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2020 12/9の拝観報告4 最終(京都南座 顔見世興行 第2部)

写真は、まねきの揚がる南座前。
本来は紅葉拝観の続きですが、このネタは賞味期限があると思うので(笑)割り込みで掲載します。
御覧の様に今年の顔見世興行です。
チケット確保までの経過は、リンク記事の前半に。
かくして今年の人気、第2部に行ってきました。
今年は法要で話したら「行ってみたい」と言い出した姉と一緒ですw
13:45頃に南座(リンク写真の東西まねきの1番が、坂田藤十郎と市川團十郎ですね・・・)前に到着。
席数が半分のため、例年の混雑はなかったです。
13:50から開場。
一列に並んで入場です。
今回は市松模様の販売で、それでも近くの2席は取れず、1等席6列目と16列目でした。
まあ姉にはい席で観て貰おうってことで、6列目をあげました。
姉は全くの初心者なので、事前にあらすじの説明、イヤホンガイドのレンタル、番付を購入しました。
さて14:30から開演です。
今回は2幕。
1つ目は、寿二人猩々(ことぶきににんしょうじょう)。
お酒売りが夢をみます。
それは場所でお酒を売ると、富を得ることが出来、そしてそこに赤毛の猩々(まあ妖精的なもの)が現れるという内容です。
酒を売っていると猩々が現れうれしそうにグイグイ酒を飲む。
そして最後は絶えず酒が湧き出る酒壺を残して去っていく
というようなお話。
ストーリーそのものよりは、舞踊を楽しむ演目です。
猩々は片岡千之助さん(仁左衛門さんの孫)と中村隼人さん(錦之助さんの長男)。
歌舞伎界の若手(20歳と27歳)の2人の舞。
僕の歳ならこれから20~30年は観られるので、今後が楽しみです。
その時には「この2人は若いときから観てるけど・・・」って講釈垂れてやろうと思いますw
14:50に終わり、15分休憩。
そして15:05からこの日のメイン、熊谷陣屋です。
源義経の家臣、熊谷次郎直実は初陣の息子 小次郎と出陣中。
その陣屋が舞台。
陣屋の前には見事な桜があり、そこには義経の命で
「一枝を剪らば一指を切るべし」との制札が出ています。
書いたそのままの意味は「枝折ったら、指切るぞ」ってことです。
さてその陣屋に子供初陣が心配な母 相模が登場。
本来は片岡孝太郎さん(仁左衛門さんの息子)でしたが、新型コロナウイルスに罹患後であり休演でした(この翌日から復帰)。
さらに同行していたのが平敦盛の母 藤の方です。
藤の方も本来は片岡秀太郎さん(仁左衛門さんの兄、愛之助の養父)でしたが、体調不良で休演でした。
その藤の方は直実と相模の恩人なのですが、子の敦盛が直実に討たれたと聞いて復讐しようとやってきています。
直実と相模の話を聞いて、敦盛が討たれたと分かった藤の方が飛び出てきて直実に切りかかりまずが、そこは女性と武士。
藤の方は組み敷かれてしまいます。
直実は敦盛の首実験のため義経の元に行こうとしますが、
そこは歌舞伎なので折よく義経の中村錦之助さん(時蔵さんの弟、隼人さんの父)が陣屋にやって来ます。
さて首実験で首桶を開けると、そこには直実の子 小次郎の首が。
動転する相模と藤の方。
この2人を直実が制札で抑えるところが見どころ。
そして直実は平然と
「一枝を剪らば一指を切るべし」→「一子(敦盛)を切るときは、一子(小次郎直家)を切って身代わりにしなさい」と理解し、
実は後白河法皇の御落胤である敦盛を守ったと義経に報告します。
あっぱれと褒める義経。
片やそれをみて頼朝公の命令に対する違反であると注進に走る梶原景高。
しかしその景高を手裏剣で始末する謎の老人 白毫の弥陀六(中村歌六さん)。
実は弥陀六は過去に頼朝義経兄弟を処刑から救った平宗清であると義経が見抜きます。
宗清は自分の情けのせいで平家が滅亡になったと嘆きますが、その弥陀六に敦盛の冑が入った鎧櫃を褒美として贈ります。
しかしその鎧櫃のなかには、敦盛が隠れているという寸法。
粋な計らいです。
最後はこのような事態になり直実は主君義経に暇乞いをします。
無常を感じ、武士をやめて僧になると。
義経もそれを是とし、直実は法体で花道へ。
舞台はそこで幕。
そして1人になった直実は初めて1人の親として悲しみを爆発させ、花道の奥へと退場します。
姉も言っていましたが、やはり仁左衛門さんの存在感ですよね~~。
カッコいい。
こんな76歳いますか。
46歳の僕が抱かれてもいいとさえ思うような(向こうは絶対にイヤでしょうけど)w
最初の悲しみを内に隠しつつ平然を保っているような雰囲気。
そして最後の感情の爆発。
演じ方も見事ですが、やっぱりスターからにじみ出るオーラというか存在感。
華がありますよね。
その魅力に取りつかれて、毎年顔見世と7月の松竹座に足繁く行くんですよw
16:30に終了。
はやり今年は3部制で演目が少ないので、ちょっと食い足りないですね。
また次の公演が楽しみです。
最後の姉と喫茶店で感想を話し合って、この日は帰宅しました。
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