事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「NHKスポーツアナだけが知っているあの名場面の裏側」松本一路著 青春出版社

2008-10-23 | スポーツ

454 NHKの元エグゼクティブアナウンサー(なんだこの職名は)だった松本が、現役時代の思い出を語る。甲子園決勝における松坂のノーヒットノーラン、近鉄対ロッテで、ロッテ監督の有藤がふざけた抗議をしたものだから時間切れで近鉄が優勝を逃してしまった歴史的延長戦、イチローの200本安打達成の瞬間……それぞれのエピソードは面白いけれど、どうもこの人の考え方にはついていけない。

彼のアナウンサー哲学によれば
「ペルー、日本を破りました!」
がダメで
「日本、ペルーに敗れました」
でなければならない、とする根性がオレはダメ。ダメったらダメ。日本のスポーツ中継の偏狭さは、こんな哲学が影響しているんだと思う。野茂が切りひらき、イチローや松坂が続いているメジャーベースボールの多くを中継するNHKの“エグゼクティブ”がこんなレベルなのか……

西田善夫アナならそんなこと言わないと思う☆★

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「超能力番組を10倍楽しむ本」山本弘著 楽工社

2008-10-22 | 本と雑誌

Book_09  テレビのやらせを、単に糾弾するだけでなく冷静な態度でたしなめているところがかえって効果的。多くの超能力やマジックが、スタッフの協力なしには成立しえないことを淡々と語っている。超能力者によって解決した事件など、実はひとつもないことを具体的な事例で暴く章は圧倒的。SF作家であり(「アイの物語」を書いた人だ!)、トンデモ本を指弾すると学会会長の顔もある山本だけれど、あの学会に偏見をもっていたのは間違いだったか?

この書の貴重なところは、科学というのは再現性が必要とされるという基本をちゃんと思い起こさせてくれることだ。「職業欄はエスパー」で特集したように、スプーン曲げの清田氏は「(調子が悪くてできそうにないから)インチキをしてしまいました」と語っていた。でもそんな理屈を受け入れ続けるようでは視聴者はいつまでもなめられてしまう。再現性がないのならそれは超能力なのではなく、単に無能力なのだと喝破する冷静さがわたしたちに求められているだろう。

でもテレビでは常に奇跡が起こっている?わたしは思うんですよ。録画が微細に行われるようになればなるほど、超能力者はしんどい思いをするはずです。彼らの最大の敵はテレビの解像度と「視聴者の疑う姿勢」ですし。あ、それから“雲を消してしまう超能力”は息子に向けて一度やったことがあります。大成功でした

登場する子どもの名前は夕帆ちゃんと勇馬くん。UFOUMAです☆☆☆★★★

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遊郭のお話~「洲崎パラダイス 赤信号」(’56 日活)

2008-10-22 | 邦画

Suzakiparadaise 「さくらん」~吉原篇はこちら

監督:川島雄三 出演:新珠三千代 三橋達也 轟夕起子

伝法な新珠三千代にゾクゾクする。生活力のない、わけありの二人が赤線地帯の寸前で踏んばりきれず、女はもとの娼婦に戻ろうとする。しかし……

「幕末純情伝」しか見ていなかった川島雄三(「花に嵐のたとえもあるぞ、サヨナラだけが人生だ」の名文句で有名。今村昌平の師匠です)の、これは本領を発揮した風俗映画。確かに名人技だ。俗なる新珠と、聖なる芦川いずみ(藤竜也の奥さんです)を対比させ、その間でゆれうごく三橋達也のたよりなさがいい。まるで上質のフランス映画のよう。

洲崎は現在の江東区木場。売春防止法が国会で通り、昭和33年4月1日施行までの微妙な時期のお話。当時の洲崎には800人以上の娼婦がいたのだとか。吉原などと違い、値段の安さが特徴だったようだ。湯屋の陰から永井荷風でも出てきそうな風情。もう若くない娼婦が、飲み屋でくだをまきながら、どうしてすぐにこの町にもどってしまうのかを訥々と話す場面など、渋い。

