東京の土人形 今戸焼? 今戸人形? いまどき人形 つれづれ

昔あった東京の人形を東京の土で、、、、

ゆく年くる年

2014-12-31 19:38:55 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

今年も残るところ数時間。NHKの年越し番組のタイトルをパクってみました。
毎日土をいじったり、色を塗ったりしながらラジオを聞いていることが多いのですが、この時期、今年の出来事とか気になるニュースランキングのような話題になりますね。
世相には疎い自分ではありますが、何かうそっッぽいことで大騒ぎしたりされたり、それとテレビドラマを通して子供の頃から「怖い」と思っていた戦時中の「とんとんとんからりの隣組」とか「特攻警察」「国民総動員」のような火の子がこれからもくもく焚きあがっていって、「非国民」と決め付けられた人間が次から次へと煙突の煙になっていくようなムードが芽生えていやしないか、、などと他人様から幼少の頃「妖怪人間ベムベロ」とか「ロッキーホラーショウ」(その心は速く人間になりたいだろう?)とか呼ばれていたいた自分にとっては不安な感じがしてくるのです。
 世間のことはさておき、自分的な今年一年を振り返れば、TVでや新聞で採り上げていただいたり、また吉徳さんの記念に際してのお人形の依頼をいただくという身に余る光栄なこともありました。自分でいうのは変ですがやりたいこと、作ってみたいものは山ほどあるのですが、2本の手10本の指でこなしていける物理的な限界もあるのかな?と思ったり、それでもやりたいことはやりたい。作りたいものは作りたいと、、。
ブログの引越しもありました。こちらまでお越しくださった皆様。お付き合いくださった皆様ありがとうございました。明けた新年もどうか変わらずよろしくお願いいたします。よいお年をお迎えください。
私はこれから「紅白」ではなくて仕事場へ行っていつもと変わらず粘土の型抜きをします。お腹が空いたら、今年は板橋大山駅前のおいしい「山形ラーメン」の「大木」さんが深夜まで営業するそうなので「冷やしラーメン」を食べに年越しの街をチャリで移動するつもりです。
それでは行ってきます。

王子 ヤマワ さん

2014-12-31 00:17:07 | お世話になっているショップさん


ここはJR京浜東北線、東京メトロ南北線、都電荒川線「王子駅」東口から徒歩5分ほどの「装束稲荷神社」のはす向かいにある瀬戸物屋さん「王子 ヤマワ」さん。明治38年創業という老舗なんです。もともとは王子駅のまん前にあったお店で私の母が子供の頃(当然戦前のお話)、ひいおばあさんと赤羽から歩いて買いものに行ったというくらい、この辺りでは有名なお店です。私自身子供の頃には王子駅前の瀬戸物屋さんとして知っていました。

いつからなのか知りませんが、現在のように「装束稲荷」はす向かいに移転されて営業されています。王子といえば古くから「王子稲荷」が関八州の稲荷の総元締めとして知られており、落語「王子の狐」でも有名。また飛鳥山の花見や石神井川(音無川)の渓谷沿いに料亭が並んでいたりと、江戸郊外の名所として栄えたところ。「装束稲荷」は大晦日の夜、関八州の狐たちが榎の木の下に集い、装束を改めて王子稲荷へ参じたといいわれる榎の木に由来する神社です。毎年初午、二の午には「王子稲荷」「装束稲荷」で火伏せの奴凧が鬻がれることでも有名ですが、近年地元の人々により大晦日「王子の狐 提灯行列」という新しくも古風な年中行事が執り行われ、年々世間様から知られるところとなりました。明日大晦日のカウントダウンに合わせて、装束稲荷に集った仮装のお狐さまたちが王子稲荷まで練り歩きます。
「王子 ヤマワ」さんは陶器や日用品が本来のご家業ですが、装束稲荷に参詣される善男善女のご要望により、店内に常時狐に因む民芸品、郷土玩具類をお取り寄せになってお土産として提供されています。同じ地続きである赤羽におります私にもお声掛けくださって拙作の今戸焼再現の狐も置いて販売くださっています。拙作の狐はまだ種類はそんなに多く置いていただいていませんが、今後も種類が増やせたらと思います。

