無性に〝孝夫さん〟に会いたくなった。
長らく舞台でのお姿を見ることができていないので、
禁断症状というか。
で、お稽古帰りに新ピカへGO
「忠臣蔵」の大石内蔵助というと、個人的には、
大河ドラマの影響で勘九郎さん(当時)の印象が強かったのだけど、
それがいっぺんに吹き飛んだ。
圧倒的な存在感。
孝夫さんが演じているというだけで、
大石内蔵助という人柄そのものが(もちろん想像上のだけれど)、
登場していない場面にまで温かな血のようにめぐっている。
これぞ、役者魂
これぞ、芝居力
さすが、幼心に一目ぼれをしたヒイラギ初恋の人
やっぱり、生で会いたいな。
2月に大阪出張などないかしらん。
たぶんここ3年ぐらいかな、今は亡きノキアのケイタイを使っていた。
日本のケイタイ市場から撤退する直前の、
ノキア最後の日本向け携帯電話NM706i
女性の服装でも余裕でポケットに収まる(←これ重要)小ささと軽さ、
持っていくだけでそのまま海外でも使える便利さ、
何より、上品でどぎつくない真っ赤なボディの洗練されたデザインが、
これまでになくお気に入りだったNM706i
これが去年の後半あたりから、どうも不穏な動きを見せていて、
年が明けてから一気にそれがひどくなってきたので、
泣く泣く機種変更。
とにかくずば抜けてセンスの良かったノキア。
言い換えると、それだけ何かにつけて独自路線だったわけで。
電源コードの差し込み口の形状がまず独自路線。
→充電プラグも別途購入。
メールのバックアップが取れないのも近ごろはあまりない。
→古いケイタイもお持ち帰り。(レアメタル回収に協力できず)
とどめは、赤外線通信機能がなかったこと。これも当時としては珍しい。
→100件以上の電話帳データをイチから手入力するハメに・・・
(簡単にコピーできないって意味では、個人情報の保護にはなってる気もするが)
買ったばかりだから途中で充電しなくちゃとか、なんだかんだで、
結局、たかが機種変更に一日半ぐらいかかってしまった。
こういう作業が、パソコンの買い替え程度にシンプルになるのはいつのことだろう。
年が明けて初めての、演出家の先生との立ち稽古。
主役のソリストさん(ソプラノのね)が体調不良だとかで、
相手役のテノールさんはこのところずぅーっと、
“透明な”ヴィオレッタを相手に愛を語る二重唱の日々。
そこで本日は、演出家の先生自らヴィオレッタを演じながらの演技指導。
これが素晴らしくて!
おヒゲのヴィオレッタさんの、とてもがっしりした力強い肩を抱きながら、
真顔で思いのたけを歌い上げるテノールさんも、
これまたさすがプロ!って素晴らしさで。
この演出家さんは、ホンモノ
すべての歌詞と音楽が指の先の神経までばっちり叩き込まれていて、
どの役にも瞬時になれちゃう。
合唱指導の先生はいまだに合唱パートの歌詞すらちゃんと読めないのに。
音楽の中で演技をするということは、強いフェンシング選手みたいに歌うこと、
なのだそうだ。
突拍子もない喩のようでいて、だからね、と動きながら説明されると、
ああ確かに!って、ストンと腑に落ちる。
ソリストさんへの指導を見学しながら、
自分も、〝弱くて元気なフェンシング選手〟になっちゃってないかしらん、
って、出番のシーンを思い浮かべながら、いつになく真剣に楽譜とにらめっこ。
だって、本番まであと少し。
やるからには、全力でいい舞台にしましたって、胸張りたいし。
やるからには、前よりほんの少しでも、進化していたいし。
ブロガー仲間のBambooさんからも、かかりつけ鍼師の先生からも、
そうしっかりクギを刺されている一年の、今日が仕事始め。
ゆるゆる生きようと固く心に決めて、三週間ぶりの社会復帰。
腕の具合はどうですかと上司の先生が尋ねてくれたのをチャ~ンス♪とばかりに、
これでもかと置き鍼だらけの腕を見せながら、
全治半年~1年の見込みで、
激痛が緩和しないようなら腱断裂がないかMRI検査が必要で、
筋肉に負担のかかる動作は厳禁で、
ただし、お風呂のなかでのストレッチは少々痛くても必須で、
最低2泊以上の泊りがけでの湯治命令を出されました、
ってご報告。
引き続き大事にしないとね、って思ってくれるかと思ったら、
先生がなぜか嬉しそうに、
「じゃあ今年は温泉の事例研究すればいいね♪ 合宿もできるし♪♪」
だからさー先生・・・
これ治んなかったらこの会社どうなるか、わかってます?
