この度,キタキチョウのふしぎな光景を目撃しました。それは共食いです。孵化数日経ってやや黄(黄緑)色を帯びた初齢幼虫が,別の産付卵に近づいて食べ始めたのです。偶然一部始終観察したので,報告しましょう。
たまたま卵のところを通りかかりました。色が黄(黄緑)色なので写真に収めようとしたら,卵に寄りかかり,そのまま食べる動作に。「まさか」と思って見ていたら,「まさか」が本当に!
卵殻だけなら中が透きとおっています。この卵は明らかに中身が詰まっていて,いずれ幼虫が誕生するものです。
ぐいぐい食べるので,そのまま事態の観察を継続。卵に触れ,前に食べた卵殻の感触がよみがえったのでしょうか。
上部から食べるのはいつものとおり。
できた切り口の辺りが黄色に。誕生することになっていたいのちの名残りでしょう。
どんどん食べていきます。
半分はなくなりました。
勢いはふつう。いえ,誕生したての幼虫より大きい分,たくましい感じ。
ここまでくると,なぜか食べるのをやめました。そうして,この場を去りました。
それにしても,スゴイ場面を目撃しました。例外ゆえに強烈な印象が残りました。