3枚目の画像は明日「狐の行列」を迎える「装束稲荷」さまです。ちょっと自分の宣伝で申し訳ありませんが、明日の「狐の行列」や「初午」(稲荷祭)では「装束稲荷」さまの社務所(普段は閉まっていますが)から拙作の「装束稲荷型の招き狐」が授与されます。また向かいの「王子 ヤマワ」さんでは他の種類の拙作の狐が販売されるようです。「ヤマワ」さんは普段から販売はされていますので、行事ではない日でも狐グッズに出会えるということです。ご近所までお出かけの際には是非お立ち寄りの程を、、。

暮らしの器 「王子 ヤマワ」
東京都北区王子2-32-2 コーポ宮川 1F
TEL 03-3911-2539


過去の「王子 狐の行列」関連の記事はこちら

「提灯飾り」

「招き狐 2011」
招き狐」
「王子・狐の行列」

 

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痺れる冷たさ

2014-12-24 18:38:44 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

降雪で大変な地域の皆さんからすれば、東京の寒さなんていうものは「甘い」のかもしれませんが、やっぱり寒いです。寒さのせいで体は余計固くなっているよう感じがします。背中から腰、足にかけてごりごりに凝り固まっています。そして風邪。元来、こんな季節にする作業ではないのですが、今後のことを考えて、掘ってきた粘土を水に溶かして、篩にかけ、精製する作業(水簸=すいひ)と沈殿させた泥しょうを石膏鉢に盛って水分を吸収させる作業とを行いました。最初の画像は何カ月も前に寝かせておいたかなり濃くなった泥しょうを掬っているところ。

2枚目の画像右下のバケツに入っているのは掘ってきた粘土。水でふやかしています。左上は石膏鉢。一枚目の泥を移して吸水させているところです。このあと数週間寝かせると、かなり固まった状態になります。
これからの見通しとしては、干支の型抜きと1月にお納めすべき浅草被官稲荷様の鉄砲狐作り、そして2月の催事向けの人形つくり、2~3月にお納めすべき浅草被官稲荷様の鉄砲狐3回目。3月の催事向けの人形と続きますが、これらのためにも今のうちから粘土が足らなくならないよう準備を同時進行させておきます。一応ゴム手袋をして水をいじっていますが、ゴム越しでも手が痺れる冷たさです。

久しぶりの芝居

2014-12-23 15:54:25 | 日々

私は中学生の頃から歌舞伎や文楽が好きで、大学の頃は歌舞伎研究会に入っていたこともありました。勤めに出るようになってからは、忙しさや日頃の疲れのためか、それまでよりも劇場に足を向ける頻度も減ってしまいましたが、ことに現在の境遇に身を置いてからは、経済的な理由や人形作りの際(きわ)などにより、劇場の敷居が高くなってしまいました。今年を振り返ってみると春の国立劇場の「切られお富」を観に行っただけでした。芝居好きの方それぞれに好みや御贔屓の役者さんがあるわけですが、私の好みは「じっくり、たっぷりとした芝居」が観たいので自然と現役の役者さんでは吉右衛門丈の演しものに関心がいくわけで、9月歌舞伎座の「法界坊」と「太十」(絵本大功記十段目)も行きたくてうずうずしていらもののお金と時間がなくて残念なことをしました。今年も残すところわずかという昨日念願の吉右衛門丈の「伊賀越」の通しを観に国立劇場へ出かけてきました。
特に今回上演される「岡崎」はかねてから聞き及ぶ名場面ということで、また戦後ほとんど上演されたことがなく、私にとってははじめて観る場面。これを観逃がせば後悔が残るので出かけましたが、やっぱり観てよかったです。