この三連休は、長い冬休みの最後の三日間でもあるので、
新学期直前のサザエさんちのカツオ状態で、
“冬休みの宿題”として自分に課していた翻訳作業の仕上げに没頭していた。
ひとつのことだけに専念すると逆に能率が落ちる、という困った持病があるので、
音楽をかけるなり、小さめの音でTVをつけておくなりする必要がある。
“ながら”仕事の相棒に選んだのは、
教育テレビから録画しておいた『ハーバード白熱教室』
しかもステレオ音声のまま英語も日本語も同時再生。
これ、なかなかオススメ。
サンデル教授の聴き取りやすい発音の講義をバックに、
日本語訳の講義がオーバーラップして、なんというか、
正しい文法とか論理的な構文とか説得力のあるプレゼンテーションなどなどを、
聞き流しながらも感じることができる。
こういう内容の日本語を英語に言い換えたい、
という再変換の作業をやりやすいような思考回路が、
いい感じのノリで働いてくれるような気がする。
ただし、こんなことやってる最中に電話に出るのはキケン。
最初は「もしもし」か「Hello」か、思い出すのにしばらく時間がかかる。
年が明けてまる一週間が過ぎた今日、ようやく筝のお弾き初め。
まだ本調子じゃないので、軽く思い出し稽古だけ。
次の舞台での演奏曲のひとつがちょうど、
お正月の風景を詠み込んだ歌ってこともあって。
西洋では大晦日から元旦にかけてカウントダウンするだけのお正月、
日本ではお屠蘇にお雑煮、お節料理から始まって、
門松にお飾り、年賀状や、お年玉や、子どもの遊びの数々まで、
さまざまな風習と神事・仏事が独特の雰囲気を醸し出す。
そんなこのお正月、いまさらながら、ふと思ったこと。
たまたまかも知れないけど、
京都の街をぶらぶらしてた間、耳に入ってくるBGMはたいてい、
『六段の調』か『千鳥の曲』だった。
東京に戻ってきてこれまた街に出てみたら、どこのお店からも聞こえてくるのは、
必ずと言っていいほど、こぞって『春の海』だった。
どちらも、日本人なら誰もが聞いたことのある、筝曲の代名詞のような曲だけど、
こんなものまで、西と東で好みが分かれるのだなぁと思うとなんか面白い。
西は古典。
東は新曲。
昨日は、大学に博士論文発表会を傍聴に行ったところで先生につかまり。
とある学会誌の特集を企画することになった別の先生との打合せに流れで同席。
なんか話の雰囲気でそのまんま執筆者のひとりに名前が入り。
むむむ・・・今年ものっけからこの調子か・・・
気を取り直して、本日は正月七日、
お正月気分の残り香を楽しむべく、七草粥なぞ作ってみる。
ここ何年もずっと念願だった出町・ふたば*の五色の小餅。
朝も早よから極寒のなか行列に並んでようやく手に入れて、
一番美味しそうに見えた二色をこの日ために楽しみにとっておいた。
よっしゃ、七草粥にいざ投入!と張り切って冷蔵庫から取り出してみれば、
表面に点々と緑色のわたぼうし。
あぁぁ・・・今年もやっぱりこの調子か・・・
残念無念。
くーっ、今夜は粕汁でヤケ酒だ!
