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島原半島博物日誌

島原にある某施設のスタッフが綴る非公認・非公式の個人ブログです。

The insect cast off the skin.

2013-09-13 15:00:53 | 昆虫
夏休み中の話です。
夏休み期間中は色々な事があったのですが、色々全部掲載することが出来ませんでした。
英語が正しいか分かりませんが、「昆虫が脱皮しました。」を英文でタイトルにしてみました。
“cast off”には「脱ぎ捨てる」という意味があるんですね~。
ちょっと画像が暗いですが、表紙の写真をご覧下さい。
今年は私の他に職員が1名いたので、夏休みイベントも1つ受け持ってもらいました。
それが、たるき学習教室の毎週金曜日開催「ミニ自然観察会」です。
今年のミニ自然観察会は、虫めがねを使った自然観察と、顕微鏡による自然物の観察です。
顕微鏡による観察は、実際に屋外に出た時に参加した子供たちに採集させます。
子供たちが同じ植物の葉っぱばかり採集してくると、顕微鏡の観察もあまり面白くなくなってしまうので、スタッフが隙を見つけて昆虫などを捕獲してきます。
写真に写っているバッタの仲間も、そんな昆虫の1匹です。
ミニ自然観察会が終わって片づけている時にスタッフが見つけました。
「カーキさん!脱皮してる!?」
写真のバッタの後ろ、左側に脱ぎ捨てられた皮があります。
ほんの2時間ほどの観察会の間に脱皮するなんて!?
ああ~早く気付いていれば子供たちに観察してもらったのに!

コメント (2)
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ミヤマクワガタ(メス)

2013-09-12 17:45:04 | 昆虫
またも午後からネットワークに繋がりにくい状況です。
もうちょっと早く更新できたのですが・・・。
さて、夏休み期間中の話ですが、雲仙にある白雲の池キャンプ場のトイレで溺れている奴を箒で救出しました。
クワガタの雌であることは一目瞭然ですが、種類が分からない?
夏休み中に中薗ARへ画像をメールで送信するのですが、何故か送信失敗?
先日やっと送信できて、判明しました。
「ミヤマクワガタのメス」です。
雄の背面には黄褐色の毛がありますが、雌には毛がなくツルンツルンです。
トイレの水で洗われ、テッカテカに光っていますが。w
成虫は7~8月にブナ科植物の樹液に集まります。
夜行性で電灯などにも集まります。
幼虫はブナ科植物などの枯れ木の中を食べ進んでトンネルをあけます。
勿論、国立公園内での動植物の採集は出来ませんので、写真撮影のあとは逃がしてあげました。
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ミンミンゼミ

2013-08-24 16:13:08 | 昆虫
昨日アップできなかったので、もう一枚。
写真が遠くてすみません。
先日、ようやく撮影に成功した半翅目セミ科の「ミンミンゼミ」です。
名前のとおり「ミーンミンミンミンミー」と鳴きますし、鳴いていたので間違いありません。
雌雄ほとんど同形同大で、背中からの雌雄の区別は困難だそうですが、確かセミのメスは鳴かないので、鳴いていたこいつはオスです。
緑色の地に黒い模様がある体をしています。
黒い模様には著しい個体変異があり、黒色部がなく緑色の多いものもいます。
夏季出現し、西日本には浅い山地に多いセミです。
じっと観察していたのですが、ミンミンゼミは鳴きながら歩くことが可能なんですね。
写真を何枚か撮影している間にジリジリと枝の裏側に隠れてしまいました。
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サトキマダラヒカゲ

2013-08-21 10:31:10 | 昆虫
ジャノメチョウ科の「サトキマダラヒカゲ」です。
名前のとおり、主に平地(里)にすむキマダラヒカゲです。
バナナトラップに来ていました。
住宅地の公園や墓地などでも、朝・夕活発に飛翔します。
日中は樹液や果実から吸汁するため樹幹によくとまり、全然翅を開かないのが特徴です。
幼虫の食草がササ類のため、ササ林でもよく見られます。
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クロヒカゲ

2013-08-18 10:45:49 | 昆虫
昆虫観察会のために仕掛けたバナナトラップにチョウチョが集まってきていました。
林床にササの多い雑木林で見られるジャノメチョウ科の「クロヒカゲ」です。
日本全土に分布しますが、南西諸島以南には生息していません。
国外では樺太、朝鮮、中国、台湾に産し、東アジアの特産種です。
ヒカゲチョウ(ナミヒカゲ)、やクロヒカゲモドキなど似た種もいますが、翅の模様で見分けられます。
日中は葉の上や地面などにとまっているものを見ることが多く、あまり活動的ではありません。
暗い所が好きで、明るい所にはめったに出てきません。
樹液や腐った果実、獣の糞などで吸汁し、花には訪れません。
越冬態は幼虫で、幼虫の食草はササ・タケの類いです。
卵は食草の葉の裏に1個づつ産みつけられます。
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キマワリ