せっかく観るのだから奮発して一階揚幕横の座席から、、。国立劇場は比較的料金も安く私のような者にはうれしいです。眼目の「岡崎」の場、我が子を殺して土間に投げるという酷さもあるという先入観はありましたが、人間と人間の情けの綾が描き込んであり、それを吉右衛門丈、芝雀丈他のじっくりとした芝居で、恥ずかしながらうるうるとしてしまい、袖で拭き拭き観たというありさまでした。でもせっかくお金を払って観るものなので、思いっきり笑ったり、泣いたり、感動できるということがないと「元が取れた」気持ちがしないというせこい考えを持っています。せこさのついでに劇場内での飲み食いは外で食べるよりお金がかかるものなので、昨日は西友ストアのお弁当や飲み物をたくさん買い込んで持っていきました。

やっぱり吉右衛門丈の芝居は「元が取れ」ました。よかった。よかった。

居候状態

2014-12-21 09:42:19 | おともだち

わが家の十五夜さんがブログに登板するのは久しぶりのことのように思います。
タイトルをぱっと見では、十五夜さんが居候して毛布を占領しているようにも見えますが、実をいうと十五夜さんの部屋に居候しているのは自分なんです。この夏まで十五夜さんはここの部屋、自分は隣の部屋に別々に寝ていたのですが、自分の部屋のエアコンの調子が悪くなり、枕やタオルケット持参で十五夜さんの部屋に居候をはじめました。季節も移って、寒くなってきたので毛布、掛け布団やら持ち込むものも増えてきました。



布団を敷き始めるの知ると、嬉しそうな顔をします。こっちが床に入って掛け布団にもぐるとその上に乗って後ろ向きに尻尾を振ったり、前向きになって顔をさすって欲しいという意思表示をします。中に入りたいということはずっとなかったのですが最近耳元で入りたいというようになりました。でもしばらくすると出て行きます。
やっぱり布団の上で丸くなっているのが一番楽なのかなあ、と思っていたのですが、トイレや服薬のため床を離れている間にひとり毛布の隙間に潜って極楽な表情をしています。「ふかふか温い」はだれでも好きなんですね。

布団を片付けはじめると不満の声をあげる十五夜さんです。

ご来場ありがとうございました。(再現記事2014年9月28日分)

2014-12-20 12:16:03 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

この記事はブログの引っ越しの際手違いで失われたものを記憶をもとに再現しています。
当時いただいたコメントでデータの残っているものは貼りつけさせていただいております。

昨日より王子駅前「北とぴあ」地下開場で2日間開催された「北区伝統工芸展」。
2日間のご来場者の数はとても良い数字だったと聞きました。ありがとうございました。
はじめの画像は2日目開場前の私のブースの様子です。今年は晴れて「体験」を受け付けていて地元の天然の粘土を使って型抜き成形をしてもらっています。「招き猫」「狐」「犬」のどれかを選んで作業していただきます。土で手が汚れるので敬遠されるとおもいきや、一日目だけでもかなりの方が体験されて驚いています。体験で作ったものは、お預かりして乾燥させ、素焼きが済んだところで10月20日以降、北とぴあ内9階の「産業振興課」で引き取っていただくようお願いしてあります。

2枚目は同じ会場内の即売コーナー2日目開場前の様子です。このあと更に買ってくださる方がいらっしゃり、持ち帰る量が少なくてうれしかったです。
「体験」といい「即売」といい思った以上の方が関わってくださってこんなにありがたいことはありません。お越しいただいたみなさまありがとうございました。

 

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丸〆猫(まるしめのねこ)完売につき、、、。

2014-12-20 07:08:51 | 今戸焼招き猫(浅草 隅田川)


