カルテ番号 け・9(2)
2日後の午後、その気功師が出張してくれた。
今までも氣功整体とかの治療を受けたことがあるが、何の変化もなかった。
何も感じないし、普通の整体と変わりないと思った。
もっとハッキリいえば、そんな能力は無いと思った。
今度の人は整体師のように曲げたり押したり揉んだりはしない、と言っていた。
20年もしているそうだから少しは能力もあるのだろう、と半分期待している。
風間陽水を一目見て、見城弘子はとまどった。
これでも戦前、戦中、戦後の混乱期を生きてきたのだ。
夫が兵隊に行き、戦後の店を手伝ってくれたが実質的には一人で切り回した。
人を見る目は一応あると思っている。
そうでなければ、ここまで来られない。
なのに、自分から見れば若造の風間陽水の人物像がわからない。
「見城さん、話をしながら出来ますので、12年前の梗塞になる前に何があったか教えて下さい」
風間陽水は足には触らず、背中と腰に手を当てて、そう言った。
見城弘子は話好きな性格である。
12年前どころか、戦後まもなくの頃から話し出した。
風間陽水は黙って聞いている。
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
(過去のプログは本館 「氣の空間・氣功療法院」です。
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