事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

明細書を見ろ!08年夏のボーナス号~ねんきん特別便を見ろ!

2008-06-29 | 明細書を見ろ!(事務だより)

恒例、ウチの学校の事務だよりシリーズ。給料袋はこんなものでしかふくれません。08年6月号はこちら。あ、下の画像は社会保険庁が発行したやつのサンプルです。公務員宛のとはちょっと違う。

むかしむかし、まだ“恩給”という言葉が死語ではなかったころ、定年退職直前のセンセイが事務職員に

「……この、『公立学校共済組合』というのは何かね?」

とたずねたという強力な話があります。世間知らずもここまでくればいっそ立派です。

 年金をめぐる状況が連日マスコミをにぎわし、参院の与野党逆転を生んだ最大の要因でもあるわけですから、現在の日本人で自分の年金の種類を認識していない人は少ないはず(と信じたい)。

さあ明細書を見てみましょう。中段の控除欄で【共済長期掛金】の項目に引き去りがある人は、公立学校共済組合員で、将来共済年金を受け取るパターンです(例外もあります)。【社保(厚生年金)】の欄に引き去りがある人は、民間の会社員などと同様に厚生年金をうけとる可能性が大きいわけ。将来どんな転職をするかわからないので確言はできないのですが。

※数年前から共済の掛金は『総報酬制』といってボーナスからもけっこう引き去ることになっています。ちょっとびっくりするぐらい引かれています。

「あれ?いま問題になっている国民年金は、だからわたしには関係ないのかな?」

こう考える人がいてもおかしくありません。違います。共済組合員だろうが厚生年金該当者であろうが、将来もらう年金には【基礎年金】という部分があり、それってまさしく国民年金のことなのです……そろそろ話がめんどくさくなってきましたか。

 そうなんですよ。年金の話というのはどうもわかりにくい。で、どうしてわかりにくいかというと“みんなに理解されては困る”からです。自信を持ってください。わからないのが普通なんです。それはなぜか。

 社保庁のずさんさのせいで5000万件の年金記録が宙に浮いていると騒がれています。まず、ここで不思議に思いませんか。ほぼ全人口の半分にも及ぼうかという記録が宙に浮いている?いくらなんでも割合がでかすぎます。そうです。どう考えても『最初からまともに払うつもりがなかった』のでしょう。それは年金という制度が日本でどう生まれたかに既にあらわれています。このあたりを次号で。

Sight36hyoshi  さて、この3月末に共済組合員だった人に、「年金加入記録のお知らせ(公務員共済ねんきん特別便)」をお渡ししました。さっそくチェックしてください。自分が公務員である期間がちゃんと記載されているか(指導主事などの行政職だった部分も忘れずに)……で、やる気をそぐようですが、この記録はおそらく間違っていません。社保庁の記録はボロボロなのにどうして?と思われるでしょうが、ここでひとつのエピソードを。

 ミスター年金としてすっかり有名になった長妻昭議員が、公務員共済組合の担当者と社会保険庁の事務方を呼んでそれぞれの現状を説明させたら、公務員共済の方は

「え?そんなひどいことやってるの?」

と驚き、逆に社保庁の方は

「え?そんなにキッチリやってるんですか?」

とこちらも驚いたというのです。だから今回の特別便の文章をよく読むと「社保庁のねんきん特別便とこっちの特別便のデータに違いがあったら、そりゃこっちの方が正しいんだぜ」と言っていることが見え見え。自分の分だけはしっかり管理しているってことで、公務員はまたいじめられそうだ……

※公務員の年金記録は、コンピュータに入っている記録と紙ベースの台帳、そしてその台帳をマイクロフィルムにしている三種類で保管され、完全に一致している。
【テキスト:「年金のリアル」磯村元史 SIGHT‘08夏号】

※まだまだ旅費は出ないので「直行直帰②」は後日にまわします。教育事務所長名で「旅費の支払いについて」という釈明の文書がきていますので回覧しますが、事務職員は同情的です。だって悪いのは教育事務所ではなくて、新しい財務システムがひたすら不出来だからなので。

7月号につづく。

コメント (4)
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カード&ポイント 8枚目 カードの事情

2008-06-29 | 日記・エッセイ・コラム

7枚目「フォーラム・ソラリス会員証」はこちら

……他にもわたしの財布には、運転代行ポイントカード、図書館利用者カード、診察券、保険証など、小綺麗にラミネートされたものから、赤いスタンプのにじんだ紙製のものまで、カードがいっぱいだ(そのなかでも公立学校共済組合員カードのペナペナさは光っています)。

 さて、ここでわたしがわからないのは、カードの、特にクレジットカードのメリットなのだ。

 あらゆるカードが“顧客の囲い込み”効果を狙っていることは今までの特集でおわかりのことと思う。客商売でもっともむずかしいのが、とりあえず自分の店にどう足を運ばせるかであることを考えると、さまざまなサービスが付帯している事情は理解できる。特に家電。わたしは今まで新潟資本の『電激倉庫』で買うことが多かったのに、いまやすっかりヤマダ電機派。ポイントのお得感に惹かれてついつい訪れてしまう。

 ではTSUTAYAの、常に10%OFFカードはどう考えればいいのだろう。顧客であるわたしにとっては

・通常料金400円が、引き落としの際に360円になる。
・ポイントがたまって引き換えができる。
・現金を用意しなくてもいい。
・ほとんどサインもいらないため、レジに並ぶ時間が短くてすむ。

