虎尾の会

幕末の草莽の志士清河八郎の会の名を盗用しています。主人は猫の尾も踏めません。

映画「上意討ち」

2006-10-08 | 映画・テレビ
ビデオにとっておいた東宝映画「上意討ちー拝領妻始末」を見た。
監督小林正樹、役者は三船敏郎、加藤剛、司葉子、仲代達也。白黒だ。
話はよく知られているだろう。杉良太郎の舞台も有名だ。

剣の達人だが、養子入りして嫁さんの尻の下にしかれ、ただ家だけを守ることに勤めてきた老武士に三船。その息子に加藤。
殿様の子を出産し、用済みになった側室(司)を息子の嫁としておしつけられる。
だが二人はたがいにいたわりあい、なかよく暮らし、子供も生まれる。2年たったころ、また、嫁を返上せよと命令される(世継ぎの子が病死したので、司が生んだ子が世継ぎになるから)。息子夫婦も父親も拒否する。上意討ちが派遣される。
友人の仲代達也と決闘したり、暗いけど、「切腹」同様、それなりに見せ場もあり、時代劇のおもしろさは堪能できる。

今秋、山田洋次監督の時代劇「武士の一分」が楽しみだけど、この「上意討ち」など、まさに武士の一分の話。なんといっても相手は会津藩だ。会津藩をゆるがしてやる、と三船は言う。

しかし、武士で、殿様や藩の非道に武士の一分をかけて抵抗した侍なんていただろうか。残念ながら聞いたことがない。記録は抹殺されたこともあるだろうけど。せいぜい、奉公をやめ、浪人になるか、町人になるかしかなかっただろうと思う。
いわゆる「武士」らしい武士は宮仕えはできなかっただろう。残っていたのは、役人だ。

やはり、ここで想起するのは大塩平八郎とその一党だ。稀有のケースだろう。
あと、武士ではないが、藩体制を大きくゆるがしたのは、やっぱり一揆をおこした百姓たち。百姓の一分なら歴史にたくさん残っている。

画像は亀岡の稗田野神社の樫の樹。この樹のこぶをさわると、癌にならないそうだ。


どうする漁船拿捕・銃撃事件

2006-10-08 | 新聞・テレビから
3日に船長は帰ってきた。船長は、越境と密漁を否定し、事前の威嚇射撃もなく、狙い撃ちだったと、記者会見で語った。帰ってきたら、当然、日本政府も調査をすると思っていたのだが、その後、何の記事もない。船長の発言は重大ではないか、また、あのときのロシア側の対応を見ても船長の発言は信用できると思う。

ロシアに拘束されているときはしかたないとしても、今なら新聞も船長に取材することができるはず。なぜ、そのままにしておく?船長が帰ってきたとき、社説にも書いていなかった。2度とくりかえさない、という再発防止策よりも、新聞は真相究明を!