島原半島博物日誌

島原にある某施設のスタッフが綴る非公認・非公式の個人ブログです。

清水川

2013-02-13 13:04:48 | 歴史・史跡
昨日、先週火曜日、先々週の金曜日、休みの日がことごとく雨に見舞われています。
ストックしておいたネタがなくなってきました。
こちらは島原市天神元町にある島原市指定史跡「清水川」です。
画面左の石盤や石柱ではなく、画面中央から右に流れる石樋に注目して下さい。
石盤に由来から何から詳しく書いてあるのですが、全部を書き写していると長い時間がかかるので、手短に簡単に説明します。
寛政4年(1792年)に発生した島原大変肥後迷惑に関わる話です。
眉山の崩壊により多くの人命と財産が奪われ、また水も枯れ果ててしまいました。
時の庄屋下田吉兵衛は村人と計画して、6年の歳月をかけて村内18ヶ所に井戸を掘りましたが、ついに一滴の水も得られませんでした。
その後、太宰府などにお祈りしたところ、岩上山の渓間に湧水を見つけ出し、4500米余りも引いて村民の生活用水として利用しました。
開通当初は木をくり貫いた樋を用いましたが、腐食がひどかったため切石、漆喰を利用して作り替えました。
当時においては程度の高い工法だったそうです。
開通以来約170年間、絶えることなく当地を潤してきましたが、平成二年からの噴火により大部分が破壊されてしまいました。
噴火が終わった後、清水川は湧水点を含む上流が土石流により埋没しましたが、一部が北上木場町に残っています。
まゆやまロードで分断された部分は、清水川遺構として平成町に移設・保存され、往時の面影を伝えています。(何処にあるんだろう?探してみよう。)
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