……などのメリットがある(他にも利用明細といっしょに送られてくるパンフにたーくさんサービスが列挙されている)。

わたしはここで考え込む。
それではカード会社であるアプラスと、レンタル屋であるTSUTAYAの方には他にどんなメリットがある?噂では『リベート』や『リベート返し』だので小売りがバタバタつぶれてしまう現象すらあるという。それなのにカード&ポイントで客をしばりつけようという動きは加速するばかりだ。典型的なのが携帯電話のポイント制とインセンティブ(販売奨励金)だろうか。商売の理屈が果てしなく暴走し、おかげで毎日のように使うカードはわたしにとって相変わらず不可思議な存在のままだ。

これらのやりとりで、いったい誰が損をし、いったい誰が得をしているんだ?ホントわかんねえ。誰か教えてくれ!
【カード&ポイント おしまい】

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カード&ポイント 7枚目 フォーラム・ソラリス会員証

2008-06-29 | 日記・エッセイ・コラム

Soralis  シネコンのカード(三川イオンシネマ)篇はこちら

フォーラム・ソラリス会員証

 これは山形市内にあるシネコンの会員証。「グリーンハウス再建計画」シリーズでおなじみですね。特典は三回入場するとポップコーンのサービス、6回で招待券がもらえる。料金が一般1、200円はさすが映画の街らしい良心的な設定だ。でもここのシステムは酒田市民にとってはかなりきつい。なにしろ有効期限が6ヶ月間なのだ。いくら不良組合役員とはいえ、なかなかこれは……(T_T)。

このシステムは、新シネコンであるムービーオンに客をとられないための囲い込みとして機能している。月に一度、ウチのグループで映画を観ることを習慣にしてくださいねというわけだ。その、囲い込みあたりの事情については最終回で。

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カード&ポイント 6枚目 シネコンのカード

2008-06-29 | 日記・エッセイ・コラム

724wm_img_w1 ゆずカードはこちら

イオンシネマメイトカード

 地元のシネコンのポイントカード。シネコンのなかでもイオンは全国に7店舗しか展開していないのでマイナーな方だと思うけれど、ジャスコと一体化しているメリットを強調しまくっている。上映前には例外なく蒼井優のイオンカードのCMが上映され、あまりのしつこさに彼女に近ごろちょっと辟易しているほどだ。ついでだから言っておこう。例の海賊版撲滅キャンペーン(黒い涙とドクロマーク)、怖すぎるのでやめてくれないか。子どもは絶対トラウマになるぞ。近ごろの趨勢から仕方のないことだとMPA(モーション・ピクチャー・アソシエーション)は主張しているようだが、だとしても観客を恫喝するだけでなく、映画のプロとして“芸”を見せてくれなくては逆効果だろうに。

※現在の海賊版撲滅キャンペーンは例のパントマイムっぽいキャラ。すべっているのは同様。どうしてDVDと同じように警告を冒頭に流すだけではいけないのだろう。変な小細工をするから軽く見られるのでは?

Video  それはともかくイオンシネマのポイントは、平日2点、土日祝日が1点。たまにポイント4倍の日、なんてのがある。3ポイントごとにポップコーンなどが店内の売店でタダになるチケット(コンセッション・サービス・チケットという生意気な名前がついてます)がもらえ、10ポイントごとに招待券ゲット。封切り1、300円という値段もうれしい。シネコンの強みはこの“割引”にもある。一律1、000円になる「映画の日」ですら定着に時間がかかった興行界の旧弊さを黒船としてぶちやぶったシネコンは、やはり映画界の救世主だったわけだ。グリーンハウス再建計画の参考にもなろう。

 わたしは今ここのポイントが186ポイントたまっている。100ポイントに達したときには招待券一枚だったんだけど、200ポイントのときはなんかもっとビッグなボーナスがほしい感じ。たのむぞイオン。

※現在のわたしのポイントは、えーと270点。こちらの制度も変更になり、3ポイントごとのチケットは廃止。10ポイントごとに招待券とドリンクサービスになっている。1000ポイントたまると全日1000円で観られるようになるんですって……たまるころには老齢者料金で入るようになってるだろうなあ。

次回は、ソラリス=フォーラム会員券

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カード&ポイント 5枚目 ゆず

2008-06-29 | 日記・エッセイ・コラム

Photo 「ギャンブル付カード」はこちら

「ゆず」スタンプカード

 あの痴情放火事件(勝手に名づけた)によって閉店に追いこまれてしまったヌーベルキュイジーヌ「ゆず」のポイントカード。酒田市民にしか知られていないか。これほど予約がとりにくい店もなかった。

 この店の二階には陶芸ギャラリーがあり、お昼は10ポイント、夜は6ポイント(食事のたびに1ポイント)で好きな陶器を進呈、という女性のハートをゲットするに十分なシステム。もう使うことはないカードだけど、記念の意味で捨てられずにいます。

わたしはこのゆず前が通勤路。毎朝「いつ再開するのかなー」と期待しながら通っている。天才とまで称されたシェフは、いまは某所でその才能を活かしているらしい。

次回はシネコンのカード

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カード&ポイント 4枚目 ギャンブル付カード

2008-06-29 | 日記・エッセイ・コラム

20070220112544 3枚目「スーパーの流儀」はこちら

ヤマダ電機ポイントカード

家電量販店において、ポイントとその還元による顧客の囲い込みはもう常識なのだろう。でも、店舗入口にカードリーダーがあり、スロットゲームでポイントを加算するサービスはやり過ぎ。紳士淑女や子どもたちまで、毎回あれにカードを突っこんで一喜一憂する姿はちょっと不健康だと思う。パチスロをやったことがない男の偏見かもしれませんけどよ。

次回は、ゆず

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