2013-08-16 14:07:43 | 昆虫
体は光沢のある黒色で複眼は大きく左右についています。
ゴミムシダマシ科の「キマワリ」です。
三年前の昆虫観察の際に中薗ARに教えてもらいましたが、写真に記録しておらず、その後なかなかお目にかかる事が出来ませんでした。
足は細長く、割りと機敏に動き回ります。
「キマワリ」の名前のように、敵に見つかると木をまわりこんで隠れてしまいます。
この時(撮影時)も幹の裏にまわりこんだのを必死に撮影しました。
撮影している時には気付きませんでしたが、すぐ隣に毛虫がいたんですね。
成虫は枯れ木・朽ち木に多く、幼虫は朽ち木の中にトンネルをあけて食べ進みます。
幼虫で越冬し、翌年の5月ごろに蛹化し、成虫になります。
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昆虫観察会下準備

2013-08-12 13:50:16 | 昆虫
一昨日の土曜日に開催した「夏の昆虫観察と分類会」には、ちょっとした事前準備を行っていました。
たるき台地は、火砕流で一度自然が焼失しているために、まだ森と言えるほど自然回復していません。
せいぜい草原程度なのですが、そうなると昆虫観察とは言え、バッタやキリギリス、トンボなどがせいぜいです。
そこで急遽一計を案じ、空き缶トラップとバナナトラップを仕掛けてみることにしました。
バナナトラップは時間をおいて発酵させないといけないのですが、前日だったので直射日光にさらして無理矢理発酵させました。
まさに「泥棒を見て縄をなう」的なトラップだったので自信はありませんでしたが、当日の朝ワクワクして収穫を確認に行きました。
空き缶トラップもバナナトラップも園内に4箇所の設置です。
空き缶トラップは3つが外れでしたが、1つに4匹のオサムシの仲間が入っていました。
バナナトラップも3つが外れ、蟻しか寄ってきていませんでした。
しかし、残り1つに収穫がありました。

まずはゴマダラカミキリ。

そして、おお!
ノコギリクワガタです!!
小歯型のノコギリクワガタで、島原ではジャンギーやベベンコなどと呼ばれています。
しかもオスとメスがいます。
上にオスが重なっていることから、交尾中かも知れません。
ゴマダラカミキリは観察会中に見つけることが出来るだろうと思い、手を出さず。
ノコギリクワガタだけを観察会用に捕獲しておきました。
もちろん、観察会終了後は逃がしてあげました。
メスが卵を産んで、また次の世代へ引き継がれて行くといいな。
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マイマイガ

2013-08-09 13:56:25 | 昆虫
ま、一般に嫌われ者です。
嫌いな方は見るのもイヤでしょう。
ドクガ科の「マイマイガ」です。
北アフリカ、ヨーロッパ、アジア、北アメリカ東部に広く分布する汎存種(世界中どこにでも生息する動植物種)です。
オスは茶褐色、メスは白い色をしています。
ドクガ科に分類されていますが、1齢幼虫以外にはほとんど毒針毛がなく、かぶれることはありません。
昼夜よく飛びますが、特にオスは昼間にメスのまわりを飛び回ることから「舞い舞い蛾」と名付けられました。
約10年周期で大発生を繰り返す習性が知られており、その際におぞましい数の個体数と旺盛な食欲であらゆる草花・樹木の葉を食い尽くすため、森林害虫として有名です。
幼虫の食草は、サクラ類、ウメ、クヌギ、クリ、アラカシ、ヤナギ類、ケヤキ、ハンノキなどです。
サクラの木などに約300粒の卵を産みつけ、一斉に孵化します。
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阿蘇紀行(ミヤマアカネ)

2013-07-24 14:40:15 | 昆虫
山地・丘陵地の湿原や池、沼などのゆるやかな流れに発生し、少なくとも西日本では沖積平野には進出しない。
成虫期は6月から11月です。
雄が成熟して全体が赤くなると、翅の先にある縁紋も赤くなるので見分けられます。
確認のために中薗ARに写真を見せたところ、「どこで撮影した?」と聞かれました。
「阿蘇に行った時に撮影しました。」と答えた上に何かあったのかと尋ね返すと、長崎県の南ではあまり見られないトンボだそうです。
全国的には普通一般に見られる、珍しくもない種だそうですが、何故か県南ではほとんど見ることが出来ないとのこと。
確かに雲仙・島原では見ないので、「なんだろう?」と思って撮影しました。
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ミドリヒョウモン

2013-07-13 14:24:13 | 昆虫
日本全土で見られるタテハチョウ科の仲間「ミドリヒョウモン」です。
一番ふつうに見られる大型のヒョウモンチョウです。
特徴は、後ろ翅の裏(写真に写っている面)が草色の地に銀白色の帯が3本入っていることで、他のヒョウモンチョウ類と見分けることが出来ます。
草原性のヒョウモンチョウが多いなか、この種はやや森林性で、林縁でよく見かけます。
5月下旬から6月上旬より出現し、しばらく活動しますが、夏も盛りをむかえると飛翔する姿をまったく見なくなります。(「夏眠(かみん)」と言われる行動です。)
秋になって涼しくなると活動を再開し、雌は産卵を行います。
卵または1令幼虫で越冬します。
幼虫の食草は、各種のスミレ類です。
調べてみると、結構面白い昆虫でした。
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