hiroshi hara: saxophoniste

日々の思考の断片

尚美授業2015年度(第22回)

2015-12-01 00:17:24 | 尚美
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授業メモ

C限
本2年生 ベーシックトレーニング
・視聴CD: Domenico Scarlatti: Trois pièces (Le quatuor de saxophones Deffayet)
・オーバートーンその4(Xキー(フロントキー)の用法)
・音階(17の日課技術大練習(Taffanel et Gaubert)より)E.J.3
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先週、私の下にもサクソフォン界の聖典、デファイエカルテットのCDが届き、学生たちと共に聴いた。
スカルラッティーは、レコード時代、3曲目のリピートが「前後後後」となっていたが、今回の復刻CDは「前前後後」となっていた。
「前後後後」というのは明らかに不自然ではあるのだが、それでもしかし、復刻の際に誰に断って「前前後後」に変えたのだろうか。
テイクはどのように使用したのだろうか。
私としては更なる謎を呼んだ。

レコードのタイトル"L'art suprême du quatuor de saxophones"は直訳すれば「サクソフォン四重奏の最高の芸術」となるが、"L'art suprême"に「至芸」という言葉を宛がう巧みさに唸ってしまった。
しかし"quatuor"を四重奏ではなくアンサンブルと訳しているが、敢えてそうしているのだろうか。

ちなみに2枚目のレコードのタイトル、"Esprit nouveau de France saxophone quartette"では仏英混在しているが、これも敢えてそうしているのだろうか。
リュエフの和訳は置いておくにしても、この様な言葉の使い方にも時代を感じた一幕だった。

写真は今日の板書。