「音楽をやっていると、無音の時間も必要」って、
誰が言ってたんだったか。
たしかにニッポンの、特に都会は、やかましすぎる。
ニッポン人って、こんなにも音に鈍感だったのかと思う。
急用ででかけた久々の休日の銀座は、
速足ですり抜けるのが精一杯な音量の喧騒と、息が詰まる雑踏。
ニューヨークの繁華街あたりは似たようなものだけど、
ヨーロッパ大陸って、基本、静かなんだよな~
初めて海外のオーケストラを現地で聴いたのは、
楽友協会でのウィーン・フィルだった。
コンサートマスターのヴァイオリンの音色のえもいわれぬ美しさは、
本当に衝撃だった。
思い出した、大野和士の『Werther』で涙が止まらなかった音は、
このときのヴァイオリンに似ていた。
なんとなく、ヨーロッパには音へのデリカシーというものがある気がする。
ま、こんなとりとめのない文を書き散らしていられるのは、
博士論文の“審査員に叩かれバージョン”がとりあえず完成して、
本文5冊と別添資料集5冊が刷り上ったから。
明日いっぱいまで、ちょっと休憩。
叩かれるのはこれからだし。
あとは、なるようにしかならないし。
いよいよ明後日から、最終決戦に突入