昨日12月19日で「浅草 納めの観音 羽子板市」は3日間の催事を終えたことと思います。寒さきびしい中、お出かけになられたお客様はもとより、露店で販売業務に携わっていらっしゃった方々、さぞお辛かったことだろうと推量しています。
さて一番上の画像は自分が初日12月17日の午前11時過ぎに「顔が命の吉徳さん」「創業300余年江戸東京最古の人形の老舗である浅草橋の吉徳さん」のご出店風景を撮った画像ですが、その後数人の方からメールでのお問い合わせをいただき「丸〆猫を求めに羽子板市に出かけたが、既に売り切れていた。近日中の他のどこかで販売されることはないか?」という内容でお問い合わせいただきました。そこで、もしお時間お許しいただけるのであれば、出来上がり次第こちらからご連絡差し上げ、お近くであれば、直接お手渡し、またはゆうパックでの発送もできる由お伝えしました。ご連絡くださった方々以外にも、御要りようであれば私のHPのトップにメールの入口がありますので、そこからお問い合わせください。 ただし。「丸〆猫」とひとくちでいっても、いろいろな種類や色違いがありますので、画像でご判断いただいてどれかご指定いただくのがよいかと思います。
当ブログでも過去に拙作の招き猫や古い今戸焼の招き猫の作例をご紹介していまして、それらの記事は「今戸人形」のカテゴリーに分類していましたが、招き猫に関する記事だけ新たに「今戸焼招き猫」というカテゴリーとして独立させましたので、ご覧ください。→「今戸焼招き猫」

上の画像は「丸〆猫・大・昭和戦前型・古型」といいますが、同じ昭和戦前型でも他にふたとおりの配色がありまして、「丸〆猫・大・昭和戦前型・蛸足しぼり」(最初の画像、吉徳さんのご出店にならんでいるもの)と「丸〆猫・大・昭和戦前型・みどり」というものもあります。
他にも
丸〆猫(嘉永安政風)
本丸〆猫
丸〆小判猫
丸〆猫(小)
丸〆猫(臥)
があります。
昔の古い今戸焼の招き猫を再現しているものは他にも種類がありますが、ここでは「丸〆猫」に限って紹介させていただきました。

その後作っている丸〆猫すべてを並べて撮った画像ができました。→

 

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雑司ヶ谷「旅猫雑貨店」さん

2014-12-20 05:28:38 | お世話になっているショップさん


余り多くはありませんが、拙作の人形を多少にかかわらず置いて販売くださっているお店をご紹介していきたいと思います。中にはお納めした値段に比べてその数倍という信じられない金額をつけているお店もあり、そのようなお店は自分からこの場よりご紹介したくはないので除きます。これまで拙作の人形に関する記事はすべて「仕事場」のカテゴリーに入れていましたが、今後は「お世話になっているショップさん」としていこうと思います。
さてご紹介する第1回目は豊島区雑司ヶ谷にある「旅猫雑貨店」さんです。都電荒川線「都電雑司ヶ谷」と「鬼子母神前」ふたつの停留所の間、大鳥神社のそばの踏切を東南に向かう道の沿って数分、昭和30年代を彷彿とさせる商店街があらわれます。
その中の一軒が「旅猫雑貨店」さん。店の前にも楽しそうな品物が並んでいます。


中に入るとBGMとして懐かしい感じのメロディーが、、。セレクトされた古本、新本に混じって駄菓子屋的ぐっずや猫グッズ、こけし、郷土玩具がところ狭しとならんでいます。雑司ヶ谷といえば鬼子母神の「すすきみみずく」が有名ですが作者がいなくなり、地元の有志の方がその復活をされていたのですが、ご高齢や家庭の事情で今は製作されていないそうです。ここのお店では「すすきみみずく」にちなんだ新しい張り子も置いています。

今回拙作の人形としては「丸〆猫(小)」「丸〆猫(臥)」「丸〆小判猫」「招き猫の火入れ」
「招き猫貯金玉(尾張屋風)」「おかめの火入れ」をお渡ししてきました。雑司ヶ谷は池袋のすぐ隣に位置する町なのに不思議と昭和の香りの濃いところで、細い迷路の中、懐かしい景色がたくさん残っています。まさに猫さんたちの楽園だと思います。

