hiroshi hara: saxophoniste

日々の思考の断片

浄書

2007-01-24 22:51:28 | 日常
今日譜読みをしていた楽譜を見て、色々物申したくなってしまった。
それは作品に対してではなく、楽譜のレイアウトに対してだ。

今はパソコンでも気軽に楽譜が書くことができ、楽譜出版社もオンデマンドで出版しているものもある。

ただパソコンに音を打ち込み、そのままプリントすれば良いというわけではない。
レイアウトを整えなければ、とても読みづらい楽譜になってしまう。

昔は、手書きの楽譜に対して物申していたことは良くあったが、パソコンでもそれは同様なのだ。

そして昔は楽譜を書くことが上手な人が多かったように思う。
写譜屋なんていうものもあったくらいで、ちょっとした産業になっていた。

楽譜を書くことは、文字を書くことと同様に性格が出るもので、達筆な楽譜を見ると書いた人の気遣いをひしひしと感じ、曲の雰囲気と楽譜のレイアウトがセットになって印象に残っていたものだ。

ピアニストの間ではヘンレの楽譜は読みやすいと評判だが、ヘンレの楽譜を観察してみると、レイアウトはもちろん、符尾の長さ、連桁の形は五線をなるべくさえぎらないよう配慮し、臨時記号の大きさ、位置なども絶妙なバランスで、たしかにとても読みやすい。

楽譜など情報さえわかればそれで良いと言う人もいるが、譜読みを日常的に行なっている人にとっては、読みづらい楽譜は大変なストレスになるものだ。

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