飲み屋の女将を演じる轟夕起子が、素人さんとしての醒めた感じを絶妙に☆☆☆★★

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遊郭のお話~さくらん

2008-10-21 | 邦画

Sakuran  売春防止法施行以後に生まれたわたしのような世代にとって、金を払って女性を“買う”という行為は(建前にすぎないとも言えるが)常に違法行為だった。だから為政者に認められた公娼街は歴史の彼方にある。落語や文学、そして映画によって想像するしかない。女性にとって苦界と表現されるように苛烈な場所だったはずだが、だからこそ虚飾としての“”が実現された場所でもあったろう。

さくらん」(’07 アスミックエース)
監督:蜷川実花 原作:安野モヨコ 脚本:タナダユキ 出演:土屋アンナ 椎名桔平 木村佳乃 安藤政信 

気鋭の女性写真家(蜷川幸雄の娘でもある)と女性脚本家を起用し、主演は土屋アンナ。加えて音楽は椎名林檎。完璧に正解な布陣。しかしあまりに完璧すぎてあざといくらい。80年代の西武がしかけた“文化臭”みたいなものがプンプンする。画面には、ビードロのなかの金魚が遊女の象徴として常に往来し、着物もアヴァンギャルド。うーん、コンセプトが見え見えすぎて……まるで監督のお父さんの映画のようだ(笑)。

だが後半、世話物ストーリーが佳境をむかえると、そんなことを気にする必要さえ感じない。伏線のすべてがヒロインの死を暗示するが、しかし土屋アンナの魅力がそんなことをどうでもよくしてしまう。好きな作品とはおよそ言えないが、魅力的であることは確かだ。菅野美穂(気合いの入ったベッドシーンを演じています)と安藤政信が作品を締めている。

意外な人たちの特別出演も、なんか西武っぽい☆☆☆★★★

次回の廓話は「洲崎パラダイス 赤信号」を。

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明細書を見ろ!08年10月号~はがきの秘密

2008-10-20 | 明細書を見ろ!(事務だより)

Kazenogarden 08年9月号はこちら

どうも年金だの直行直帰だのとヘビーな直球ネタがつづいたので、今月はちょっと趣向を変えて……

学生協経由の引き去りがある人は、袋の中身にちょっと驚いたことと思います。おなじみの、あのほそい引き去り明細がなくなり、「控除金明細書」という名のハガキに変身していますから。
これは、少なくとも図体のでかいぶきっちょな事務職員には朗報。あの細い紙きれを切り取るときにひきちぎってしまい、何度セロテープでつなぎあわせたことか(T_T)。定年までなさけない手作業がつづくと思っていただけにうれしくてうれしくて……

今回の変更は学生協の電算システムの変更が契機になっています。これまでは外部発注していたため、年間何百万円も電算使用料を払わなければならなかったのが学生協の悩みのタネ。そこで数年前から自前のシステムに移行する準備をすすめていて、ハガキという形でそれが具体化したわけです。

さっそくハガキを開いてみましょう。もっとも大きなスペースをとっているのが学生協から購入した品代、あるいは学生協経由で引き去られる保険料など。給与明細の『学生協』という欄に該当する部分です。その右側に教職員組合、教職員共済、公務員弘済会、教育会館という、いわば学生協の“親戚筋”(※)にあたる引き去りが掲載されています。

※組合や教職員共済はともかく、公務員弘済会は親戚筋とは言えないだろう、とお考えのあなたは甘い。あそこは先日まで、理事長が県教委学事課長の天下り。副理事長が組合の委員長という呉越同舟ぶりでしたから(笑)

ぶっちゃけた話、今まではみなさんが学生協から何を買ったかまで印字された一覧表が事務職員にさらされていたわけで、なんか、失礼な感じでした。プライバシーの侵害もいいところ。さあこれからはみなさんが何を買っても事務職員は知ることはできません。あやしい商品(^o^)でもなんでもバンバン買ってください!