*出町・ふたば…京都・出町柳のお餅屋さん。餡入り豆餅が超有名。お正月の前後だけ売られる五色の小餅は、白、赤(えび)、緑(蓬)、黄(栗)の四色と黒豆入りの量り売り。
テレビで映画『The Sound of Music』を放送していた。
学芸会以外とピアノの発表会以外で初めて舞台に立った作品。
お役をひとつもらっていたけれど、なにぶん部員の少ないE.S.S.部。
演出、振付、照明、伴奏、効果音づくりなどなど、裏方のすべてに携わった。
初めての舞台経験がそのぐらいのがっぷりよつ具合とくれば、
三つ子の魂なんとやらで、次々に流れてくる曲はどれも、
ほとんど無意識に音楽に合わせて口ずさめる。
本当に名曲ぞろいの、不朽の名作ミュージカルだとつくづく思う。
いままでに何度歌ったか分からないのは、冒頭から3曲目。
何かの節目に直面するたびに、緊張と不安に襲われて、
口をついて出てくるのは、この歌のメロディと言葉の数々だった。
この歌に勇気をもらいながら、ここまで来た。
今年もこれを歌わずにいられないようなことが起こるかなぁ。
What will my future be?
I wonder.
I Have Confidence
What will this day be like? I wonder.
What will my future be? I wonder.
It could be so exciting to be out in the world, to be free
My heart should be wildly rejoicing
Oh, what's the matter with me?
I've always longed for adventure
To do the things I've never dared
And here I'm facing adventure
Then why am I so scared
A captain with seven children
What's so fearsome about that?
Oh, I must stop these doubts, all these worries
If I don't I just know I'll turn back
I must dream of the things I am seeking
I am seeking the courage I lack
The courage to serve them with reliance
Face my mistakes without defiance
Show them I'm worthy
And while I show them
I'll show me
So, let them bring on all their problems
I'll do better than my best
I have confidence they'll put me to the test
But I'll make them see I have confidence in me
Somehow I will impress them
I will be firm but kind
And all those children (Heaven bless them!)
They will look up to me
And mind me with each step I am more certain
Everything will turn out fine
I have confidence the world can all be mine
They'll have to agree I have confidence in me
I have confidence in sunshine
I have confidence in rain
I have confidence that spring will come again
Besides which you see I have confidence in me
Strength doesn't lie in numbers
Strength doesn't lie in wealth
Strength lies in nights of peaceful slumbers
When you wake up -- Wake Up!
It tells me all I trust I lead my heart to
All I trust becomes my own
I have confidence in confidence alone
(Oh help!)
I have confidence in confidence alone
Besides which you see I have confidence in me!
一週間のご無沙汰でした。
去年のいまごろは博士論文の印刷製本なんかで怒涛の毎日で、
このプロジェクトが終わったら半年ぐらいぷーたろーをしようと思ってたぐらいだったな。
結局、ほとんど休まず働き続けた2010年だったけど。
今年は本当にやりたいことだけに絞って、もっとわがままに生きていこう!
てことで、景気づけ(?)に今年初めての観劇。
おイタが過ぎた若造の、尻をぬぐってあまりある、
『坂東玉三郎特別公演』@ル テアトル銀座。
2つ目の演目の途中に口上があった。
いかにも考えながら話されているという感じの、
セリフのようにすらすらっとはいかない玉ちゃんの口上。
年末の2日間だけの稽古で元日から幕を開けたこの公演は、
玉ちゃんはもちろん、共演者の役者さんたちから、
劇場スタッフさん、下座音楽の演奏者さん、プログラムの製作に関わった方々、
開演前にロビーや客席でお正月気分を盛り上げてくれた獅子舞さんまで、
とにかくみーんなで一生懸命作ったんです、
だから、どうか皆さま、これからも歌舞伎をよろしくお願いします、
という玉ちゃんの切なる想いがあふれた心のこもった言葉の一つひとつに、
ちょっと泣きそうになった。
舞台芸術というものにどれだけの人々が関わっているのかが分かるだけに、
この公演の幕をちゃんと開けたことのすごさと、
ここに関わったすべての人たちの“本気”に頭が下がる。
これだから、舞台芸術は観る人に感動を与えられるのだな…
今年も、芸能活動には手を抜くまい。