都電の他に、池袋~渋谷または池袋~早稲田の路線バス、または地下鉄副都心線「雑司ヶ谷」からもアクセスできます。お店の詳細はこちらにリンクを貼っておきます。「旅猫雑貨店」

 

 

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干支の羊のご紹介(その1)

2014-12-17 17:57:20 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)


前に、型抜きのパニック状態をご覧いただきました干支の羊の3種類がとりあえず仕上がりましたので紹介させていただきます。今戸焼の土人形の中には干支の羊に関するものは最後の今戸人形師であった尾張屋・金澤春吉翁(明治元年~昭和19年)が生前お作りになられ一刀彫風(木彫り風)の羊と一文人形らしきもの以外、伝世品、遺跡からの出土品を見渡しても確認できません。(もしそれ以外の古い今戸の羊があったならご教示くださいませんか?)
春吉翁作の羊はお手本として家にしまってあるのですが、みつからず、仕方なく一文人形風の羊はお手本を見ながら型を起こし、それ以外は苦しい創作です。
できあがった3種類の一番目


「親子羊」。伏見人形系の産地(不詳。もしかすると下川原人形?)の人形をお手本として原型をモデリングしたもの。彩色には目を尾張屋さんの作のとおり赤い染料でつけました。背中に描いた植物は私の創作です。何だと思いますか?実は「シダ」のつもりなんです。「シダ」は日本の伝統的吉祥文様のひとつにもあり、「シダ」の繁りのたくましさを生命の豊かさとしてめでたく文様化したのではないでしょうか。なぜ羊に「シダ」なのかというと「シダ」は漢字で「羊舌」と書くのです。「なあんだ」という感じかもしれませんが、苦しいネタの結びつけ方でしょうか?「シダ」のひとつである「早蕨」文様を親羊に添えました。
2番目「一文人形風羊」

これは手元にある人形を手本に作ったものです。これは明らかに綿羊(洋羊)の姿ですね。
そして3番目の羊


これも苦しいネタ作りなんです。
お腹に見える「シダ」文様と「早蕨」文様については既に種あかししました。背中に乗っているのは何か?お菓子のつもり。「ようかん」のつもりなんです。もうおわかりだと思いますが「ようかん」は漢字で「羊羹」と書きます。もともとは中国伝来の食べ物で、羊の肉を煮て、その煮汁を固めたいわゆる「羹(あつもの)」だったのが、その後小豆を煮て固めた「蒸し羊羹」となり後に「練り羊羹」となって我が国に定着したとか、、。そんなわけで苦しいですが「羊」の文字繋がりのものを抱き合わせた「羊尽くし」のようなつもりの人形です。苦しい苦しい。ただ、江戸の遊びの中には言葉遊び的要素とか「見立て」とか「謎かけ」(○○とかけて××と解く、その心は、、△△)というものが盛んだったのは事実なので、拙いながらそういう要素を人形に盛るという心でした。

実をいうと創作しているのはこれら3点のほかにもまだ原型をモデリング中のものがあり、できれば追加したいと思っています。そんなわけで「干支の羊のご紹介 その1」というタイトルの記事にしたので「その2」もできたらご紹介できたらと思います。

※追記 これらすべての羊の肌の色ですが画像では見えにくいかもしれませんが、胡粉地の白ではなく、胡粉地の上にキラ(雲母粉)を塗ったパールの肌です。 干支の酉(鶏)づくり①→

 干支の酉(鶏)づくり②→

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浅草 納めの観音 羽子板市2014 初日風景

2014-12-17 17:15:50 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)


