 土人形 尾張屋春吉

郷土玩具 隅田川 浅草 東京 縁起物 おみやげ 民芸品)