エンドロールが流れている間からずっと、
ある一つの言葉だけがぐるぐると脳裏に渦巻いた。
“狂気の沙汰”
一定の教養も、常識的な倫理観も持ち合わせているごく普通の個人が、
それらすべても理性のカケラも失って、
何のかかわりもない通りすがりの他人を惨殺する。
究極の集団ヒステリー。
突き詰めるとやっぱり、
自分の耳に入った情報が“正しい”ものかどうか、
疑うとか確かめるとかして見極めるとか判断するとか。
その“正しさ”の基準からして、
疑うとか確かめるとか。
自分の頭でちゃんと考えるということを放棄して(させられて)、
噂やデマ周りの他人の感情を鵜呑みにすることが惹き起こす衝動。
その最たるものが戦争という名の殺戮。
同じ期間に並行して観ていた『SAND LAND』
この世で一番恐ろしい存在である悪魔ですら人殺しはしない、
殺すのは人間だと語られて、つくづくその通りだと思った。
この手のヘヴィなドキュメンタリーを、
映画館に行ってまで観るということをあまりして来なかったのですが、
何か、得体のしれない直観がはたらいて、
何だか分からないけどこれは観ておかないといけないような気がする、
というような感覚がずっと頭の隅にあったので、
仕事終わりに無理なく間に合うタイミングで観に行ったのが日曜の夜。
ちょっとすぐにはコメントできるほど印象がまとまらず、
感じたことを整理するのにまる2日かかった。
それでも整理しきれていない。
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