カルテ番号 き・22(4)
風間陽水は母親に質問した。
「お父さんはどうしているのですか?」
この母子から父親の話が一切出てこなかったからだ。
「あの人は家庭に興味が無い人なので・・・」
この言い方から夫婦関係が上手くいってないことが判る。
「この子に熱が出る事は知っているのですね」
「はい。でも私に任すから、と言っただけです」
母親は、あまり夫との関係を話したくなかった。
それは実家にも、他の友達や近所の人にも話したくなかった。
そんなことより、亮のこの症状がどういうものかを知りたかった。
大変な病気になってなければいいが・・・
亮は自分の生き甲斐だし、自分の分身なのだ。
「先生、この子は難しい病気じゃないですよね」
とても気になっているが、願望としては大した事のない症状だと思いたい。
「今は肉体的に異常な部位は無いように感じます」
その言葉が信じられるどうかより、信じたいだけだった。
「よかった。何でもないのですね」
「いえ、何でもなければこんな症状が続きません」
やや厳しい陽水の言葉だった。
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
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