“そそくさ”を絵に描いたような様子で、
稽古が終わると先頭きってスタコラサッサとお帰りあそばしていたマエストロ。
ぺちゃくちゃおしゃべりしながらエレベーターを待つ合唱団を尻目に、
ひとりで階段を駆け下りていくのが常だったマエストロ。
みんなとちょっと距離のある、
たとえて言えば、いつも指揮台の上にいて、
みんなとの間に線を1本引いてる人。
そんな感じ。
そんなマエストロが、めずらしくヒイラギのすぐ背中にいた先週、
話しかけてみた。――こないだは台風まで来ちゃって、すごかったですね。
あぁ、今日、マエストロが本番なんだなぁ、て思ってました。「あはは、そんなこと考えてたんですか。
僕、あの日は東京にいなかったですよ。」
なんだ、話しかけられれば意外にふつうにお話する人なんじゃん。
昨夜はまた、いの一番に稽古場を出てったマエストロ。
おしゃべりしながら一緒にエレベーターを待ってた仲間のIさんが、
不意に誰かに話しかけた。
振り返れば、マエストロ。
あ、どーも、と会釈してエレベーターに乗り込むと、
マエストロも乗ってきた。「さっき、2人で目の前で笑ってるから、なんか気になっちゃった」
と笑ってみせる。
なんだ、こんなに近くでお話できる人なんじゃん。
そんな、マエストロのこと笑ったりしませんて。
何の話で笑ってたんだか、2人とも憶えてないくらいですから。
区民オペラの歌劇団で冬の間だけお世話になること8年。
やっとこさ、ヒイラギに慣れてくれたのかな。
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