昨日東京は終日冷たい雨模様でした。全国のニューズで各地の厳しい降雪や強風の情報。今年の羽子板市はは厳しいか、、、と思いきや、開けてみると寒いけれどまぶしい青空。昨夜もまた寝ずに干支の羊の三番目を仕上げ、全身にだるさや筋肉痛を背負いながら浅草の某店へ納めに行き、その帰りに観音様境内の様子を観て帰ってきました。

法蔵門と五重塔。分厚い雲が足早に流れていますがまぶしい青空。境内へは黒山の人だかり。

並ぶ露天を眺めながら一番奥の本堂横を目指します。

ありました!!!浅草橋「顔が命の吉徳さん」「創業300余年。江戸東京最古の人形の老舗」です。たくさんのお客さんがお買いものなさっていらっしゃる。ごあいさつするのもお邪魔なので目礼して前に進むと、、。

例年のように片隅に雛段があり、拙作の人形を並べていただいてます。中に丸〆猫も。これこそ招き猫発祥の地である浅草寺境内ゆかりの風景。錦絵のように当時の様子の追体験ともいえます。

広重画「浄るり町繁華の図」(嘉永5年)
今戸焼の土人形の昔のものをを再現することを目標としている自分にとって、錦絵を具現してくださっているこの様子は最高のご褒美です。
吉徳のみなさまありがとうございます。
帰りに三社様裏の「被官稲荷様」へ立ち寄りました。

京都製と拙作の鉄砲狐が入り混じって並んでいますが、以前より拙作の比率が増えてならんでいるのでこれもうれしいです。三社様に社務所に寄って、狐のお納めが例年より遅れていることをお詫びして帰途につきました。

 

 

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浅草 納めの観音 羽子板市2014

2014-12-16 18:40:25 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)

あっという間のことで目前に羽子板市となりました。
定点観察のようですが、当ブログでは羽子板市目前の様子として同じ場所で撮ったビラの画像を毎年アップしてきましたので例によって同じ場所から。
ビラ(ポスター)の絵も構図も毎年決まって同じようですが、よく観ていただくと今年のものだとご確認いただけるでしょう。

ここは浅草 新仲見世と観音通りとのアーケードの十字路です。左奥に向かっているのが観音通りで先には地下鉄銀座線の浅草駅の入口に至ります。

さて「羽子板市」は毎年決まって12月17・18・19日の3日間というのが不動です。
今年も浅草橋「顔が命の吉徳」さん「創業300余年・江戸東京最古のお人形の老舗 吉徳さん」のご出店があり、片隅で拙作の土人形も並べてくださるということで、昨日浅草橋までお納めにお邪魔しました。アップしている画像は昨夜12月15日の夕方に吉徳さんからの帰りに撮影しました。ちょっとこのところあっぷあっぷの状態、寝不足、心配事、腰痛など入り乱れて、おいしいものを食べたいという気持ちが沸き立っています。例によって大黒屋さんの天丼の真ん中の(えび2本+かき揚げ)のご飯大盛りを食べ、そのあと観音通りのジェラート屋さんで3色のカップ盛りを2カップ食べて帰りました。かぼちゃ味、安納芋味、胡麻味、ココナッツミルク味、あともうひとつ何の味のを食べたのか思い出していますが思い出せません。

吉徳さんのご出店での拙作の土人形に関してですが、今回は押せ押せだったので干支の羊のものは前の記事で報告させていただきました「親子羊」と「一文人形風羊」の2種類になります。招き猫については「丸〆猫」の「大」「小」「本丸〆猫」「左招き猫」など、他にこれまでご紹介したスタンダードなものを少しずつ並べていただくようお願いしました。

お近くの方、浅草にお出かけの皆様、おついでにお立ちよりくださると幸いです。

干支の羊パニック

2014-12-16 18:05:14 | 仕事場(今戸焼 土人形 浅草 隅田川)
今年はいろいろな方に支えていただきながら世間様にご紹介いただいた新聞記事やテレビ番組だったり、身に余る光栄な製作の機会をいただいたりで本当にありがたい一年になりました。同時にたったひとりで狭い空間で人形を作る能力についてもちょっと考えるものもありました。、、、、という言い分けをしながら「え?今頃干支作ってんの?」という様子を紹介させていただきます。