Ogatakenn02 画像は「風のガーデン」(フジテレビ)
脚本の倉本聰は今、さぞやしんどいことだろうと思う。緒形拳にこれほど「死」を語らせてしまったのだから。むかし「前略おふくろ様」(日本テレビ)において、田中絹代の現実の死をドラマのなかで語らざるを得なかったとき以上に。

08年10月年金特別便特集号につづく

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続・わたしの見かけた有名人~成田エクスプレスにて

2008-10-20 | 読者レス特集

Kawaguchiyoriko 名古屋篇はこちら

某年1月3日。成田エクスプレス車内(東京→成田第1ターミナル)で、川口外務大臣(元)とデッキでご一緒しました。

「あれっ。どこかでお会いしましたね。娘のPTAでしたっけ?」

「いえ。」

夫「(小さい声で)川口外務大臣だよ。」

「あっ。失礼しました。てっきり娘の保護者の方だと思って……。この間まで、外務大臣さんでしたね。今日はどちらまでご旅行ですか。」

「ちょっと香港まで」

「街を歩いていて、声を掛けられませんか」

「その時は、『外務大臣は妹なんですよ。』と話すと、ああそうでしたか……。と、納得しますよ」

「大変ですね。話は変わりますが、キャリアウーマンで頑張っていらして素晴らしいですね。小泉総理大臣はどんな方ですか?田中真紀子さんと大臣を交代したときはどんなだったですか?」……などと、矢継ぎ早にレベルの低い質問をしたわたしでした。 
 成田空港までの約40分、ずっと話していました。

 とても気さくな方で、わたしの愚問にも微笑みながら、丁寧に答えてくださいました。娘にも、「アメリカで何の勉強をなさっているのですか」なんて、声をかけられたり……。

 あの日は、娘がまたアメリカに帰っていくのを、見送りに成田空港まで行ったのでした。見送りに行くなど、親ばかと言えば親ばかですね。

 義務教育費国庫負担制度堅持中央行動では、社民党党首の福島さんと握手をしたり。

 橋本総理大臣と偶然ホテルでお会いしたことがありました。それは、10年ぐらい前のこと。防衛大学の卒業式の日、制服姿でホールから出てきたときのことです。

彼は、ポマードべったりのヘアースタイルで、制服姿白手袋が凛々しくて、思わず「かっこいいー」と、握手を求めてしまいました。笑って応えてくれましたが……。

……なにも、申しますまい(^o^)。この事務職員にしかできない力業であることは確かですもの。

「原宿と青山」につづく

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続・わたしが見かけた有名人~名古屋篇

2008-10-19 | 読者レス特集

200707153884971n 綾瀬はるか篇はこちら。今回は07年夏のネタです。

名古屋で田中康夫氏とノッポさんにあいましたよ。
田中氏は街頭演説中を見かけただけでしたが、のっぽさんとは握手して絵はがきをもらい、サインをしてもらいました。
お二人ともテレビで見るよりずっと小柄で、あのパワーはどっかくるのか不思議なくらいでした。

……この読者がなぜ名古屋にいたかというと、事務職員の読者たちはお察しのように全事研(全国公立小中学校事務職員研究会)の大会が行われたから。内容は参加者からおいおい報告されるでしょう。

 さて、その名古屋。参院選真っ最中だったから田中康夫の演説を聞くのは自然な流れ。でもノッポさんとは意表をつかれたなあ。
 ただね、有名人シリーズに顕著なのは「テレビで見るよりずっと小柄」か、「テレビで見るよりずっと大きく」有名人たちが見えたというレス。このふたつにはどんな分かれ道があるのだろう。

Nopposan  田中康夫の場合は「カメラは常に政治家をクロースアップで撮る」影響があるのだろう。ノッポさんは常にたったひとりで(あの体型で)教育テレビのフレームにいたから、実際に見たら小柄に見えるのもわかる。でも、その逆の場合は?

 全然関係ないけど、先日の日教組全国事務研でナマわたしに初めて会った読者への第一印象は

僕の中で勝手にもう少し小柄なイメージを作ってたから…。ホリさん、「原田宗典に似てる」って言われません!?あんなに背が高いとは思ってなかったんです(^_^;)

……でした。なんて言っていいのか。次回は成田エクスプレス篇です。

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続・わたしの見かけた有名人~綾瀬はるか

2008-10-19 | 読者レス特集

Ichi 超大物篇はこちら

先日、知り合いに頼まれて曽利文彦(「ピンポン」)監督作品「ICHI」の撮影にエキストラとして参加してきました。雨のため撮影が一日延びて、エキストラが不足してしまったためにどうしてもと頼まれ、その時はどんな内容なのか、誰が主演なのか、誰が監督なのかもわからないけれど、おもしろそうだったので引き受けて行ってきました。

