goo

京都市役所

-
写真は、外観。

京都市役所は河原町御池の北西角にあり、現在の本庁舎は昭和2年武田五一の設計で建てられました。
政令指定都市の市役所では一番古いそうです。

アクセス
地下鉄東西線の京都市役所前駅で下車します。
改札を出て左折し2ブロック先の右手に、市役所への直通地下通路があります。

京都市役所は正面に本庁舎、左手に西庁舎、本庁舎の奥(北側)に北庁舎があります。
本庁舎は再整備され、2021年9月に完成しました。

本庁舎は中央から両翼を伸ばすような左右対称型ですが、中央と向かって右翼は昭和2年、左翼は遅れて昭和6年の建築です。

中央の玄関には車寄せがあります。
上部には塔があるネオ・バロック様式です。
平日は内部に入れます。
内部に入ると正面階段があり、階段の踊り場突き当りにはステンドグラスが3つ並んでいます。
左右は広く長い廊下になっていますが、廊下への入口が葱花型のアーチになっておりイスラム風のデザインです。
また左手のエレベーターの扉は漆塗りで、京蒔絵になっています。

正面の階段を登り、2階へ上がると奥側に市会議場が、4階まで登った表側には式典会場である正庁の間が今回の整備で復活されました。
しかし共に通常は見学出来ません。

各階東西に伸びる廊下の左右に市役所各課の部屋が並んでいます。

中央のエレベーターもしくは左右両翼の階段を上まで登ると、屋上庭園に着きます。
平日8:00~18:00は、屋上庭園に入ることが出来るようになりました。
芝生にベンチが至るところにあり、休憩やお弁当を食べたりも出来そうです。
そしてなにより中央の塔が近くに見えます。
塔の上部に並んだ毛筆をかたどったデザインは日本風、
その間やバルコニーにある正方形の凹凸はインド風、
バルコニーの下を支える舟肘木型の支えは中国風と、
東洋のモチーフを融合した意匠になっています。

2021/11/3の京都市親子ふれあい議場見学会で市会議場に入りました。
2階の正面階段の脇にある入口から入ると、短い廊下があって議場の前方脇に出ます。
正面の1番高いのが議長席、その前に演台、書記席があります。
正面に向かって右に市長、副市長席、左手に理事席(市職員)があり、議員席を相対しています。
議員席は扇状に定数の68席。
緩やかな階段状で、左右の端はバリアフリーで坂になりました。

議場正面には漆喰の装飾がされたインド風のアーチがあり、これは創建当時のものです。
アーチの左右には3連型の照明がありこれも建設当時のものですが、入口上の2連型の照明は今回建設当時のものに模して復元されました。
壁は緑の緞子張りで、今回新調しています。
天井は7×7の格子の大きな格天井。
1番外枠の外周は漆喰装飾でしたが重さがかなりあったので、今回別素材で衣装を再現しています。
そのうちの5×5の外周は白色の天板で、裏にライトが入っています。
最内の3×3は幾何学模様のステンドで、これも建設当時のものです。

議場後方は縦にみやこ杣木が組まれた壁で、その奥に映像や音響調整の部屋があり、扉を開けると議場に直結し、ここにカメラを置いてTV中継するそうです。

3階は傍聴席で、黄色のシートが並んでおり、車いすスペースがあります。

2022/11/11~11/13の京都モダン建築祭で、市会議場と共に一般公開されました。
式典や行事を行う部屋で、戦前建築ではよく見られたそうです。
ブルーを基調にした壁紙に、白い柱。
柱の上は天井には細かな装飾が復元されています。

正庁の間の左手にあります。
通常公開はしていませんが、2023/11/19の平安ノ椿茶会で内部に入りました。
まずは前室があります。
4畳にスロープが付いており、船底天井になっています。
この左手に4畳と8畳の茶室があります。
右手奥に床の間、床柱は北山杉のしぼり丸太。
左手には床脇。
また茶室左側の天井は落天井です。


コメント ( 2 ) | Trackback ( )