水上陽平の独善雑記

水上陽平流の表現でいろいろな事を書いています。本館は http://iiki.desu.jp/ 「氣の空間」

「風間陽水の依頼簿(カルテ)・90」

2014-01-15 19:29:15 | Weblog



カルテ番号 く・6(6)

風間陽水はクライアントからの質問にいつも少し困った顔をする。
自分なりの説明はできるが、そのまま話すことは難しい。
相手が理解できない説明は意味がないし、拒否反応が起こることもある。
人は理解できないと拒否したり反発したりする場合が多いのだ。
理解できない事を、そのまま丸ごと受け入れられる人はマレなのだ。
説明をどうするか、どこまでするか、に一瞬迷う。
当然だが、もちろん平然と嘘をつくこともある。

「黒沢さんがどう思うかは知りませんが、いわゆる科学的でないモノの影響です」
「霊障といわれるものですか?」
「霊の範囲を限定しないとならないのですが、まぁ、そんなものです」
身体への目に見えない影響ある要素は幾つもある。
高電磁波や放射能だってある。だが短時間で消すことができるわけではない。
黒沢典孝は事実として冷静に考えると、霊障というのが一番適切だと思った。
霊を信じないと口で言う人達もいるが、それなら墓前で手を合わせる意味もなくなる。

「私に原因があったのでしょうか?」
「いや、たまたま黒沢さんが気に入ったのでしょうね」
「そんな事ってあるのですか?」
「霊といっても、生きているモノと変わりませんよ。肉体が無いだけ」
「でも、何か同じ要素が無いと憑りつかれないと聞いてますが」
「町ですれ違っても一目惚れがあるでしょう。一方的なストーカーもいるでしょ。それと同じですよ。黒沢さんがモテたということで・・・」
風間陽水の笑顔に、黒沢典孝も笑顔になった。
この治療院に来て、初めての笑顔だった。



(登場する人物・組織・その他はフィックションです)


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