どうせエキストラなのだから、2、3時間もあれば撮影は終わるだろうと簡単に考えていたのですが、朝の8時集合なのにエキストラの出番は午後4時頃でした。時代劇だったためにカツラをかぶるのですが、締め付けがきつくて、衣装のせいもあってとてもつらい待ち時間でした。

エキストラの出番は、歌舞伎を観覧している町人(私は旅人の役。ほかに農民等がいる)が悪党に襲われ逃げまどうシーン。そのためずっと走りまわっているのでとても疲れました。

3時間ほど撮影し、プロのエキストラに「これくらいの撮影でどれくらい映りますか?」と聞くと、シーンそのものが数秒から十数秒、自分が映るかといったら、全く映らない方が可能性は高いと……手や足が映ればいい方だと教えられ、映らない部分の撮影もあれだけの時間や人を使って撮影する映画の撮影ってなかなか大変だと感じさせられました。

Ayaseharuka01 今回のエキストラの出番は、主要な俳優と絡む出番はなかったのですが、待ち時間の間、主演の綾瀬はるかや、竹内力がすぐ近くをうろうろしていたり、また撮影を見学できたりしたので貴重な経験ができました。

綾瀬はるかは、テレビで見る限りは正直特に好きでも何でもなかったのですが、近くでみるとめちゃくちゃきれいで、びっくりしました。竹内力はそのまんま(笑)。

先々日に親父がエキストラで参加した際は、ほかに大沢たかおや、有名な俳優が数人いたらしいのですが、名前は覚えていないと……もったいない……
もし今後も機会があればまた参加したいと思えるような、貴重で楽しい経験ができました。

……彼の報酬は昼食の弁当と映画のTシャツ。ギャラはまったく発生しなかったそうだ。でも、いいなー。さて、この「ICHI」いよいよ公開だ。

次回は名古屋篇

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続・わたしの見かけた有名人~超大物

2008-10-19 | 読者レス特集

Takakuraken08 「星のラブレター」篇はこちら

もう10年くらい前の話ですが、職員旅行で高輪プリンスに泊まったときに高倉健とばったり出会いました。
Gパンに革ジャン姿で歩いてきたのですが、最初から放っているオーラが違っていて、今まで出会ったどの人よりも「かっこいい!」と思える方でした。
というより、比べること自体が愚かなことだと思いました。

……ネタをばらすようだけど、この人は忘年会シリーズのときに横浜中華街でピーターとも遭遇しているのである。おそるべき有名人遭遇率。

 しかし高倉健とはなあ。これだけの超大物に出会えると、それだけでご飯が三杯いただける感じですね。会った場所も高輪プリンスとは渋い。わたしはまもなく品川プリンスに泊まる予定なんだけど、誰かに会えないものかしら。小物でいいから。

次回は、ついに綾瀬はるか登場。

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続・わたしの見かけた有名人~星のラブレター

2008-10-18 | 読者レス特集

2005052001 お天気お姉さん篇はこちら

私デビュー当時から THE BOOM (島唄が有名ですが)のファンでして、06年に文翔館にヴォーカルの宮沢和史が寄り道ツアーで来てくれて、終了後久しぶりに出待ちなるものをしてたら、ふらーっと本人が現れて、気軽に話すことが出来ました。で、本人運転のワーゲンのワゴンで「じゃっ!」と帰って行かれました。
そしたら、家の近くのセブンイレブンでまた会いまして、おくさんもそばにいて、ふつーになんか食べてました。芸能人も腹減るよなあとなんか妙に納得しました。

……そりゃ、腹はへるよ芸能人だって(笑)。しかし出待ち、ってのはやったことがないけど、アイドル全盛のころはファンたちの間で壮絶な世界が展開されたらしいな。宝塚あたりはきちんとした礼儀作法があるらしいし。ま、これがロックだったりするとグルーピーと名を変えることになって……偏見?
しかし宮沢って奥さんがいたんだ。オレはてっきりゲイだとばっかり……ちなみに、わたしのカラオケの持ち歌は「星のラブレター」です。

Mitsuoka  ……読者からのレスで判明。そうだった、宮沢の奥さんって、コスモポップスベストテンでDJやってた光岡ディオンなんだよな。いやー失礼失礼。しかしこのふたり、どうやって知り合ったのかなあ。土曜の午後だと出番は一時間ずれているはずなんだけど。

次回は超大物篇です。

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