 早く干支を、、と焦りつつ手一杯だったので具体的に動き出したのは11月の終わりというありさまで、12月に片抜きしているなんて今までで一番遅い始動ではないかと思います。さて来年の干支は羊。昔ながらの今戸焼の土人形のレパートリーで具体的に把握できている羊の姿といえば、最後の生粋の今戸人形師であった尾張屋・金澤春吉翁(明治元年~昭和19年)のお作りになった一刀彫風の羊くらいで、近世遺跡からの出土人形を眺めまわしても羊は確認できません。春吉翁作の一刀彫風羊はお手本としてわが家にキープしてあるのですが、この時期になって捜してみても大切にしまって置きすぎたので、まだみつかりません。地団駄を踏んでばかりもいかず、お手本がないなら仕方なく創作しかありません。本来の十二支の羊は山羊のような姿が古いので、毛糸の原料となり綿羊(西洋羊)ではなく、クラシックな山羊風のモデリングです。

見出し(1番目)の画像は3番ということで、現在までのところ3種類の型を用意できています。
まず1番目は次の画像です。

この構図は郷土玩具のお好きな方でしたら、見たことがあるのではないでしょうか。「親子羊」です。私が参考にしたのは伏見系の産地(不詳)の親子羊です。

2番目は次の画像

これは創作ではなく、手許にプールしてあった「今戸の一文人形?」或いは「グリコのおまけ」かもしれない小さな羊でこれは明らかに綿羊(西洋羊)ですね。今戸にこうしたものがあったかもしれないという憶測でお手本を見ながらモデリングしました。

そして3番目。画像は見出し(1番目)のものです。
「親子羊」をもとに創作したつもりです。屁理屈的な思考により、このような形にモデリングしたのですが、まだ色も塗らない状態で能書きをするのも恥ずかしいので、能書きは後の記事でお伝えしたいと思います、この色なしの状態で「羊が何を運んでいるのか?それは何故か? 推量してくださったら本当にうれし涙です。



浦島太郎的な更新.....?

2014-12-16 17:29:55 | 日々

お久しぶりです。自分でもびっくりするほど更新できない期間が続いていました。
その間、ブログもHPにも「開けてびっくり玉手箱」のように大きな変化がありました。
わざわざこちらのブログへお越しくださった皆様、「あれ?他所のブログへ来てしまった?」と思われた方もあったかと思います。たくさんの変化がありますので遅れ馳せながらひとつずつお知らせします。まず今まで当ブログはOCNのブログ人から発信していましたが、ブログ人は当年11月いっぱいに閉鎖されました。この夏あたりに通告がありまして、9月にこちらgooブログへの引越し手続きを申し込みました。今までと様子が異なるのはそのためです。9月から11月までgooブログとブログ人両方に「いまどきブログ」が存在していたのですが、その間うっかり慣れているブログ人のほうで更新した記事は11月いっぱいで消えてしまいました。悔しい、、、。この2カ月間例によって人形作りで手いっぱいだったのでそうした変化にも気がつかず、「開けてびっくり玉手箱」になってしまったわけです。失われてしまった9月から10月にかけてアップしていた記事とそれにお寄せいただいたコメントは自分の足跡でもあり、ちょっと変かもしれませんが今後「再現」という形で記憶を辿ってアップさせていただきたいと思います。(いただいたコメントの中には幸いにもデータとして残っているものあるので、自分で記事を再現したところに貼りつけさせていただきます。お許しくださいね。

画像は先週通った板橋区と北区の区境辺りで目にした花。花の様子がダリアに似ているのでてっきり妙にに背の高いダリアだなと思っていたのですが、よくよく見れば木に咲いているんです。この花なんていう名前なのでしょうか。おわかりの方ご教示いただけるとうれしいです。